茅ヶ岳

1704m

女岩ルート 2017年2月12日

  1. 登山百景トップ
  2. 関東の山
  3. 茅ヶ岳登山
登り
女岩ルート
下り
尾根ルート
最高標高
1704m
登山口標高
956m
距離
6.51km
累積標高
764m
774m
平均斜度
13.3度
時季
2017年2月
天気
晴れ
日程
日帰り
水の量
水2l 水900ml
歩いた時間
登り1:28/下り0:54/合計2:22
平均歩速
2.87km/h

この日のペース

  1. 深田久弥記念公園駐車場
  2. 女岩
  3. 深田久弥先生終焉の地
  4. 茅ヶ岳山頂(1:28)
  5. 深田久弥記念公園駐車場(2:22)

このコースの消費カロリーを計算する

体重を入力すると、このページで紹介しているコースのおおよその消費カロリー(登り+下り)を計算します。

※距離と「登り+下り」の累積標高から計算した目安の値です。
※雪質・気温・荷物の重さ・歩くペースなどにより、実際の消費カロリーは大きく変動します。

Amazonや書店で買える地図

山と高原地図 金峰山・甲武信
山と高原地図 金峰山・甲武信
Amazonで見る

遅い時間からでも登っている人がいることを知り、天候を確認してから登ることができると思い登ってみました。
整備され比較的人も多いことや、積雪がそう多い場所では無いため、雪山慣れにはちょうど良いかもしれません。
ただ凍結箇所と急登との組み合わせは危ないので、場合によっては滑り止めがあった方が良さそうです。

山頂からの眺めは期待通りで、周辺を取り囲む高山、その中でも山並みの上に聳える富士山は格別でした。
八ヶ岳の「八ヶ岳らしい」連続したピークを重ねて見られるのもこちら側の角度ならではだと思います。

深田久弥終焉の山

山梨県韮崎市の東側に聳える茅ヶ岳。
街を見下ろすような存在感を示している山で、日本百名山の著者である深田久弥が病死した山でもある。

周辺には秩父山塊、八ヶ岳、南アルプス、富士山と恵まれた眺望が茅ヶ岳の特長。
深田久弥に縁のある山が多く選ばれている日本二百名山に数えられ、街からも近く登りやすく眺望の良いため多くの人が登山を楽しむ山になっている。

深田久弥記念公園から茅ヶ岳へ

茅ヶ岳への登山口でもっとも一般的なのは深田久弥記念公園からの2本の登山道。
岩場のある女岩ルートと急登が延々と続く尾根ルートが公園から登ることのできるルートで駐車場も広めに用意されている。
公園近くにも駐車場があり、そこが最も近い駐車スペースになるが、今回は20分ほど下にある駐車場へ車を停めて登山道へと向かった。

駐車場からしばらくは広く車が通れそうな林道を歩いて行く。
緩やかな傾斜の林道で、足元は地面が凍らせて固く締まっているが積雪は僅か。
下山する頃には溶けてドロドロとした状態になることを予想しながら木の中を歩いていく。
寒くもなく、かといって暑くもないちょうど良い季候の中、緩やかな登り坂を歩くのは気持ちが良い。

20分ほど歩いて深田久弥記念公園近くの道路を横切った。

道路を横切ってからも、しばらくは同じ状態の緩やかな林道が続いていく。
幅も広いまま、車で入ってこられるのではないかと思うほど。
10分と歩かないうちに広く開いた場所があり、そこから先には急な斜面が続いているのが見えた。
斜面の勾配はキツく変わっても相変わらず広い林道は歩きやすく、乾いた雪が滑りやすく感じる程度。
さらに10分ほど歩くと自然と幅が狭くなり、登山道らしい様相に変わってきた。

見上げると木々の先には青い空がハッキリと見える。
山頂や稜線が近いのかと思えるほどの距離感で、駐車場からの数字ほどは高低差を感じないのかもしれないと思いながら先へと歩いて行く。
やがて緩やかな登山道は大きな岩がいくつも転がった地点に到着し、「山頂まで60分」という看板が立っていた。

女岩

登山道に付けられた女岩という目印の地点から、一気に急な岩の斜面へと変わる。
これまでの緩やかさとは比べられないほどの急斜面で、さらにはその斜面をトラバースするために狭い土と岩のルートが続く。
雪で目印が見えづらいところもあり、慎重に進む場所を見定めながら。

ここまでの登山の気分からは意外なほどの急登に苦労しながら岩の多い箇所を通り過ぎると、先に見える青空へと九十九折りに急斜面が続いていた。

延々と続く九十九折り。
良く陽が当たる場所のようで雪や氷は一切なく、フカフカとした落ち葉と緩んだ土が続いている。
積雪があれば直登するところと思われる九十九折り。ひたすら我慢の斜面だった。
振り返れば南アルプスと段々視線が合ってくる。

