雪の残る苗場山日帰り (6月)|秋山郷から登る初夏の苗場

苗場山

2145m

2

空を映す湿原

小赤沢 2021年6月12日

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長野と新潟の県境に位置し、山頂部に広大な湿原を持つ苗場山。
その特異な形状と山深さを感じさせる眺望が魅力。
日本百名山のひとつで、花の百名山にも数えられる山でありながら、国内屈指の豪雪地域ということもあり、春が訪れると一気に夏がやってくる。
梅雨よりも雪解けが遅く、春や初夏の花はどのタイミングで見られるのかと思うほど。

主な登山口は新潟県側の祓川や、長野県側の小赤沢。
東西の登山口は大きく離れ、アクセスするエリアによって使い分けられる。

雲の多い予報で、場合によっては降雨も考えられるタイミング。
雲の多い早朝と、夕方は避けたい状況だった。
新潟県津南町から栄村の秋山郷へ向かい、小赤沢の三合目から登る行程だった。

歩いたルート

最高標高
2145m
登山口標高
1313m
距離
9.13km
登り
小赤沢
下り
小赤沢
行動時間
登り1:57・下り1:11・合計3:08
累積標高
830m
832m
平均斜度
10.3度
歩行速度
2.91km/h
時季
2021年6月
天気
曇り

この日のコースタイム

  1. 小赤沢登山口
  2. 苗場山山頂(1:57)
  3. 小赤沢登山口(3:08)

秋山郷の周辺には登りたい山が多く、とても迷います。
時間や天候の都合もあり、何年か振りに苗場山へ行こうと思ってやってきましたが、小赤沢からのコースは登りやすかったです。
湿原の手前では鎖場が連続しますが、比較的なだらかなところが多く、湿原をめいっぱい楽しめるような印象もありました。

欲をいえば、もう少し残雪が多いと景色が映えるのかなと思います。

持って行った水の量

  • 水2l
  • 水900ml

Amazonや書店で買える地図

山と高原地図 谷川岳 苗場山・武尊山
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使った登山道具

  • 苗場山-小赤沢の駐車場は広い

    小赤沢の駐車場は広い

6月の苗場山へ

長野県の北端にある栄村秋山郷。
苗場山と鳥甲山に挟まれた谷あいのエリアで、紅葉などの季節を感じる絶景を楽しむことができる。
小赤沢という秋山郷の中でも、比較的、賑やかな集落から苗場山の登山口へ向かうことができる。

道路の傍らに建てられた苗場山登山口への看板をアテに、細い上り坂を進んで行く。
だんだんと山深くなっていく林道を進み、途中、苗場山の1合目を過ぎていく。
さらに10分ほど、道路に合わせてクネクネと上った先に、上野原と3合目登山口との分岐があった。

秋山郷までなかなか道が狭くて・・・

小赤沢の駐車場は100台ほどが停められる広さ。
入口にはトイレがあり、百名山らしい便利さが感じられた。

  • 苗場山-登山口は一番奥にある

    登山口は一番奥にある

比較的、登山口に近い場所に車を停めて準備を整える。
すでに太陽が高く昇った午前11時。
予報では午前中に雲が多くなり、3時ごろから夕方に掛けて雲が増えるようだった。
絶好の登山時間は9時から正午、登山口の時点でその予定時間を大きく過ぎてしまっていた。

出遅れました。
いろいろあって。。。

  • 苗場山-すぐに三合目

    すぐに三合目

  • 苗場山-緑が深い

    緑が深い

三合目からの樹林帯

小赤沢の登山口から入ると、すぐに三合目という看板が建っている。
登山道は広く木の根がビッシリと生え渡っていた。
その段差を階段のように踏んでいく。
まわりには背の高いブナや杉が茂り、一面が緑に覆われているようだった。

  • 苗場山-大きな木の間を縫って歩く

    大きな木の間を縫って歩く

  • 苗場山-ほどほどの傾斜で歩きやすい

    ほどほどの傾斜で歩きやすい

  • 苗場山-序盤は花が目につく

    序盤は花が目につく

  • 苗場山-わりと早めの印象で4合目

    わりと早めの印象で4合目

緩斜面と急斜面とを繰り返しながら、20分を過ぎたほどで4合目に差し掛かった。
4合目から5合目に向けての距離と予定時間が書かれ、それを目安にして先へと向かう。
足元にはイワカガミなどの花もあり、乱れ咲くような派手さはないものの、足を向ける段差の上に咲いている様子を見るのが楽しみだった。

