石鎚山へ登る
愛媛県西条市から石鎚山脈へ山深く県道を進んで行く。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
この季節の石鎚には何を持っていけば良いのだろう?って思いました
石鎚山の表参道は、石鎚山温泉に車を停めて、ロープウェイで登山口へと向かう。
駐車場は広く、かなりの台数が余裕をもって停めることができる。
日帰りの駐車料金は1000円。
アーケードのような通路を入っていくと、旅館の前で車を停めて駐車場へ通される。
駐車場のかたわらには、石造と一緒に石鎚山を模した巨石が置かれている。
巨石にはプラスチックの鎖が取り付けられ、登山道を表しているようで登る前から興味深い。
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帰りはここの温泉に寄るんだ
駐車場からロープウェイ駅までは歩いて10分と掛からないほど。
アスファルトの急な道路で、1月はスキー客向けにマイクロバスが往復している。
ほんの2・3分のバスでも乗せてもらえるのはありがたく、バスに揺られて駅の入口で下りた。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
トイレもココで済ませる
石鎚山のロープウェイに乗って登山口へ
ロープウェイは20分ごとの発着で、1月の始発は8時40分から。
ただ実際は予定より早く運行をしているようで、この日もすでに始発が出ていた。
5分ほどで高低差900mほどを一気に登り山頂成就駅へ。
良く晴れた陽射しの温かそうな日でも、ロープウェイを下りると気温2度。
標高1200mを越えた地点は、温暖な地域とはいえ寒い。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
愛媛まで来て2℃っていうのも新鮮な気がする
ロープウェイ駅の外に出て準備を整え、ここから登山開始。
まずは整備された未舗装の道路を成就へ向かって上っていく。
すでに眺めが良く、振り返れば雲のかかった瓶ヶ森が見える。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
瓶ヶ森が見えるじゃないか
ここでも十分じゃないかと思えるほどに眺めもよく、実際、ここから成就までは観光客も多く訪れる。
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やっぱり寒いんだ。
樹林帯の登りはほとんどが日影で、露出した土は霜柱が高く育っている。
バリバリに固く締まり、夜間の寒さが思われる。
凍結などは特になく、滑りやすいようなところや歩きづらいところもなく、成就までは18分ほどで到着した。
成就から登山道へ
成就は、石鎚山を登頂した役行者が、山頂を振り返ったといわれる場所で、石鎚神社中宮成就社が建つ。
成就社に背を向けるように進んで、山門を潜るところから表参道の登山道が始まる。
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この下りは好きじゃない
登山道の序盤は下りが続く。
八丁といわれる地点までの高低差100mほどの下り坂。
階段が設けられた歩きやすい登山道とはいえ、この下りは帰りでは登りになることを思うと、あまり長く下りていきたくはない。
木々の間からは、これから登ろうとしている石鎚山の稜線が見える。
下りていくほどに稜線も高く聳えていくようで、テンションも下がっていく。
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帰りは登るのだよね。。。
10分ほど下って鳥居を潜り、さらに下りを進んで行くと日影にはうっすらと雪が見えた。
枝から葉が落ちて風が当たりやすく、日影も多いために体が冷えやすい。
木の間からは石鎚山の稜線が見え隠れするものの、成就から見えるよりも高く、まだ続く下りは続いていく。
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石鎚山が見えても嬉しくない
八丁からの連続階段
八丁には成就から15分ほど。
成就から下りきって、ここから山頂への登りが始まる。
幅が広く歩きやすいものの、階段が多く歩幅を合わせるのに苦労する。
日影は薄暗く、枝の間から陽が射すところだけが眩しい。
登山道は尾根を進むように、徐々に細く両側が深く落ちたように変わっていく。
ただ歩くのに気を遣うような狭さではなく、階段が長く続くところ以外は歩きやすい。
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にしても、階段が多い。
鎖場の巻き道
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
階段ばかりでようやくココまで来た感じ
登山口から1時間が経ったほどで、試しの鎖に着いた。
試しの鎖は、一の鎖から山頂部へ続く鎖場の最初。
「試し」とはいえ長い鎖場で、凍結の季節には登らずに巻き道を通りたいところ。
試しの鎖が架けられた岩峰の左側に巻き道があり、ここから反対側の売店へ向かうことができる。
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今日は全ての鎖を巻くんだ
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
ここは夏なら営業してるとかあるのかな?