女岩から25分。
長い急斜面を抜けて尾根に出た。正面には金峰山と瑞牆山。
それを右手にするように尾根は左へ折れ、狭い登り坂が続いていた。

尾根を登り始めてすぐに深田久弥の名が書かれた石碑に差し掛かった。
「深田久弥先生終焉之地」と書かれた石碑。ここで脳卒中を発症したのだろうと思われる。
石碑の向こうには金峰山があり、眺めの良い場所であったことが日本百名山の著者らしいところか。

尾根はさらに先へと続き、ところどころに岩を乗り越えるような高さの段差、切れ落ちロープが張られているところなど、危険箇所とまではいかないまでも注意が必要なところを通過していく。
振り返れば富士山もよく見え、山梨の山らしく眺望を楽しめる。

茅ヶ岳山頂

駐車場から1時間28分。茅ヶ岳の山頂に到着した。
眺望の開けた山頂からは、すぐ間近に八ヶ岳が聳え、さらに近くに南アルプスの鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳と高山が連なっていた。
一際高い富士山がその足元に山梨百名山を従えているようにも見え、その中でも櫛形山が存在感を示すように横に大きく聳えていた。
東側には秩父の山並みが連なり、特に金峰山は距離が近いこともあり存在感があった。

茅ヶ岳からの下山

下山は山頂から分岐して尾根ルートへ。
西側の尾根をひたすらに下りていくルートで、ただただ下っていくというもの。
眺望の良い場所はなく、急登と雪で足元が悪く登りにも下りにも苦労をしそうなルートだった。

実際の時間よりもあまりに長く感じられる下り坂で、女岩ルートで緩やかだと感じられたのは尾根までの斜面がよほど急だったのか、尾根ルートの距離が短いからかと考えながらの下山だった。

女岩ルートとは深田久弥記念公園で合流し、駐車場へ戻る緩やかな林道を再び歩く。
おだやかな登山道で遅い時間からでも登る人がいるほど。
駐車場やトイレも整備され登りやすい山だった。

感想をお聞かせください

こちらのフォームからお送り頂けます。

メッセージは文字まで、送信は一日回まで
現在文字数 0文字

茅ヶ岳に建つ深田久弥先生終焉の碑

茅ヶ岳に建つ深田久弥先生終焉の碑

茅ヶ岳は八ヶ岳の南側、山梨の北側に位置する山です。
二百名山と山梨百名山に数えられる山ですが、どちらかといえば知名度は高い山ではないかもしれません。

二百名山に数えられているといっても、深田久弥が最期を迎えた山としての要因があるのだろうと思えるところもあり、周辺に名山が多くあることを思うと、どうしても影が薄く感じられます。

茅ヶ岳へは韮崎からのアクセスが最も登りやすいです。
高速道路のインターチェンジを下り、右折してひたすらに茅ヶ岳へと向かって登り、深田久弥記念公園駐車場から登山を始められます。
女岩コースは樹林帯に囲まれた穏やかな山ですが、女岩を越えたあたりから急登が始まり、登り坂に我慢をしながら尾根に出ると目の前には金峰山が見えます。
尾根に出るとすぐ深田久弥先生終焉の碑が建っています。
彼はここで脳卒中になったのだと思います。

尾根から見る景色は感慨深いものがあり、きっと深田久弥も茅ヶ岳を囲む名山を見るために登ったのだろうとそんなふうに思いを馳せました。
標高は1,704m。八ヶ岳と金峰山、南アルプスに富士山を見晴らす素晴らしい展望の山頂があります。
それなりの広さがあり、休憩や昼食にも良さそうでした。

下山後に立ち寄った温泉

ゆ〜ぷる韮崎

韮崎市の道の駅にある温泉施設。温水プールが併設されたドーム型の建物はガラス張りで外からも中を見ることができる。
温泉施設は複数の湯船が並んだ内湯とサウナ、露天風呂を楽しむことができる。
とろりとした弱アルカリ性の泉質で、あがってからは肌がスベスベとする。
とても温まる特徴があり「長湯しないように」という注意書きが貼ってあるところも印象深い。

一見すると温泉施設には見えないので、幟旗を半信半疑で疑いながら建物の中に入りました。
施設自体はとても立派で、国道の両側に建物が跨ぐように建てられており、渡り廊下で左右を繋いでいました。
建物の左側には大きな球状のものがあって中にプールが見えるのも、さらに半信半疑の気持ちを助長するようでした。

温泉は建物の奥にあり、男湯と女湯ののれんが掛けられているのですが、一見すると「更衣室」と書いてあり、一瞬立ち止まってしまいました。
更衣室は脱衣室でもあるのですが、温泉の入口になっているドアはプールの入口でもあり、このまま服を脱いで入って良いのだろうか・・・と思わず難易度が高い温泉にきてしまった気分でした。
ドアの先にはもうひとつドアがあって、温泉にもプールにも行けるようにはなっていたのですが。。。
そんなこともあり、透明なお湯は単純泉のように見えていたのですが、おもいがけず気持ちがよく、汗を流すだけではなく温泉そのものも楽しめました。

同じ時季に登った山