意外と花がある

  • 苗場山-イワカガミも咲いている

    イワカガミも咲いている

  • 苗場山-赤い花がチラホラと

    赤い花がチラホラと

樹林帯に覆われた登山道は単調で、前に見える高い峰はなかなか近づかず、急斜面と緩斜面が繰り返されるばかり。
序盤で多く見えた花も、だんだんと減ってきたのか目につかなくなり、時間的にも花を探す余裕もない。
ただ陽が高くなった蒸し暑さが辛い。

暑い

  • 苗場山-緩斜面と急斜面の繰り返し

    緩斜面と急斜面の繰り返し

  • 苗場山-登ったらなだらか

    登ったらなだらか

  • 苗場山-白い花

    白い花

  • 苗場山-5合目にきた

    5合目にきた

5合目が近づいてくると、場所によって巨石が登山道を覆うようになっていた。
遠く見えていたピークも直下に近づいた印象がある。
緩斜面と急斜面が交互にやってきていたのも、急斜面ばかりが続く印象で、一気に標高を上げていく。
笹藪の中には残雪も見え始め、場所によっては沢に渡るように溜まった雪を踏むところもあった。

暑い

  • 苗場山-5合目からは大きな石が目立つ

    5合目からは大きな石が目立つ

  • 苗場山-登ったらなだらか

    登ったらなだらか

  • 苗場山-トラバースするように変わって残雪が出てきた

    トラバースするように変わって残雪が出てきた

  • 苗場山-最初の鎖場

    最初の鎖場

  • 苗場山-振り返ると秋山郷や津南の方向

    振り返ると秋山郷や津南の方向

五合目を過ぎて20分ほど、右側に高く見えていたピークへ、斜面をトラバースするような登山道に変わり、振り返ると周囲の眺望が楽しめる。
急斜面に巨石が多く転がるようなところも多く、鎖が掛けられている場所も続くようになってきた。
段差が大きく足を掛ける場所が多いため、難しさは感じられないものの、浮き石や躓きでの転倒にも注意をしたいところで、ましてや陽射しが強く蒸し暑さの中で注意が欠けることにも気をつけた。

暑い

  • 苗場山-6合目

    6合目

  • 苗場山-6合目からは鎖場が連続する

    6合目からは鎖場が連続する

  • 苗場山-長くて高い段差の鎖場

    長くて高い段差の鎖場

  • 苗場山-先には7合目

    先には7合目

急登に巨石の段差が続く中、7合目まで登ってきた。
樹林帯に覆われていた序盤と比べて空が開け明るい。
待ちに待った山頂湿原が近づいてきたという雰囲気が感じられる。

鎖場の段差が面倒くさい

  • 苗場山-7合目は急登で高い段差

    7合目は急登で高い段差

  • 苗場山-雪渓に入る

    雪渓に入る

  • 苗場山-8合目

    8合目

だた7合目から8合目には、なかなかに辿り着かない。
木々が開けている分だけ陽射しが強く、高い段差の鎖場が続く。
周囲を多う笹の中、登山道に沿って登ってゆくと、今回の登山道のなかで最も長い雪渓に出た。
長さにして20mほどで、その距離も角度も難しさを感じるほどではないものの、完全な夏装備に溶けかかった柔らかな雪面。
不慣れで足を取られようものなら、下にある笹林に向かって速度を上げてゆきそうな思いもよぎる。
ロープが張られているものの、こういった場所のロープはあまり頼りにならず、ましてや握りづらい太さで、咄嗟に体を留めるには心許ない。
つま先を差し込み、踏み込むと崩れる雪面に足を置いて登っていく。

ずるずるの雪渓は滑りやすくて

  • 苗場山-8合目を過ぎると湿原が近い

    8合目を過ぎると湿原が近い

  • 苗場山-山頂部はすぐそこに見える

    山頂部はすぐそこに見える

  • 苗場山-いよいよ湿原へ

    いよいよ湿原へ

雪渓を過ぎると、じきに8合目を過ぎた。
石の多い登山道は変わらず。
登っていくと周囲に笹が広がり、その向こうに雪が見えた。
空が広く、見るからに山頂湿原に近づいたという眺めだった。
あの高さまで登れば、景色だけを楽しみながら歩くことができる。
左側には、山頂と思われる高さのピークが見えていた。

8合目からが早かった

  • 苗場山-湿原の上は木道を歩く

    湿原の上は木道を歩く

  • 苗場山-南側には佐武流山

    南側には佐武流山

  • 苗場山-佐武流山から右にはピークと鳥甲山

    佐武流山から右にはピークと鳥甲山

  • 苗場山-鳥甲山は翼を広げた鳥のような形

    鳥甲山は翼を広げた鳥のような形

ついに・・・!

