青木鉱泉からドンドコ沢
鳳凰三山へ登る
![鳳凰山登山](https://tozan100kei.com/img/route/houousanzan1-feelicon.jpg)
前は青木鉱泉へ泊まったのだった
ドンドコ沢は、標高1,150mの青木鉱泉から約2,400mの鳳凰小屋まで、約1,250mの高低差を登る。
4つの滝を巡りながら登ることができ、傾斜もある急登ルート。
青木鉱泉をスタートしてからしばらくは広い登山道を歩く。
横を流れる小武川では護岸工事が行われ、仮設の橋には登山者用のスペースも設けられている。
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そうそう、こんな山だった
ドンドコ沢ひとつ目の滝「南精進ヶ滝」
40分ほど歩くと、いよいよ登山道は狭く急になっていく。
緑に囲まれた斜面を九十九折りにトラバースしながら、川を越え石を登り高く登っていく。
青木鉱泉から南精進ヶ滝の展望台との分岐までは1時間20分。
東洋大学ワンダーフォーゲル部の案内板が立っていた。
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前に来たときは、同行のひとりがこのへんで道を間違えたのだった
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滝に着いた
さらに5分ほどで滝に到着。
大きな音を立てて流れ落ちる南精進ヶ滝を一望。
次の滝へ向かって再スタート。
鳳凰滝を過ぎて白糸滝
鳳凰三山へのルートは石と急斜面が続く。
緑の深いドンドコ沢は見上げても木の葉がいっぱいで、足元にもたくさんの草木が生えている。
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前はこうだったなと、登りながら思い出が蘇るよう
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そうそう。前もこのへんで足を止めた。
25分ほどで鳳凰滝との分岐に到着。
鳳凰滝は通らずに、そのまま上を目指して登っていく。
足元には木の根が生え、ところどころ崩落した箇所も見える。
登ってきた急な斜面も、これまで以上に勾配が増したように急な斜面が続く。
転がる石もだんだんと大きな物が目立つようになり、さらに登ること1時間。
白糸滝に到着。
南精進ヶ滝に比べると若干落差も低い白糸滝。
滝を落ちた水が岩の間を流れる様子が名前の通り白糸を連想する。
五色滝
白糸滝のあたりからガスに囲まれるようになる。
ここまでの慣れなのか急登は若干緩んだようで登りやすい斜面に変わった。
白糸滝から40分ほど、ザックを置いて休憩ができるほどの広さのところで、五色滝との分岐にさしかかった。
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前は、ここで迷ったまま遅れている同行者を待って昼寝したのだった
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そういえば、別の同行者は昼寝中に、もよおしていたけれど・・・
ここで荷物をデポして五色滝へ。
落差約50mという大きな滝。
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高いし近づけるし迫力がある
五色滝を過ぎると、足元の土は段々だと砂礫のようなジャリジャリとした感触がところどころに出てくる。
登山道も歩きやすく30分もすると木が開けて目の前には地蔵岳の山頂が見える。
斜面も緩くなり足元の大きな石を渡るように進む。
鳳凰小屋は木に囲まれた中に建っていた。
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なんだかあっという間な気がした
青木鉱泉からは3時間50分での到着。
鳳凰小屋は2つの棟からできている小さな山小屋で、テント場は石の持ち込みが禁止されている。
平らで寝心地の良いテント場で25張りほどが設置可能。
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テント場はすごく良い環境だった
鳳凰三山ひとつめの山頂「地蔵岳」
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日没まで時間があるので地蔵岳へ
鳳凰小屋から地蔵岳へは約1時間。
山頂直下の小屋からは、天候が良ければ地蔵岳山頂を眺めることもできる。
小屋から再び緑の中に入っていくとすぐに急登が始まる。
整備された木段を登り、急登を上がって左側には地蔵岳の特徴的な砂地が見えてきた。
地蔵岳山頂へ
鳳凰小屋から樹林帯を抜けるのは20分ほど。
砂地に出ると山頂のオベリスクはすぐそこに見える。
足元の踏ん張りが効かない砂と、急登でなかなか前に足を進めることができない。
振り返れば隣の観音岳。