売店は閉鎖されているが、空いた場所も多く座って休憩ができる。
木が開けているため、瓶ヶ森への眺望も良く、序盤の休憩場所としてもちょうど良い。
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とりあえず瓶ヶ森は抑えとく
中盤から尾根に出る
売店を過ぎ、5分ほど階段を登り進んで行くと、そこまで登ってきた斜面の反対側が見えるような尾根上に出た。
登山道の脇には石でできた小さな祠が建ち、登山道には雪が多くなった。
凍結しているところも多く、特に木道の上では固く締まって滑りやすくなっていた。
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滑りやすそうだ
うっすらとした雪の斜面を登っていくと、緩やかな峰をひとつ越え、一気に眺望が開けた。
山頂部への視界を遮るものはなく、弥山にある石鎚神社も見える。
ここから岩壁のような山体に、三の鎖の建物が見え、登っていく登山道を見るようだった。
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建物が大きく見えてきた気がする
西之川登山道との合流地点 夜明け峠
鞍部の夜明け峠には、登山口から1時間19分だった。
夜明け峠は西之川登山道との合流地点。
ロープウェイを使わない場合は、ここから表参道へと登っていくことができる。
両側には笹が茂り、周囲の眺めは良い。
陽射しを遮る物もなく温かく感じられる。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
西之川登山道はロープウェイを使わないヤツ
鎖場の巻き道
笹から階段を登り、夜明け峠から6分ほどで一の鎖の取り付きに着いた。
一の鎖には大きな取っ手の鎖が4本下がっている。
この鎖も巻き、斜面を折り返しながら登りが続いていく。
日影部分では標高が上がったぶん、さらに凍結が厚くなり、足の置き場所によっては滑りやすい。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
登りでは平気だけど、下りは要注意な感じ
二の鎖が間近に見えてくると、登山道は雪に覆われるように変わった。
積雪量は多いというほどではなく締まっており、陽の当たるところでは凍結も無いため、滑りやすいところもない。
登山口からは1時間38分、二の鎖に着いた。
二の鎖には、冬季でも簡易トイレ専用のブースが開放されている。
眺めの良い場所でもあり、特にトイレの前からは谷を挟んで瓶ヶ森を眺められる。
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眺めも良いけれどトイレしたい
鉄製の階段が連続する
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寒い。。。
二の鎖からは登山道が日影になり冷たさが増していく。
斜面をトラバースするように続く登山道は、谷側が深く落ちているため、サラサラとした雪は滑りやすく注意をしたいところ。
鉄梯子を渡り、階段を登って二の鎖を巻いていく。
階段の踏面部分は、たくさんの人が踏みしめているためか、雪が締まり凍り付いてしまっていた。
登りで気を遣うようなところではないが、下りでは滑りやすそうに見える。
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鉄の梯子って、濡れて滑ったりするんじゃ。。。?
二の鎖から13分ほどで三の鎖に着き、そこからは鉄製の階段を登っていく。
風が強く体感気温が低い。
階段からは高度感のある景色が広がる。
鉄梯子には手摺りがあるものの、狭い雪の登山道は手を掛けるところもなく注意深くなる。
階段を折り返し、大きな石の壁の間を通ると、山頂稜線へ出た。
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ついに・・・!
強く風が当たり、その中で景色を見渡すと、尖った形の二の森が存在感が強い。
周囲には雲海が広がり、山肌が雲に触れていたところは、真っ白な霧氷が着いていた。
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晴れていて良かった
山頂稜線の石鎚神社頂上社
登山口から1時間57分、石鎚神社頂上社の前に出た。
広場のようになっている弥山の上で、頂上社が山頂の天狗岳の方を向き、その背後には三の鎖が下がっている。
弥山から山頂の天狗岳へは10分ほど。
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天狗岳には霧氷が無いのか・・・残念
石鎚山山頂への岩場
もっとも気を遣うところで、高い段差と狭い岩場が続く。
左手側は垂直に切れ落ちた岩壁で、その上を歩くように登山道が続いていく。
弥山から登山道へは、いったん10mほどの鎖場を下りる。
角度がきつく、段差の高い鎖場で、ソールが固く足首が固定された冬靴では歩きづらい。
ここまで雪の無い状況では、夏季用の靴の方が安全に歩くことができるだろう。
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かちかちのソールに足首がっちりホールドは歩きづらい
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草木の巻き道は植生保護のため通行止め
岩場に付けられた矢印に沿って、岩に手を掛けながら山頂へ。
ときどき強く吹き付ける風には、体を振られることのないように気をつけ祠の前に着いた。
石鎚山の山頂
ロープウェイ駅から2時間5分。
石鎚山山頂の天狗岳に到着した。
西側には瓶ヶ森、登山道を振り返って北側を見ると弥山と頂上社があり、その背後に雲海が流れている。
雲海を背負った頂上社は存在感があり、風の冷たさが気にならなければ、しばらく眺めていたい景色だった。
西側には二の森、南側には岩稜の先端部と、土小屋登山口が見えた。
深い山々ばかりではなく、瀬戸内海や海岸線まで見ることができた。
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風が寒い
ピストンで下山
天狗岳から弥山へ、稜線を折り返す。
登りで気を遣った岩の稜線は、下りでも同じように気を遣う。
弥山手前で鎖場を登り、間近に見える頂上社へ稜線を折り返した。
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登りも大変だと思ったけれど、帰りもやっぱり大変
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
山頂付近はどこにいても寒かった
弥山から登ってきた登山道を戻っていく。
鉄製の階段上では凍結しているところもなく、木の階段では踏みしめられたところだけが凍り付いていた。
急な角度の階段では凍結箇所が滑りやすく、場所によっては滑落しやすい。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
みんないろいろな装備で登っている感じだった
二の鎖を過ぎると積雪も無く、滑りやすい場所も無くなる。
ときどき振り返って石鎚山を見、登ってきたとおりに鎖場を巻いて下りていった。
八丁からの登り返しは、序盤で思っていたとおり。
足にも肺にも厳しかった。
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
もうこの登りは嫌い
成就に立ち寄る
![石鎚山登山](https://tozan100kei.com/img/route/ishizuchisan2-feelicon.jpg)
役行者みたいなことをしてみようかと思って。
成就では、役行者が振り返ったという見返り遥拝殿に立ち寄った。
建物の壁が大きく開放され、拍手を打つと石鎚山を拝むようだった。
ロープウェイに乗って下りる
成就からはロープウェイ駅へと下りていく。
登りで見かけた霜柱はまだ霜柱の形を保っていて、こうやって育っていくのだろうと思えた。