苗場山の山頂湿原を歩く

8合目から5分ほどで山頂湿原に出た。
登りから湿原への取り付きは、石畳のように石が並べられ、その先に木道が整備されている。
湿原の北西端に出た形で、湿原をかすめながら北端の山頂へと向かっていく。
木道を振り返るようにして西側を見ると、間近にピークがあり、その左側に鳥甲山が見える。
さらに南側には湿原の南端にあたる大岩山、栄村最高峰の佐武流山。
特徴的な峰々が連なる景色が広がる中、あまりの峰の多さに、山座同定ができるのは主だった山ぐらいだった。

見える山が多すぎる

  • 苗場山-一番高いところへ向かって木道を進む

    一番高いところへ向かって木道を進む

  • 苗場山-和山からの登山道と合流

    和山からの登山道と合流

  • 苗場山-湿原の景色に目を奪われる

    湿原の景色に目を奪われる

  • 苗場山-9合目を過ぎると樹林帯に戻る

    9合目を過ぎると樹林帯に戻る

木道に沿って大きく曲がりながら湿原を歩いていく。
地塘が点在し、真っ青な水面が空を映すようでキレイだった。
その向こうには霞んだ雲が広がる。
快晴ではなかったことが、かえって雰囲気の良い空を見せてくれるようだった。

地塘のピカピカした色がヤバい

木道の登りはなだらかで、僅かな段差を越えて、ゆっくりと標高を上げていく。
9合目付近は雪が残り、ここから樹林帯の中へと入っていく。
笹が茂り、深い緑の中で、段差と水たまりを越えながら、平坦な森を歩いてゆく。
10分と経たずにふたたび木道に戻ると、すぐに湿原の景色が広がった。

  • 苗場山-木の周りには雪が残る

    木の周りには雪が残る

  • 苗場山-緑のトンネルを抜ける

    緑のトンネルを抜ける

  • 苗場山-木道に戻ってきた

    木道に戻ってきた

  • 苗場山-木々の間を抜けて湿原へ抜ける

    木々の間を抜けて湿原へ抜ける

  • 苗場山-再び湿原

    再び湿原

9合目の手前では見えていなかった三国山脈の山々。
雲が多く、広がる山々の全てを見渡すことはできなかったものの、その広さが感じられる。
赤倉山への縦走路の分岐を過ぎると木道をなだらかに登った。
左側には小高い丘のようなピークが見え、その斜面には進行を感じさせる石碑がいくつも置かれている。
右側はなだらかに下って、湿原を見渡すような景色が広がる。

以前ほど、とてつもなく広大だという印象が感じられなかったのが正直なところ

  • 苗場山-赤倉山からの縦走分岐

    赤倉山からの縦走分岐

  • 苗場山-山頂へ木道を左へ

    山頂へ木道を左へ

  • 苗場山-石碑がいくつも建っている

    石碑がいくつも建っている

  • 苗場山-雪の上を歩く

    雪の上を歩く

  • 苗場山-東側の景色

    東側の景色

木道はすぐに残雪の上を歩くように変わった。
溶けかかって柔らかな雪面は、蹴り込むことができずに歩きづらい。
広がる景色は美しく楽しむことができるものの、進んで行く山頂の方向には雲が多く、空が曇り始めていた。
その眺めが歩みを重くするようで、なかなかに残雪が終わらない。
ようやく木道が見えて残雪が終わると、山小屋が間近に見えた。
周囲には残雪の上を歩き回る登山者もいる。

あれは良いのかな?
大きなお世話か・・・

  • 苗場山-残雪はなかなか歩きづらくて長い

    残雪はなかなか歩きづらくて長い

  • 苗場山-木道に戻ると山小屋が近い

    木道に戻ると山小屋が近い

  • 苗場山-役行者の石碑

    役行者の石碑

木道から外れてる?
木道から外れてる?