なかなか上へと進むことのできない砂地の斜面を登ることさらに30分。
ようやくオベリスク直下に到着。
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ここのお地蔵さんは子宝祈願ということらしい
賽の河原と呼ばれるオベリスクの下には地蔵が南側の空を向いて立っていた。
高く立ち上がったオベリスクは、地蔵仏とも呼ばれる大きな尖塔系の岩。
ふたつの岩から構成されているオベリスクは、古くは大日如来として崇拝されたこともあるそうだ。
高さは18mの岩まで這い上がるようにして登っていく。
オベリスクの裏側にはロープが垂らされているので、上まで登ることもできる。
夕暮れの時間を迎えた地蔵岳は、北岳、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳と南アルプスの高峰を見渡すことができる。
見下ろせば北杜市の街も雲の合間から見ることができた。
暗くなる前に幕営地の鳳凰小屋へ戻ることに。
鳳凰小屋から地蔵岳、鳳凰三山最高峰の観音岳へ
オベリスクから少し離れた賽の河原では、大小様々な地蔵が立ち並ぶ。
年代の古そうなものからまだ新しいものまで様々。
子宝祈願の謂われのある地蔵岳は、地蔵をひとつ持ち帰り、子宝に恵まれたときにはふたつにして返すという話がある。
賽の河原から観音岳へ向かい、ひとつ目のピークになる赤抜沢ノ頭からはさらに近く北岳を眺められた。
深い谷を挟んで高く聳える北岳と、その北側奥には仙丈ヶ岳が広がっている。
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雨が降りそうだ
観音岳
地蔵岳からの鳳凰三山縦走は、富士山と3000m級の高峰を眺めながら稜線を歩いていく。
赤抜沢ノ頭から鳳凰小屋との分岐になる鞍部へ高度を下げていく。
大きな花崗岩と砂地のルートを下って鞍部へ。視界の下に見えていた樹林帯へ戻り、ふたたび徐々に高度を上げていく。
アップダウンの大きなルートは足の疲労も大きく、なかなかに手応えがある。
真っ白なザレ場を登り振り返るとオベリスクが見える。
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見た目は近いのだけど、意外と時間が掛かったし大変
北岳を眺めながら観音岳を目指す。
山頂に近づくにつれて、稜線には巨岩が目立つようになってくる。
山頂付近に立つと、薬師岳とその向こうに富士山を眺めることができた。
観音岳山頂
地蔵岳から1時間20分。観音岳の山頂に到着した。
たくさんの岩が固まって作られた山頂。
岩の上に登って360度の眺望を楽しむ。
南アルプスの峰々に加えて、その奥には中央アルプス、富士山や八ヶ岳も。
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とっても眺めが良かった。
特に富士山方向は。
腰を下ろすには十分なスペースもあるので、景色を楽しむには絶好の場所。
この眺望を見ると足の疲労も忘れる。
薬師岳
観音岳から薬師岳へは鞍部も浅く、歩きやすい稜線が続く。
鳳凰三山縦走の醍醐味ともいえる眺めの良い稜線で、白嶺三山や南アルプス深南部へも思いを馳せる。
薬師岳山頂
鞍部へ緩やかに下り、山頂へ向かって緩やかに登る。
山頂の標は白嶺三山を見渡すように建てられていた。
観音岳からは25分ほどでの到着だった。
薬師岳は広い砂地の山頂で、ここからが青木鉱泉と夜叉神峠への分岐になっている。
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地蔵岳も観音岳も良かったから、最後にココっていうのはちょっと・・・
鳳凰三山の下山は中道ルート
薬師岳からの下山は、青木鉱泉へ続く中道ルート。
高低差は1700m近くもあり、長く急な斜面の続くルートになっている。
薬師岳直下は段差の大きな岩を降りる箇所が多い。
樹林帯へ入るのも早いため、稜線のような眺望はすぐに無くなってしまう。
細い木の間を縫うように下山ルートが続く。
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とにかく急だし長い
約30分ほど下ると御座石という巨岩に到着。
薬師岳への登りに使った場合は1時間半ほど掛かるという。
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もう樹林帯が我慢できなくて走っておりたかったのだけど。
急な下り斜面が延々と続く。
標高2000mを切ると、細い木や苔が繁っていたルートは、背の低い笹が広がるように変わった。
斜面の勾配は変わらず、どんどんと下がっていくこと2時間半。
車が通ることのできる広い道路に到着。
さらに30分ほど車道を歩いて青木鉱泉へ到着した。
![鳳凰山登山](https://tozan100kei.com/img/route/houousanzan1-feelicon.jpg)
たいへんでした