登山ブログにオススメのサーバー 山に登ったらブログ書く?

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撮ってくれた人:TAKA (山男@松本市)さん

登山を楽しんで、その後に記録するメディアサイトやSNSへ投稿したり、ブログを書き綴る方も多いと思います。
自分が登った軌跡を誰かに見てもらうことで、登ったことの思い出や味わった雰囲気を共感することも楽しみのひとつです。

登山に行ってブログを書いている中には、アメブロや、はてなブログなどの無料から始められるサービスを使っているところも多く見られますが、ここでは敢えて、お金のかかる独自ドメインでのブログとサーバーについて書こうと思います。

ブログを書くのならCMSが欠かせない

あまり一般的なことではないのですが、日記などのブログを含め、ウェブサイトの多くはCMSというシステムが使われています。
アルファベットやカタカナが出てくると専門性が増して見えるので、それだけでページを閉じたくなりますが、ただのシステムです。
登山に行くのに、ザックを背負っていくのと同じくらい日常的です。

CMSがあると何が良いかというと、あちこちのブログサービスで見かけるように、日本語を打ち込むことができれば、ウェブサイトとして更新ができるという点です。
本来、ブログを含めネット上にあるウェブサイトは、HTMLをはじめとしたいろいろな言語で書かれています。
それはもう見るのを辞めて山に登りたい衝動に駆られるような言語です。

CMSを使うことで、最低限はそのへんは目をつぶってもネット上に公開ができるといった状態になります。
有名ブランドを着ていると、それなりの登山者に見えるようなものかもしれません。

いまのCMSの主流はWordPressです。
無料から使えて、難しいこともできるのですが、難しいことをしなくても比較的簡単にスタートできるのが特長です。
とりあえず山へ行こうと思うのなら、富士山を目指してみようという雰囲気に近いと思います。

その他にもYouTube広告で見かけるWIXや、無料で始められるJimdoなど様々ありますが、どれも一長一短で管理画面や機能の良し悪しがあるので、最終的には使う人の好みと慣れで決まるといった感じです。
住んでいる土地や交通手段で、登りやすい山、好きな山が変わってくるのと同じです。

登山百景はMovable Typeを使っています

CMSには様々な種類があると上で述べましたが、登山百景ではMovable TypeというCMSを使っています。

Movable Typeは2005年ぐらいに一世を風靡したといえるCMSです。
当時はブログがブームになるくらいの草創期で、無料のブログサービスが次々と始まったころでもありました。
山では「昔流行ったけれどいまは・・・」なんていう話は、あまり聞かない印象ですが、自然災害で南信州から入りづらくなった南アルプスはそれに近いかもしれません。

メリット
Movable Typeの特長は、なんといっても静的ファイルが作られるところです。
といっても、なんのことだか分からないのですが、「ブログの1ページずつをファイルとして作ってくれる」ということです。
これがとても大切なことで、たとえば主流のWordPressはページが作られません。
アクセスがあるたびに、データを読み込みに行って表示することを繰り返します。
そのため、大量にアクセスが集まると、読み込みに行って表示する回数が増えるので負荷が高くなって、表示されなかったり遅くなったりという可能性が生まれます。
Movable Typeのように、1ページずつにファイルが作られるということは、アクセスのたびに読み込みにいく必要がなく、すでに作られているデータを表示するだけなので負荷が抑えられます。

また、あってはならないことなのですが、もし仮にブログが何かの事象で壊れてしまったとき。
ファイルだけは残ることもあり、最悪でも手動でならサイトが戻せるくらいの安心感はあります。

デメリット
WordPressが主流になっている大きな理由は、無料から始められる点にあると思っています。
もちろん機能が広げやすく、その開発がしやすい環境があるということもあるのですが。
機能面ではMovable Typeも同様のところはあるのですが、なんといってもライセンスが高いところがネックになります。

このあたり、ますます南アルプス深南部の遠さにますます似ていると思います。

趣味の範囲では、なかなか手が出せる価格ではないので、やはり選択肢には上がりづらいと思います。

また、ファイルをひとつずつ作るので、ブログに変更があるたびに再構築という操作が必要になり、ページ数に応じた時間が掛かります。
アクセスが集まって負荷がかかることは少ないのですが、再構築を繰り返して負荷を掛けてしまうことがあるのが難点です。
いくらお手軽な交通手段でも、回数が嵩むとお小遣いが目減りしていくようなものです。

システム以外に必要な基本的なもの

WordPressであっても、それ以外のCMSであっても、結局、頻繁な操作や大量のアクセスが集まることがあると、手元の操作やシステムではどうにもならず、機械的な性能に頼るところが大きくなります。

機械的なところでは、ブログやウェブサイトを公開する上で欠かせないのがサーバーです。
ネット上にあるパソコンのようなもので、そこにブログのデータが置いてあり、アクセスするときはそのパソコン内のデータを見ている状態になります。
一般的には共用のものをレンタルするのですが、月額300円ほどから数千円程度まで幅広くあります。
各社、機能面や性能を競っているようなところがあり、価格が高ければ必ず良いというわけではなく、ここでも好みや慣れ、必要とする性能を選ぶ必要があります。

