蓼科山 冬季登山(スズラン峠)1月 風の吹き荒ぶ冬の蓼科

蓼科山

スズラン峠 2013年1月18日

蓼科山 冬季登山

諏訪富士とも呼ばれる円錐形が美しい蓼科山。
北八ヶ岳の最北端の山で百名山の一つになっている。
北八ヶ岳、霧ヶ峰と付近に山並みがある中で、蓼科山の円錐形だけは単独で聳えているように見える。
標高2,530mで落葉松などの針葉樹に覆われているが、山頂付近は熔岩がゴロゴロとしていて木々が育たなく、とても展望が良い。

フワフワとした雪の質感と、キラキラと太陽に輝く雪の白さが美しい登山道。
スズラン峠からのルートは、振り返れば中央アルプスや諏訪盆地を見渡すことができる。
樹林帯を過ぎてからは八ヶ岳の眺望を眺めながら山頂を目指して行く。

前日までの雪から晴れの予報に変わった。
青空が広がる中、徐々に高度を上げていくと風に煽られて雪が舞う。
山頂付近は強風のために、晴れていても体感温度が低く、樹林帯から出る直前に防寒対策をしておく必要がある。

行程

大門峠を越えて白樺湖を過ぎ、ビーナスラインからスズラン峠へ。
2in1スキー場を通り過ぎて最も標高の高い地点を過ぎると左側に駐車場がある。
20台ほどは停められる広さで、少し時間が遅くなるといっぱいになることも多い。

  1. スズラン峠
  2. 蓼科山(3:00)
  3. スズラン峠(4:00)
  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-フカフカしてる

    フカフカしてる

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-あちこちに綿

    あちこちに綿が付いているよう

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-なかなかかわいい

    なかなかかわいい

冬季のスズラン峠から蓼科山へ登山

蓼科山へは、7合目や大河原峠から上るルートなど八ヶ岳を絡めて複数のルートがある中、今回は白樺湖と蓼科高原を繋ぐスズラン峠の登山口から。
朝早くに到着した駐車場には車が一台。
山頂は風が強くて寒いことが想像できるのでしっかりと防寒をして、アイゼンを履き登山口に入っていく。
前日に降った雪は5センチから10センチくらい。とても雪質が良くてサラサラとしているので上手く踏み込むことができない。
キュッキュッという音は気持ちが良いのだけれど、ここまでサラサラだとアイゼンも効かない。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-あちこち急斜面

    あちこち急斜面

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-小屋が見える

    小屋が見える。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-木も凍みている

    木も凍みている。

北八ヶ岳を眺めながら蓼科山への急斜面

登山口から入ってすぐに北八ヶ岳が見え、雪の中には新しい鹿の足跡がアチコチに。目指す蓼科山はこのルートからはほとんど見ることができない。
2〜300mほど進むと急な坂になり、林の中を歩くコースになった。

スズラン峠のルートは急斜面が続き、緩やかなところは少ない。踏ん張りの効かない足元で急な斜面を登るのはとても大変で、ふかふかの雪はアイゼンではなくスノーシューでも良かったのでは無いかと思いながら進む。

登り始めて1時間ほど。
振り返ると眺望が開けていた。急な斜面が続くのでどこかで良い景色が広がるのだろうと期待していた。見えたのは駐車場より高い所に建っていたあの小屋。
いま自分がどれくらいの高さにいるのかも分からないけれど、だんだん景色の良いところにやってきた気がする。

朝早かったおかげで、登り始めた朝陽が空を明るくしていく様子もなんとなく見ることができた。雲が多くて、最高の天気というワケにはいかなかったのだけれど、それだけに雲に映る朝陽の色が見られた。
見回すと、周りの木も風で凍り付いている。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-青と白でキラキラしてる

    青と白でキラキラしてる

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-冷凍庫に似ている

    冷凍庫に似ている

木の凍み具合も変わる

スタートから約2時間。
急だと思っていたルートは、さらに勾配が急になって歩きづらくなってきた。スタート地点でサラサラだった雪はもっとさらにサラサラと軽く細かくなっている。アイゼンがあって良かったのだろうけれど、果てしてアイゼンの役目を果たしているのかもよく分からない。
周りの木も、背の高い落葉松に囲まれていたのに葉っぱの無くなった木もチラチラと見えるようになって、木に着いた氷の大きさも変わってきた。

振り返るとスタートから1時間のときよりもグッと高い場所に来ている。
そしていよいよ樹林帯を抜けて森林限界。
ここから蓼科山山頂まではあと少し。強い風がサラサラの細かな雪を巻き上げているのが見える。夏ならば山頂の影は見えているのだろうか。