雪の上だから、ということもあるのだとは思うものの、薄くなった雪の上で湿原に足跡を付けてしまうことも考えると、木道を外れることはあまり褒められたことではないのだろうと思いながら、確かなことも分からないため、その様子を景色のように思いながら山頂へと向かった。

なんだかね。
よく分からないから文句も言わない。

  • 苗場山-山小屋の横を通っていく

    山小屋の横を通っていく

  • 苗場山-山頂へ

    山頂へ

木道を歩いて役行者の石碑を過ぎると、山小屋はすぐだった。
外のベンチに腰を掛けているひとが数人。
小屋の中は宿泊者がマスクを付けて入ることができるようだった。
ここまでで登山口から1時間53分。
山頂はすぐそこで、建てられていた矢印に沿って、山頂へと向かった。

バッジとか手ぬぐいとか見たかったけれど、財布を持っていなかったから・・・
マスクは持っていた。

  • 苗場山-苗場山の山頂に着いた

    苗場山の山頂に着いた

  • 苗場山-景色はあまり見られない

    景色はあまり見られない

苗場山山頂

登山口から1時間55分、苗場山の山頂に着いた。
山頂周辺は木々が生えているために眺望が無く、祓川方面の木道が僅かに見える程度。
特に見るものもなく、山頂部の傍らにある伊米神社の祠の前へと移動した。
そこにあったベンチに腰を掛けてひと息。
登山口の小赤沢へと登山道を戻った。

山頂には見たい景色が無かった

  • 苗場山-少し移動すると伊米神社の祠

    少し移動すると伊米神社の祠

  • 苗場山-このタイミングでの花はあまり無い

    このタイミングでの花はあまり無い

  • 苗場山-ここから下山路へ

    ここから下山路へ

廃道があるのか。。。

きっと廃道は9合目の方から入るのだろうな
通行止めだけど

  • 苗場山-湿原を見下ろす

    湿原を見下ろす

  • 苗場山-登りよりも下りで見渡すのが良い

    登りよりも下りで見渡すのが良い

小赤沢への下山

山頂部から小屋の前を通り過ぎて、木道を下りていく。
登りとは違った角度で見える湿原も良かった。
ただ予報通りに雲が広がりはじめていたために、そうノンビリとした気持ちではいられず、下山路を歩きながら湿原の雰囲気を楽しんだ。

雨が来ないうちに・・・
降る予報ではないけれど

  • 苗場山-木道の雰囲気が良い

    木道の雰囲気が良い

  • 苗場山-にしても地塘だらけ

    にしても地塘だらけ

  • 苗場山-残雪を下りる

    残雪を下りる

  • 苗場山-木道を戻っていく

    木道を戻っていく

  • 苗場山-地塘がクレーターのよう

    地塘がクレーターのよう

  • 苗場山-9合目まで戻って雲が多くなってきた

    9合目まで戻って雲が多くなってきた

  • 苗場山-緑が多い

    緑が多い

鎖場の下りは登りの方が気持ちが楽で、下りになると高い段差を見下ろすようで転倒しないようにと気持ちが引き締まる。
7合目の鎖場が連続する付近を下りていくと、だんだんと樹林帯の新緑が近づいてくる。
登りでは暑くて大変だったのが、時間が経って曇ったおかげで、だいぶ爽やかに感じられた。

陽射しが無くなったからか涼しい気がする

  • 苗場山-登山口へ戻ってきた

    登山口へ戻ってきた

5合目あたりまで下りると、緩斜面が多くなり、木の根の段差を踏みながら、緩斜面と急斜面を繰り返す。
そういえば花があったと、山頂の湿原では忘れていた景色を思い出しながら、登山口へと戻った。

赤いヘビがいたのだけど、あれなんだろうか。
ジムグリ?

下山後に立ち寄った温泉

小赤沢温泉 楽養館

苗場山の小赤沢登山口に近いところに建つ温泉。茶褐色の湯は噴水口では透明で浴槽の中で酸化し変色する。鉄の香りがあり、ぬるめなのでゆっくりと浸かっていられる。岩魚や郷土料理が楽しめ、2階には休憩所もある。

登山口から近いので立ち寄りやすい温泉です。
男性の更衣室は扉を開ければ、廊下から見えそうなくらい。
お湯は熱すぎないので、じっくりと浸かりながら足の疲労を取ることができます。

苗場山の登山記事

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