浅間山

2493m

浅間山の人気ルート

高峰高原表コース 2013年6月3日

浅間山(前掛山)へ高峰高原から (6月)|浅間山に最も近い外輪山に登ろう
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前掛山は浅間山の火口を囲む峰のひとつ。
浅間山本峰が火山の影響で立ち入り禁止になっているので、前掛山を山頂としている。
標高は浅間山より70mほど低く、立ち入り禁止場所は浅間山火口から4km以内。
登山道が例外として火口から500mまで登ることが認められている。
浅間山を本峰として前掛山、西側には小浅間、東側に外輪山の黒斑山や蛇骨岳などの峰々が連なっている。
高峰高原から外輪山までは高低差も500mほどで比較的時間を掛けずに登ることができるので、浅間山を眺める絶好の場所として人気がある。

浅間山のすぐ隣にあるというか、浅間山の一部というか、もうそれは浅間山だろう。
という感じの山が前掛山

登り
草すべり
下り
Jバンド
最高標高
2493m
登山口標高
1973m
距離
14.06km
累積標高
1202m
1210m
平均斜度
11.7度
時季
2013年6月
天気
晴れ
日程
日帰り
歩行ペース
合計6:37
平均の歩行速度
2.2km/h

歩いたコース

Amazonや書店で買える地図

山と高原地図 浅間山 軽井沢・長野原の山々
山と高原地図 浅間山 軽井沢・長野原の山々
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高峰高原から登るのなら、この浅間山の全てが楽しめるコースを歩きました。
外輪山を歩くのか、先に前掛山へ登るのか。
今回は先に前掛山へ行き、外輪山の稜線へと進みましたが、どちらでも良いと思います。
ただ、それなりに距離が長くなるので時間が掛かります。
前掛山だけ、外輪山だけ、という方も多いので、日程や体力に合わせて楽しめると思います。

使った登山道具

持って行った水の量

高峰高原から前掛山を目指し車坂峠を越え草すべりを下りる

浅間山登山

火山灰が盛られたような見るからにジャリジャリの砂地のルートは長く、風も強いんだろうなと思いながら眺めていた前掛山。

標高2,000mの高峰高原の登山口から、まずは車坂峠を目指す。
トーミの頭へと続くこのルートは、スタート地点から北アルプスや八ヶ岳を眺めることができ、富士山への眺望も良い。
6月になり梅雨入りしたとはいえ、とても良い天気で周囲を囲む山並みが素晴らしく楽しい。

浅間山登山

高峰高原にいる時点で、期待通りの眺めだった

スタートの高峰高原から約1時間。
車坂峠の最高点近くにあるシェルターに到着。
序盤の休憩ポイントにもちょうど良い。
ここで温まってきた体をに合わせて服装を改めて再スタート。

浅間山登山

浅間山をずっと眺めながら歩けるようになって景色が良い

峠を越えると浅間山の全体を眺めることができる。
峠から足元を見下ろすと浅間山荘からの登山道にある火山館、そしてカモシカ平と呼ばれる地点が見える。

この場所はカモシカとの遭遇率が高いところから、そう呼ばれているようなのだけれど、景色を眺めているとやっぱりカモシカ!
こちらを気にしながら岩崖をユックリと下りていった。

カモシカが去って行くのを見送り、トーミの頭への坂道を登る。
100mほどを一気に上がる急な坂道を登り切ると、浅間山と外輪山の全景を眺めることができる。
表コースからのルートを歩く誰もが、ここからの眺めに足を停めしばらく景色に見惚れている。

浅間山登山

ここから歩く先を一望して、わりと距離があるなと認識。

トーミの頭は登るのを躊躇うほどの急勾配

これからのルートは、トーミの頭の真下にある草すべり。
1時間半ほどかけて登ってきた高度を30分で駆けるように下りていく。

「草すべり」という名はその通りで、草も滑り落ちていきそうなほどの滑らかで急な斜面。
狭い足元、トーミの頭の岩壁が切り立っている。
その上では景色を楽しむ登山者。
こんな岩の上に立っていると思うと、トーミの頭から長閑な気持ちで眺めていられない。
草すべりを下りきった湯の平まで、蛇行を繰り返し300mの高低差を下りきった。

浅間山登山

クネクネした坂

湯の平から浅間山本体へ

湯の平からは浅間山荘からのルートと合流して、浅間山方面へ向かって緩やかな坂道が続く。
トーミの頭から草すべりのような眺めの良いルートから、木に囲まれた緑がいっぱいのルートに変わる。

浅間山登山

木に囲まれて気持ちが良い

平坦で緩い登り坂を進み、Jバンドへの分岐を過ぎ、だんだんと廻りの植物も背が低くなってきた。
森林限界の標高ではないにしても、火山灰の土壌は植物が生えにくいようだ。
外輪山の眺めも良くなって、右側にはさらに大きく見える浅間山。
火山のゴツゴツした岩の感じは本当に迫力がある。

