笹洞城

692m

室賀氏の居城へ登る

室賀水上神社 2023年1月

室賀氏の笹洞城へ登る (1月)|室賀正武の居城へ
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上田市の西側にある谷間の集落。
下洞山のある室賀地区は、戦国時代以前には地元の豪族である室賀氏が治めていた土地で、東西と北面を山に囲まれた天然の要害。
北は修那羅峠か室賀峠を越えるといった徒歩では疲労の多い山道で、開けた南側は下洞山から一望できる。
この山頂部に室賀氏が城を築いたのも納得できる。

麓の原畑城、下洞山の笹洞城とをあわせて「室賀城」と呼ばれ、笹洞城は2016年の大河ドラマ「真田丸」のころに登ることができるように整備されたそうだ。
当時の大河ドラマでは強い印象を残した室賀氏は、上田市の一地域を治める小豪族で、北に村上氏、南に真田氏が勢力を広げていたことを思う。
上田市川西から室賀川に沿って上っていくと下洞山が見えた。

歩いたコース

登り
室賀水上神社
下り
室賀水上神社
最高標高
692m
登山口標高
564m
距離
0.97km
累積標高
130m
129m
平均斜度
14.92度
時季
2023年1月
天気
晴れ
日程
日帰り
歩行ペース
登り0:16/下り0:10/合計0:26
平均の歩行速度
2.24km/h

この日のペース

  1. 室賀水上神社
  2. 城跡(0:16)
  3. 室賀水上神社(0:26)

下洞山は登山というほど気合いの入った山登りではないのですが、上田市周辺の歴史や、山々を知ると、室賀氏の面影を残す笹洞城へも行ってみたいと思うようになりました。
土地勘が無いと分かりづらい場所だと思いますし、駅から離れているので、なかなか訪れづらい場所だと思います。
それだけに狭い山と山の間にある集落から当時の様子を想像することもできますし、テレビなどの各メディアで目にする戦国史を思う楽しみもできると思います。

使った登山道具

持って行った水の量

室賀氏の居城を登る

上田市街から修那羅峠方面へ向かう。
川西地域から国道を離れ山間の県道を室賀へ。
日帰り温泉の看板が出されているため、そこを目印に山へ近づいていくと下洞山が見えてくる。
1000mにも満たない標高と集落からの僅かな高低差は周りの山々の存在感が強く、よほど下洞山を意識しない限り見つけることも難しい。
西側に修那羅峠、北側に室賀峠という自然の要害で、戦国時代には狭いエリアながらも室賀氏が村々を守るのには都合が良かったのだろうと想像が膨らむ。

日帰り温泉の少し上に下洞山があり、その麓には室賀水上神社。
向かい合うように前松寺があり、寺の背後には室賀氏の墓所が置かれている。

登山

一般的にはマニアックな部類かなと思います

鳥居を目印にして室賀水上神社へ向かい、神社の空きスペースで準備を整えて、まずは社殿に向かって石段を上った。
木々に囲まれて野鳥の鳴き声が響く。
小さく装飾の無いシンプルな社殿で、左側へ下りるように道が続いていた。
見てみると幟旗が立てられ、城跡まで整備された道だろうと思えた。

登山

逆に幟旗がないと、どこを歩くのか分からないのだけど

整備された道はなだらかな登り坂で、木々が疎らなため、どの斜面でも通路のようにも見えた。
幟旗に沿っていくと、急斜面を横切った先に向かう方向を指している看板が見えた。

登山

アレか!

看板の場所まで登ってみると、尾根上の地形になっており、反対側には集落の屋根が見える。
道は尾根に沿って上へと続き、枝が迫り出してあまり人が歩いていないような雰囲気。
陽が当たり暖かな斜面になっているせいか、日影に僅かな雪が残る程度で凍っている様子も無かった。

登山

油断してるとエラい目に遭う感じ

登りとはいえ歩きやすい程度の斜面で、落ち葉を踏みしめながら登っていくと2・3分ほどで急な角度のこんもりとした場所に出た。
一見してどこを歩くのかを迷うようなところで、ロープを見つけてそれに沿って行く。
このロープが立ち入り禁止を示すのか、手がかりになっているのか分からないと思いながらも、だからといって他に歩く場所もなく、踏み跡にようにも見える斜面を登る。

すぐに、さらに急な登りになり、そこにもロープが張られていた。
落ち葉と柔らかな地面が滑りやすく、ロープがあって良かったと思える。

登山

ロープも怖いのだけど、でも助かりました

登り切るとなだらかな斜面に変わり、少し登った先には祠が置かれ、下洞山の山頂部に出た。

城跡の下洞山山頂部

室賀水上神社から16分

下洞山の山頂部は城跡らしく、平坦で広々としたところだった。
室賀水上神社からは16分、登り坂続きとはいえ気軽な山歩きと思うとちょうど良い。

山頂部の橋には木々が開けた場所もあり、笹洞城趾の看板が建てられていた。
室賀地区とその先の塩田平を一望するようで、室賀氏が治めていた戦国時代に思いを馳せる。
絶景が見られる標高の高い山も良いが、内山のような家々に近い山で思いを巡らせるのも良い。

城郭跡を探すわけでもないので、周囲の眺めを楽しんだ後、登ってきた道を折り返して戻った。

登山

下りの方でロープに助けてもらいました

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