硫黄岳は南八ヶ岳の北端に位置する山です。
2760mの山頂部は広く、丸みを帯びた台地のようになっていますが、東側は火山で崩落した岩崖が深く落ちています。
特徴的な形と、南北の八ヶ岳を一望する眺めを楽しむことができます。
八ヶ岳の中でも根石岳というと地味な印象だと思います。
特にこれといって特徴的なこともなく、ただ草木が生えていない点と、草木がないからこその絶好の眺望。
それに尽きると思います。
にも関わらず、山頂を下りた南側には山小屋があります。
冬季でも夏季でも登られることの多い山です。
登山道も多く、渋ノ湯や唐沢鉱泉、稲子湯などから登ることができます。
大きな山頂をふたつもち、荒れた岩稜の東天狗と、丸みを帯びた西天狗と、対照的な山容を楽しめます。
北八ヶ岳といえば鬱蒼とした緑が特徴です。
びっしりと生した苔や、しらびその森は、特に雨の多い季節には見応えがあります。
そんな森の中に突き出た岩の峰がにゅうです。
岩の上からは白駒池や縞枯山など、美しい樹林帯の山並みを見ることができます。
今回の縦走路は2年前に計画をしたものでした。
計画実行の日、台風が近づき荒れた天候になったため、予定を変更せざるを得ませんでした。
ただこのコースはとても良く、ぜひ一度歩いてみたいと思っていました。
北と南の八ヶ岳を渡り、数々の山小屋を巡るコース。
しらびそ小屋は八ヶ岳の中でも、どちらかといえばひっそりとした雰囲気に思います。
あまり多くの宿泊者は受け入れているという印象も無いのですが、メニューにケーキがあったり、演奏のイベントがあったり。
実は小屋泊が楽しめる要素がいっぱいです。
硫黄岳直下にあって、登山道からまる見えの野天風呂があります。
もちろん内湯もありますし宿泊も可能です。
いつも通過するだけですが、この佇まいや山小屋で温泉に入ることができるという贅沢さ。
なかなか機会は無いのですが、泊まってみたいところです。
11月3日で営業を終了してしまいましたが、ここでもお風呂に入ることができます。
そして、夕飯はぼたん鍋、ランチでもボルシチが食べられるという贅沢さ。
営業や食事の準備など、タイミングにはよるかと思いますが、さすがは八ヶ岳といえます。
今回のコースでは、山びこ荘や根石山荘、黒百合ヒュッテは、あえてスルーしました。
黒百合ヒュッテは前回、泊まってもいましたし。
積雪期を前に、年内の営業を終了したり、看板での注意喚起があったり。
「冬近し」といった雰囲気でした。