北アルプスを始めとする山岳地帯では、食事や宿泊のできる山小屋が設置されている場所も多くあります。
ほとんどは夏季だけの営業ですが、中には冬季登山のために一室だけ鍵を掛けていない山小屋もあります。
今回は安曇野市からも比較的行きやすい常念岳の冬季小屋を覗いてみました。
常念小屋は、「常念乗越」と言われる常念岳と横通岳の鞍部にあります。槍ヶ岳と穂高岳が見渡せる絶好のポイントでもあります。 一ノ沢の登山口から登ってくると胸突八丁という急な坂道の終点でホッとひと息付ける場所で、それまで視界を覆っていた樹林帯が開けて思わず声を上げてしまうようなところです。
槍ヶ岳を見に歩くと自然と常念小屋が視界に入るという絶好のビューポイント。常念岳は日帰りも可能な山ですが、長いルートでもあるのでココに登ったら泊まらなきゃ損だと思います。 モルゲンロートに染まった槍穂高なんて、北アルプスを代表する絶景ではないでしょうか。
冬季小屋は、母屋の左側に建っています。プレハブ小屋のようなサイズで決して大きくはありません。
それでも風雪を凌げるのですから無くてはならないものなのだと思います。
入口には冬季小屋の文字。 雪の降る地方ではよく見られるのですが、玄関の扉は2枚あります。風除室といって、出入りの際に風が吹き込まない工夫です。
入ると正面にビールケースが。
奥に配線らしきものが見えます。
部屋にはベッドに使えそうな棚が設置されていました。
寝袋があればここで眠ることができます。広い分だけテントより快適かもしれません。
まだ冬季小屋に泊まった経験は無いのですが、雪に囲まれているだけあってちょっと湿気が気になりました。
とはいっても風が防げる休憩ポイントですし、悪天候に見舞われた際には命綱になる施設です。
出入りする際には、くれぐれも綺麗に丁寧にしたいと思います。