太郎山裏参道をピストンで登る
太郎山は主に西側から登ることができる。
上田菅平ICで高速道路を下り、国道18号線から山口交差点を太郎山方面へ曲がって道なりに登っていくと、表参道と裏参道の分岐に差し掛かる。
裏参道への車道は狭く勾配もキツいため、擦れ違うのが難しいと思われるところもあるが、登山口付近では10台ほどの車が停められる。
市街地に背を向けるようにして太郎山登山口へ。
住宅地を抜けて表参道との分岐を過ぎ、狭く曲がりくねった林道を登っていく。
このまま道が狭くなって引き返すのも大変なことにならないだろうか・・・
登山口までの様子は、事前にネット上の写真から確認していた。
山頂と登山口の標高差を考えると、車でもそれなりに登る必要があるのだろうと思っていながらも、カーナビには曲がりくねった道が表示され、いったいどこまで登るのだろうかと不安になっていく。
集落から離れること10分ほど、ようやく裏参道の登山口へと到着した。
登山口の手前にある駐車スペースに車を停め、準備を整えたら登山道へ。
太郎山へと登る登山道のうち、もっとも短い時間で登ることのできる裏参道から山頂へと進んで行く。
登山道を歩くのは24日振りなので、息を上げないように歩きたい
この日までに不足している運動と、体調を確かめるためにも、序盤からゆっくりとしたペースで歩けるように心がけた。
裏参道の登山道は3・4mの幅はあろうかという広さで、しっかりと踏み固められた土の上を歩くため、専用の登山靴でなくても運動靴でも十分に歩けるほど。
実際、擦れ違うひとの中には運動靴の人も多く、今にも雨が降り出しそうな空だということもあり、傘を持って下山をしてくる人も見られた。
運動靴とジャージのような人達と擦れ違うし、しっかり登山装備がちょっとオーバースペックな気もする・・・
折り返しを繰り返す登りは急勾配で、深い緑の中を折り返しながらゆっくりと標高を上げていく。
ところどころに太郎山に関する歴史や自然のことが書かれた看板が立てられ、その付近の昔の様子を知ることができた。
ただ緑が濃いために見晴らしが良い場所もほとんど無く、看板に書かれた付近を見渡すことができない。
濃い緑の周囲には、小さな花がチラホラと見え、蛍袋やアジサイなどの季節らしい花も咲いていた。
木々には名前や花の咲く時季が書かれた板が取り付けられていたため、それを見ながら訪れる時季を考えるて登るのも楽しい。
花を撮ろうとして、ようやくカメラがMFになっていることに気が付いた。。。
これまで撮った写真は数枚だけど、ピントが来ていたのだろうか。。。
登山口と山頂との高低差は400mにも満たないため、しばらく登ると頭上の緑からは空が明るく見える。
もうじき稜線上に出るのだと感じながら、登山口から30分ほどで稜線上に出た。
稜線とはいっても木々が濃いため見晴らしも無く、それまでの登りが緩くなった程度。
隣接する大峰山との分岐にあたる場所で、破線ルートにもなっている大峰山へはナイフリッジなどのスリルも楽しめる。
そういえば太郎山の登山道から逸れるとナイフリッジがあると聞いたことがある
この真っ暗な緑のトンネルの先にそれがあると思うと興味が沸いてきた。
問題なく歩けそうなくらいに開けているけれど、地図を見る限りここから先は破線ルート。
あくまで太郎山山頂へのルートが一般道ということらしい。
少し進むと木々の隙間から僅かに北側の坂城町が見え、看板には山頂まで残り300mと書かれていた。
登山道は相変わらずの広さで歩きやすいことは変わらず、このまま山頂まで続くのかと思っていたところで、木々の中を直登して進む近道が見えた。
広い林道をまっすぐに進むのも楽しめそうなところではあったが、ここは登山道らしい雰囲気の近道をと思い、迷わず木々の中へと入り込む。
それまでの広さや整備された足元から一変して、木の根や葉の繁る様子に代わり、いかにも登山をしている気分になった。
進む先には明るい光も見え、近道ならではの山頂の近さが早々に感じられた。
太郎山山頂
登山口から36分、太郎山に到着した。
山頂手前で、緑を掻き分けるようにして一気に光りが開ける楽しみがあり、曇り空ではあったものの眺望が開けた瞬間は気持ちが良かった。
太郎山の山頂はそう広い場所では無く、西側に上田市を見渡すことができ、天候が良ければ美ヶ原も見えそうなほどだった。
北側には虚空蔵山との縦走路、南側には近道を通らなければ合流している表参道からの登山道があった。
小さな地蔵と太郎山と書かれた看板があり、山頂方位盤が置かれていた。
天候が良ければ富士山も望めるほどで、梅雨空が惜しいところだった。
小さな標しか建っていない山頂で、この地蔵は存在感がバツグン
下山
下山は登りと同じ近道を通って裏参道を下りていく。
特に難しいところも気を遣うようなところもなく、軽快に登山口へと向かっていき、1時間と掛からない程度で登山を終了した。