上高地から明神池
横尾を通って10月の涸沢へ
スタート地点への上高地へは、平湯のアカンダナ駐車場に車を停めてバスで向かう。
約30分、バスに揺られ雨の降る上高地に到着した。
時季が時季だけに登山者と見られる人たちも多い。
悪天候のために河童橋からの眺めも愉しむことができず、早々に明神池へ向かった。
上高地から明神池への2本。
どちらのルートもキレイに整備されている。
ここがどういうところなのかも分からない
紅葉の涸沢カール
上高地から明神池へと進むルートは、季節折々の景色が見られる場所で、秋の紅葉はもちろんのこと山開きのあとにはカエルの産卵時期になる。
そこかしこに黄色くなったカエルが見られるのも楽しみのひとつで、野生のニホンザルが見られることも多い。
猿も蛙もいっぱいいた
明神池に到着
1時間強で明神池
梓川を右手に見ながら森林の中を歩き、1時間強で明神池に到着。
明神池には安曇野市にある穂高神社の奥宮が祀られている。
拝観料300円がかかるが、池の澄んだ水が風に揺れる景色がとても綺麗な場所でゆっくりと眺めたい。
初日はゆっくりな行程にしたから
池の入口には嘉門次小屋があるので、ここで休憩と簡単な食事をとって再出発。
左手に明神岳を眺め、横尾を目指して歩く。
おでんとか岩魚とか。
でも初めてだしどうしていいか分からない。
街にいるのと同じように注文すれば良いだけなのだけど。
とくに急なアップダウンも無く、上高地から100mほど標高が上がり、スタートから3時間ほどで横尾山荘に到着した。
ゆるくて平坦な道だから、どこまで続くのかなと思ったまま着いた
横尾山荘に宿泊
上高地から3時間
初日は上高地から3時間ほどのところにある横尾山荘に宿泊。
ここは入浴が可能で石鹸やシャンプーは禁止でも汗を流すことができる。
夕食は美味しく、涸沢への中継地点にも良い。
お風呂には入れることがありがたいのだけど、そのありがたみが分かるのは登山を重ねてから。。。
紅葉の涸沢へ
2日目は早起き
翌2日目の出発は朝6時半頃。
横尾から紅葉を目指して涸沢カールに到着が目標。
行く先には屏風の頭と前穂高岳が大きく見える。
これを左手に眺めながら木々の間を歩くルートになる。
ルートは整備されてわりと緩やか。
屏風岩を経由して裏側に回り込むようなルートで、いつまでも左手に屏風の頭が見える。
黄色の葉っぱが眩しくて、スケール感の大きな景色が見え始めて。
ますますワケが分からない。
横尾から1時間半
横尾から1時間半ほどで本谷橋に到着した。
ここからのルートは勾配がきつくなる。
河原は広いので休んでいる人も多い。
簡単な休憩の後、狭くなったルートを上る。
どんどんと前方に大きく見えてくる穂高岳、その下に小さな小屋が視界に入り、そこまでの道のりが遠いような印象を持ちながらも目標物が見えたことを励みにしつつ歩みを進める。
とにかく小さく見える小屋が、すっごく遠く見えてガッカリした記憶
それまで左手に見ていた屏風岩を背中にして進むようになると、周りを囲っていた木々が無くなり視界が開けた。
ゴツゴツとした岩が転がって、足元は石段になる。
石段辛かった。
ほんとに。
石段は歩きやすいようで、自分の歩幅が合わなくてかえって歩きづらいことも多い。
目の前に見える涸沢は、すぐそこのようでなかなか近づかず、1時間ほどの石段でようやく到着した。
先週が一番イイよと言われたけれど、それがどういうレベルなのか分からない。。。
ここに訪れたのは紅葉の見頃が少し過ぎたころ。
とはいえ登山客が最も多いと思われる10月の3連休だった。
涸沢ヒュッテは1つの布団に3人以上と言われ、それでも寝るスペースが無く、それはそれで楽しかったものの、登山者が多い時季の山泊の大変さを感じた。
1枚の布団に3人寝るっていうのも意味が分からない。。。
睡眠不足の朝
眠れたのかどうかも分からないような睡眠不足の朝。
ヒュッテの中にいたたくさんの人が動き始めたところへ、付いていくように外に出てみた。
建物の上にあるテラスに集まる人。
小屋泊初心者には、いったに何が始まるのかも分からず、ただ空を眺めていると屏風岩のほうから朝陽が登り始めた。
そして、穂高が赤く見えるモルゲンロート。
集まっている人たちは、これを見に来ていたのかと腑に落ちた。
初めて見る景色に、頭が真っ白になりながら、ただ記憶と印象に残った景色を見ていました。
涸沢カールでののんびりと時間を過ごし、これでもかというほどに紅葉が広がる景色を楽しんだ。
盛りは過ぎていると小耳に挟みながらも、それでも見たことないほどの広大な景色は言葉に表すことができないくらいに強烈なものだった。