北アルプスの南部に聳える焼岳は、常にモクモクと煙を上げる活火山です。
標高は2300mあまり。
すぐ近くに3000mを越える穂高岳連峰や乗鞍岳があることを思うと、ちょっと物足りない高さにも感じますが、この荒々しい雰囲気は北アルプスらしさも感じます。
朝。土屋と中ノ湯へやってきました。
道路脇のスペースに車を停めましたが、それなりの台数で埋まっているようでした。
樹林帯の中を登ること二時間ほど。
稜線へ上がると火山の影響か植物が減り、水蒸気のような気体がシューシューと吹いています。
すでに疲労感でいっぱいの土屋は、スマホを取りだして現実逃避。
ここまできて何をチェックすることがあるのだろう?
土屋の表情は何かを悟った賢者のようでした。
山頂を待たずして絶頂を迎えてしまったのかもしれません。
もうひといきで山頂というところで力を振り絞り、お腹の脂肪を燃やして山頂へ到着。
これまでの辛さから解放され、達成感に満ちていた土屋の笑顔でした。
焼岳といえば穂高岳連峰を望む展望台のような景色です。
すぐ間近に見える巨大な山体を、これでもかと楽しむことができます。
高低差も時間も距離も、比較的手軽で日帰りでも余裕があって。
良いところでした。