唐突に涸沢カールという名前を聞きました。
そして「行く?」と選択を迫られました。
「そこには日本一の紅葉がある。」
「すべての感覚が狂うくらいのスケールがある」と。
「日本一の紅葉」
それはキレイだろう。
でも涸沢カールがナニモノなのか分からない。
そんな中で見せられたのは涸沢ヒュッテでした。
どんなに説明を聞いても、具体的に言われても。
自分の感覚ではまったくピンときませんでした。
ただ体験しなければ分からないことだと、それだけが納得できる言葉でした。
言われるがまま、とにかく身の回りの道具を揃えました。
分からないことだらけで。
ゼビオの登山コーナーで一通り揃えました。
自分で行程を組むこともできないので、言われるがままの日程。 かなり余裕のある予定を組んでもらって、今思えば楽勝ともいえるほどのものでした。
初めての北アルプス。
初めての山小屋。
何もかもが初めて。
こういうものだと言われれば、風呂が無いのもトイレが有料で並ぶのも。
そいうものだと受け入れられました。
ただ・・・
1枚の布団に3人、ベッドをハミ出して玄関で寝る。
そこまではさすがに受け入れられませんでした。
聞けば、混み合ったのは涸沢カールだけではなく、穂高岳山荘も同じだったとか。
本当に自分がそこに立っているという実感も無いまま、過ぎていった3日間の北アルプス。
いろいろなところで紅葉を見ましたが、盛りが過ぎたとはいえ素晴らしい景色でした。
とにかく大きい穂高岳連峰。
快晴の空、浮かぶ雲。
大きさの感覚だけは分かりませんでした。
近く見えて遠い・・・遠く見えてすぐそこ・・・
小さく見えるものが近づいたら大きく見える。
そんな感覚が分かるのは、もうしばらく経ってから。
「必要かどうか分からなかったら、とりあえず持っていけ」
そういわれて、無駄なものもかなり持って行きました。
今でもそんなに持って行くか?と思うくらい。
使うかどうかは別として、現地で後悔するよりは、持って行ったことを後悔する方がマシ。
それは変わらずそう思います。
ちなみに、勤めていた会社では連休にもかかわらずトラブっていたそうで・・・
僕も担当者のひとり・・・