日帰りロングルート 日程は1日でもたっぷり歩きたい

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行程が限られた中でも、行きたい山や、歩きたい登山道はあると思います。
そんなときにふだんよりちょっと気合いを入れて、長い行程を歩いてみたことがあるのではないでしょうか。

日帰りロングルート

登山百景で掲載している登山記事はほとんどが日帰りなのですが、中には20キロ以上を距離を歩いていたり、2000m近い高低差を登っていたりすることが稀にあります。
街から身近にある里山も好きなのですが、アルプスや有名な山にも行きたいと思うことも多く、1年に何回かは日帰りの限られた時間の中で、ロングルートを歩いています。

日帰りの最長距離は燧ヶ岳

【25.79km】一ノ瀬から燧ヶ岳へ登って鳩待峠へ

燧ヶ岳

尾瀬から見える代表的な山のひとつであの美しい景色を形作っている山でもあります。
登山口は様々あるのですが、その中でも一ノ瀬は尾瀬沼に映る燧ヶ岳を見ることができる美しいコースです。
時季になればニッコウキスゲが咲き、目を楽しませてくれるのですが、燧ヶ岳に登ったあとに広い尾瀬ヶ原を突き抜けて鳩待峠へと抜けました。
完全に途中に何軒もある山小屋へ泊まる距離の長さだと思いますが、一日で駆け抜けるように歩いたことが楽しみのひとつにもなりました。

百名山の日帰り難関コース平ヶ岳

【22.74km】鷹ノ巣からのピストン

平ヶ岳

新潟県魚沼と群馬県と福島県との県境に近い位置に聳え、百名山のひとつに数えられていますが、とにかく登山口から山頂までが長く、しかも宿泊施設がないという山です。
主要な登山口が鷹ノ巣からで、登ったり下りたりを繰り返す長い尾根を過ぎて、やっと山頂に取り付けるかと思うと、実はそれを越えた先が山頂部だったりと、なにかと苦労が続きました。
でも一番堪えたのは、登ったぶんだけ下りなければならない帰りの長さでした。

バスの時間を気にしながらの霞沢岳

【22.47km】上高地からのピストン

霞沢岳

霞沢岳はバスで上高地に降り立ったときに、右側に大きく聳えて山です。
焼岳と穂高岳連峰と霞沢岳で上高地を取り囲むように連なっているのですが、その稜線から見える眺望は北アルプス南部でも屈指だと思います。
上高地へはバスかタクシーで訪れる必要があり、夕方遅くなるとその日のうちに帰ることができなくなります。
朝一番のバスで上高地へ入り、最終のバスまでに帰るという制限を持ちながら、それでもいつまでも滞在したくなるような稜線の美しさは印象深かったです。

土合から火打峠への谷川主脈

【22.05km】群馬から登って新潟へ抜ける

谷川主脈

谷川岳だけでも十分に景色を堪能できますし、満足感のある登山ができると思います。
あの山頂へ向かう登りから左へと伸びていく稜線を、日帰りで歩き切る行程でした。
ちょうど花が美しく咲く季節で、稜線を歩くことと雄大な景色に合わせて、花の彩りも楽しむことができました。
とはいえ、途中にいくつも越えるピークのアップダウンがとてもキツい行程でした。

群馬県から登り、帰りは新潟県に下りるのですが、群馬県側へ向かう電車の最終が17:50ごろで、なおかつバスとの接続が良くないため、あまりのんびりと歩くことができないコースです。

北アルプス奥部の薬師岳

【20.62km】折立からのピストン

薬師岳

北アルプスの中でも奥部と言える山深い場所です。
登山口の折立へは有峰林道を通っていくのですが、夕方にはゲートが閉まり、翌朝ゲートが開くのが6時と時間に制限があります。
日帰りするためにはある程度、時間を巻きながらの行程になりますが、高低差も高めで距離も長くなります。
とにかく目一杯に北アルプスの大きな景色を楽しめるコースなので、日帰りではもったいないほどの有意義な登山道を歩くことになります。

20キロ以上の行程は、登山記事の中でも5つほどでした。
日帰りという制限時間を持ちながら、長いコースを歩くのは、せっかく訪れたのにゆっくりと楽しめない勿体なさがあるあ反面で、なかなか行くことのできない場所へ行くことができるというハードルを、少し下げることにもなると思います。
登山に無理は禁物ですが、たまにはこんな長い行程、高い高低差も良いかと思います。