浅間山登山

ここは日本か??外国の山を知らないけれど。

砂地に変わった足元は、少し滑りやすく、上はキリが無いくらいに高く、踏み外せば下に見えるところまで転がっていきそうなくらいに勾配がきつい。
Jバンドとの分岐点から樹林帯を抜け、斜めに登り続けた1時間、ようやく山頂の見える地点に登ってきた。
この先、浅間山の山頂へは立ち入り禁止。
右側に見える稜線を進んで前掛山へ向かう。
さらに火山感が増して、日常から掛け離れた雰囲気が増す。
振り返れば外輪山の稜線は小さくなり、更に遠くの山並みまで見える。

浅間山登山

遠くから眺める東信地域の象徴のような山だけど、登ってみると大変なモノだなと思いつつ、ここまで来たら山頂もすぐそこなハズ。。と思う。

浅間山山頂を横に見ながら前掛山へ

火口は岩や砂で埋まってしまっているようで、白根山のような水が溜まっていたり、煙が出ていたりというような活きている感じは無い。
高い崖は火口がそこまで迫って崩れ落ちたように見える。
シェルターが2つあるけれど、ココまで来て何かあってもこんな建物では役に立たないだろう。

約30分ほど続く狭い稜線。
足元が狭いだけに左右の眺めが良く高度感が強い。
風も強くないので、煽られることもなく楽しみながら歩くことができた。
目の前に見える浅間山。
車が通っていそうな道が見える。
ほんのりと温かな風が頬に感じられた。

浅間山登山

車が通っていそうな道は観測用のか??

山頂に建つ標。
ゆるく稜線を歩いてきただけに、登り切った感というよりは到着した安堵感と、最高の眺めの満足感。
障害物も無く下まで落ちていきそうな浅間山の斜面は、滑り落ちたらどれだけのスピードでどこまで下りていくのだろうか。
山頂はあまり広くなく、狭く長細い登山ルートの延長のよう。
火口の端に腰掛けているような印象があった。
山頂で落ち着いてひと休みという雰囲気の場所でもないので、20分ほどの滞在時間で、1時間かけて登ってきた砂地の斜面を30分ほどで下りた。

浅間山登山

浅間山の斜面はソリ遊びをしたら、どれだけスピードが出るのだろうか

浅間山外輪山縦走

帰路はJバンドから外輪山の稜線へ。
Jバンドへと向かう湯の平からは、外輪山がどんどんと近づいて大きくなっていく。
ゴツゴツの岩だらけの急登に取り付き、一度下り坂を下りてきた太ももにはキツく、あちこちがプルプルしている。

浅間山登山

アップダウンがキツイ

浅間山だけが大きく見える稜線からの眺めは、山の重みを視覚で感じているよう。
急な岩壁のJバンドを30分ほどかけて登り、稜線から嬬恋や浅間への眺望を楽しむ。
浅間山の外輪山は、鋸岳を過ぎて、仙人岳、蛇骨岳を通って樹林帯に入り、黒斑山へと続く。
高峰高原へは中コースを下りた。
トーミの頭からの草すべり。前掛山を登って外輪山の稜線を歩く。
浅間山のフルコースを楽しんだ。

浅間山登山

最後の方は口数が減りました・・

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草すべりを下りる

草すべりを下りる

浅間山の山頂に最も近い外輪山の前掛山は、立ち入り禁止の浅間山本峰の代わりに山頂として登られている山です。
浅間山本峰の山頂部である釜山と稜線を繋ぎ、見晴らしが良く気持ちの良い眺めが得られる前掛山へは、ふたつの登山道があります。
ひとつは浅間山荘から登る登山道、もうひとつは高峰高原から黒斑山へ向かい、山頂付近から「草すべり」と呼ばれる急登を一気に下り、ふたたび登り返す登山道です。

2000m付近の高峰高原から黒斑山まで400m以上の高低差を登り、草すべり直下のにある湯の平へは高低差400mを下ります。
ほぼ登山口と同じ標高まで下りる草すべりは、このルートの特徴的な場所であり、難所のひとつでもあります。

下山後に立ち寄った温泉

高峰高原ホテル

標高2000mの高峰高原にあるホテルで、八ヶ岳や日本アルプス、金峰山や富士山が見渡せる。とにかく眺望が良い施設で大きな窓のロビー、温泉からもその眺望を楽しめる。この駐車場に車を停め、車坂峠を経由しての浅間山登山もできる。

適度に空いていてとても便利です。下山してすぐに温泉に入れるのも良いですが、なんといっても浴室からの眺めがとてもよかったです。
標高が高いのでそもそも駐車場からの眺めも良いのですが、眺望を楽しみながらの温泉は贅沢でした。

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