最短距離で子檀嶺岳へ登る田沢嶺浦コース
上田市街から青木村の中心地を抜け、筑北村との境にある修那羅峠へ。
ちょうど上信越自動車道と中央自動車道の中間地点ともいえる峠道で、「みすず精工」の看板を目印に登っていく。
看板が見えたらそれに従って工場方面へと進み、敷地の手前で林道への分岐を右へ。
積雪が無ければ林道終点のゲートまで車で向かい、ゲートの手前で3・4台程度の車が停められる。
ゲートの手前まで車を入れたかったけれど・・・
足首ほどの積雪があったため、みすず精工の工場がある林道入口の空きスペースに車を停め、終点のゲートへと向かった。
本来、車を入れることのできるゲート前まで進むのを諦め、邪魔にならない程度に駐車をした。
轍の上にうっすらと雪が積もり、それを踏みしめながら2・3分ほどでゲートに着き、ここから子檀嶺岳への登山をスタートする。
田沢嶺浦コースは全行程の半分以上が林道歩きとなる。
子檀嶺岳の山頂に至る最短ルートで、高低差も300mほどしかない。
ただし冬になると人が入ることも極端に減るため、踏み跡が減り、代わりに動物の足跡が目立つようになる。
ゲートから5分ほどはクッキリとしていた轍も、最初の林道の分岐からは足首ほどまで雪に埋まるようになり、足跡を追いかけるようにして進んで行く。
大小さまざまな足跡があり、ときどき斜面へ掛け上げるように横切ったり、林道に沿うように進んでいたりと、その様子を見ながら歩くのも楽しい。
林道の分岐には、「子檀嶺岳山頂」の看板が立てられ、迷う心配も少ない。
ただ足首からスネほどまで足を雪に埋めて歩くのが体力的にも負担が大きい。
林道に沿って雪の中を歩くこと25分ほど。
看板の矢印は林道ではなく、樹林帯の中を差していた。
林道は先へと続いている様子で、矢印の先を見ると登山道のように木々が開けている。
足元にはうっすらと踏まれた後が雪に埋まっているのが見え、それに沿って樹林帯の中へと入っていく。
そこからはまるで林道をショートカットするような直登のルートで、急な雪の斜面をまっすぐに登っていく。
目の前には稜線らしい膨らみが見え、それを越えるのか辿るのか考えながら、そこを目指して直登する。
ゲートからは30分余り。
林道から斜面の直登を経て尾根に出た。
スネ近くまであった雪は、尾根の右側では溶けて無くなり、ところどころで落ち葉も見える。
山が板状になっているため、2〜3mほどある尾根からは崖のように急な斜面が下へと続いている。
林道では乾いていた雪も、尾根上では溶け始めた湿雪で、ズボズボと音を立てて足が埋まる。
吹きだまりのようなところでは膝下ほどまで埋まり、細かなアップダウンを繰り返しながら、山頂へと近づいていく。
この山は東西に板状になっている気がする
子檀嶺岳 山頂
ゲートから46分ほどで尾根上から山頂に到着した。
高い崖の上のような山頂部は南側の景色が良く、遠くに浅間山や蓼科山、近いところでは塩田平の独鈷山などが見えた。
気温のせいか霞のように白んで遠くまでは見渡せず、東側の四阿山、烏帽子岳は美しく見えたが、西側の北アルプスは雲の中に隠れてしまっているようだった。
この手軽さでこの眺めはオススメできる
下山
山頂に建つ二つの社殿と、山頂からの眺めを堪能し、下山は登りと同じルートをピストンで下る。
尾根を過ぎてからの乾いた雪は滑りやすく、直登をした急斜面では登山靴を滑らせながら下った。
登りでは足が埋まって苦労した林道も、下りでは体重が軽減されるようで歩きやすく、快適な下り坂だった。