ココから別世界に入っていくような感じがする。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-振り返ると真っ白

    振り返ると真っ白

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-あの先は別世界

    あの先は別世界

風の強い蓼科山の山頂付近

雪質が良すぎるといっても深さを感じなかったルートは、ここから膝下まで脚が埋まる。幸い雪が軽いので重さを感じず、これくらいであれば問題なく進むことができそうだ。
ただ寒い。
完全防寒で汗をかきながらココまで登ってきていたので噂通りの寒さに驚いた。暑さで下ろしていたジャンパーのジッパーを上げようとすると、凍り付いていて上がらない。とりあえずルートに沿って背を向けながら進むことに。
いつも暑いと言っているパーカーの帽子を上げると、期待していたとおりに温かい。でもジッパーが上まで上がらないので、風で取れてしまう始末。
ジッパーが稼働できるかどうかは死活問題だ。

足元は場所によっては太ももまで埋まる。こんなに天気が良いのに、樹林帯を抜けるとこんなにも過酷な環境になるのか・・・「木に守られているんだな」と感じた。
雪面をしっかりと見えれば、埋まらずに歩けるルートも見えてくる。そこさえ外れずに、岩に気をつけながら歩けば埋まらずに歩くことができる。
樹林帯のサラサラした踏ん張りの効かない雪では無くて、風に吹かれて固まった雪になっているので、アイゼンも効果的。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-岩と雪のルート

    岩と雪のルート

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-北八ヶ岳も白い

    北八ヶ岳も白い

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-あそこも寒そう

    あそこも寒そう

樹林帯を抜けてから蓼科山荘はすぐだった。
風と寒さ対策で立ち止まっている時間があったけれど、ここまで来られると蓼科山の山頂はすぐ目と鼻の先。
ただこの場所から山頂へは、向かい風になって歩くことになり、風に乗って飛んでくる雪が痛い。サングラスをするとグラスの部分が凍り付いて視界が無い。ジャンパーの帽子も風に向かって歩くので、煽られて取れてしまう。
いつまでも風の中で立ち止まっているのも寒いだけなので、歩みを進めて登頂成功。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-蓼科山の山頂は広い

    蓼科山の山頂は広い

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-遠くの山もよく見える

    遠くの山もよく見える

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-山頂にあるもの.1

    山頂にあるもの.1

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-山頂にあるもの.2

    山頂にあるもの.2

広い広い山頂は、どこへ到達したら登頂した記念になるのだろうか。
山頂の中心あたりには蓼科神社奥宮。
蓼科山荘とは反対側にやってくると石が積んであったり標が置かれているので、その影で風をしのぐことができた。

スタートから約3時間。
山頂には10分ほどいて下山することに。

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-蓼科山 スズラン峠

    北八ヶ岳も晴れてきた

  • 【蓼科山 スズラン峠】登山百景-遠くの山もよく見える

    遠くの山もよく見える

風が無く暖かな樹林帯

強い風と雪も、埋まる足元も下りだと難なく進むことができ、樹林帯にはすぐに戻ることができた。木の間に入った途端にかなり暖かく感じた。
そして登ってきたとはいえ、真下に続く急斜面。雪の滑る足元でしっかりと下りるのもひと苦労だった。

山頂では風や雪でゆっくりと景色を楽しむことができず、天候もどれくらい晴れていたのかシッカリと見ることができなかったのだけれど、振り返ると山頂は青々とした空が広がっている。八ヶ岳に掛かっていた雲もだんだんと晴れてきているようだ。

下山途中、10人ほどの登山者に会った。
ほとんどが単独で、9人がアイゼン、一人がスノーシュー。
ピッケルとストックは半々という装備だった。

蓼科山 スズラン峠 登山レビュー

最高地点
2,531m
登山口標高
1,720m
距離
6.155km
登り
スズラン峠
下り
スズラン峠
行動時間
登り3:00
下り1:00
合計4:00
累積標高
(+)808m
(-)829mm
平均斜度
14.9度
歩行速度
1.52km/h
時期
2013年1月
天気
晴れ

蓼科山は霧ヶ峰や白樺湖などの観光地が近く、いろいろなところから見える山なので、とても親しみを持っています。山の形も良くとてもキレイな景色なのですが、冬はスズラン峠からのルートしか無いようで、急斜面を登るのはとても大変です。冬の晴天率は高いですが、天気をしっかりと調べてから登ることをオススメします。
風と寒ささえ克服できれば、八ヶ岳や眼下に広がる風景を堪能できると思います。

この記事はいかがでしたか?

蓼科山周辺の山

同じ時季に登った山

蓼科山立ち寄り情報

蓼科山の周辺情報