選んだサーバー3選

エックスサーバー
https://www.xserver.ne.jp

たくさんの人が使っている実績と、安定性や速度で間違いのない選択肢だと思います。
例えるならバスで行く乗鞍岳。
ちょっと高いサーバー代はバス料金、間違いない性能は3000mの眺めといったところでしょうか。
みんなが使っているという安心感は、山頂まで2時間ほどの手軽さがピッタリ合うと思います。

価格
月額900円〜
特長
国内シェアNo.1、サーバー速度No.1を謳っています。
とにかく速くて安定しているサーバーとして良い評判をあちこちで見かけます。
実際、使用したのですが確かに速く安定したサーバーだという印象でした。
ただMovable Typeを使用した場合では、そんなに恩恵を受けることもなかった印象です。

heteml
https://heteml.jp

誰もが知っているようなGMOのサーバーですが、hetemlを使ってますという声はあまり聞きません。
そのあたり、霞沢岳のような、上高地から最寄りで素晴らしい眺望が得られるのに、費用とどこか地味な印象が合っている気がします。
でも間違いのないサービスではないかと。

価格
月額800円〜
特長
インターネットサービスを手広く展開しているGMOの上位サーバーサービスでした。
大容量で高速、あれもこれもが無制限という印象です。
とにかくこれをひとつ借りれば、いくつでもサイトが持てる。そんなサービスです。

Conoha Wing
https://www.conoha.jp

コストパフォーマンスはとても良いです。
このパフォーマンスの高さは、黒菱平から登る唐松岳。
管理画面で専門用語が当たり前のように使われているので、ちょっと難しく見えるあたりは後立山のようなイメージですが、実はそんなに細々と操作が必要ではなく、月額費用が高くないところも黒菱平から登れば交通費を削減できるところに似ています。
もちろんお金を掛けてゴンドラで登れば、また違った体験ができるところも、プランを上げてハイスペックにするような感じです。

価格
月額900円〜
特長
こちらも国内最速を謳うサービスです。
速くなるための機能をあれもこれも含めて、とにかくそこを追い求めている印象です。
ヘテムルが上位サービスでしたが、ConohaWingが提供されてからは、容量や制限もこちらの方が勝っている状況です。

実測値

再構築

登山百景を公開してから、数年間、順番にサーバーを乗り換えてきたのですが、それぞれに良さもあり、どれが良いともいえないのところでした。
ただ費用は安い方が良いというのは変わらず、できるだけ低予算で高性能にしたいところです。

そこで、それぞれのサーバーに登山百景のデータをインポートし、再構築の時間を計ってみました。

ほぼ同時刻にボタンを押しました。
3サーバーで再構築が同時に動いていた形なので、通信速度や、混み合う時間にはほとんど差が無いと思います。

X server

X server

かなり再構築に時間が掛かる作りをしてしまったと思っているのですが、Xserverでは4分を切る程度でした。
これぐらいなら待っていられるかなというところです。

heteml

heteml

Xserverの3倍近い時間が掛かりました。
さすがに10分を超えると待っている気にはならないのですが、実は運用歴の中ではhetemlが最も長く、バージョンが低かった頃は1時間近い時間が掛かることがありました
それに比べたら格段に速くなったのですが、他のサーバーと比較すると遅かったと思わざるを得ません。
この10分という数字もバラツキがあり、速いときには8分台、遅いと12分台になります。

Conoha Wing

Conoha

3つのサーバーの中で最も速度がありました。
国内最速を謳っているので、それを期待していたため、この結果には満足をしています。
ただXserverと大きな差が無かったので、できることなら2分台で再構築をして欲しいところですが、月額費用を考えたら、手ごろなところかと思います。

ちなみにロリポップのハイスピードプラン

こんな状態でした。

エラー

インストールの時点でエラーが出てしまって、検証どころではなく、そもそも運用が出来ないという。
Movable Type自体は、ハイスピードプラン以外で使ったことがあるので、ロリポップでは使えないということはないと思うのですが、今回のこのエラーには戸惑いました。

データベース

データベースを選ぶ時点で、mySQLという選択肢が無かったのも驚きで、ロリポップを使っているなかでも初めて見ることでした。
試用期間内でテストしてみようとしたことが原因かもしれません。
ただ検証は出来ませんでしたし、この原因を突き止めるほど理由もないと思ったので、「できなかった」ということで終わりにしました。

ロリポップといえば、管理画面の可愛らしいイメージと費用の手軽さから、個人法人問わず多く使われている印象があります。
例えるなら上高地明神池でしょうか。
もう山頂ではなく山中ですが、手軽に歩けるところや、ちょっとがんばればどこかの山頂へ行ける幅広さは上高地らしいかなと。
ハイスピードプランは穂高岳まで足を伸ばしてみようかというところでしょうか。

まとめ

登山に限らず、サーバーを借りてブログを公開しているひとはとても多いので、この手の情報は溢れていると思います。
どんな情報を目にしても、結局のところ掛けられる費用と、必要とするスペックのバランスになります。
必ずしも高い物が良いわけではないところが難しいところですが、そんなものを模索しながら、サーバーを見回るのも、次の山をどこにしようかと地図を眺めているようで楽しいかもしれません。

ちなみに。。。。
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