雨飾山を見に行こう

大渚山

1566m

湯峠 2019年9月1日

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長野県小谷村に聳える大渚山。
日本海や北アルプスを見渡すことのできる眺望の良い山で、何よりも隣接する雨飾山への眺望が素晴らしい。
主要な登山口は湯峠。
小谷温泉から北小谷へと続く峠道で、雨飾キャンプ場から鎌池を過ぎて10分ほどで道路脇の登山口に着く。

木々に囲まれ、バックカントリーでも楽しまれているところは、紅葉や残雪シーズンが大渚山の登山適期なのだろう。
急な尾根はところどころで樹木が切れ、崩落しているところなどから雨飾山が大きく見える。

歩いたコース

登り
湯峠
下り
湯峠
最高標高
1566m
登山口標高
1286m
距離
3.46km
累積標高
289m
287m
平均斜度
9.45度
時季
2019年9月
天気
曇り
日程
日帰り
歩いた時間
登り0:33/下り0:24/合計0:57
平均した歩行速度
3.64km/h

この日のペース

  1. 湯峠
  2. 東峰(0:27)
  3. 西峰(0:33)
  4. 湯峠(0:57)

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山と高原地図 妙高・戸隠・雨飾 火打山・高妻山・信越トレイル
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信州百名山のひとつとして、大渚山は登りたいと思っていました。
登山口からの高低差も手ごろで短時間で登りやすそうな山だけに、適期に行きたいなと思っていたのですが、思いがけずこの季節になりました。
バックカントリーで訪れる人が多いようですが、できれば紅葉の季節に登って雨飾山を眺めたいところです。

今回は山頂で大量の羽アリに出会ってしまって落ち着くことはできませんでしたが、それも紅葉の季節ならば・・・と思います。

持って行った水の量

湯峠から大渚山

登山口まで300m

小谷温泉から雨飾キャンプ場方面へ。
キャンプ場、鎌池を過ぎ、湯峠へ向かうと登山口手前で崩落があり、車での立ち入りができなくなっていた。
登山口までは300mほど歩く。

小谷温泉を過ぎ雨飾キャンプ場へ向かうと、雨飾山へ登る登山者で満車状態だった。
駐車場内の通行場所で朝食を済ませている人もいるほどで、人の多さに雨飾山の人気のほどが伺える。

大渚山登山

車が通る場所でご飯を広げたらダメだから・・・

キャンプ場を過ぎ、鎌池を横に見ながら林道を更に奥へ。
道路は狭くひとけは無くなっていく一方ながら、道路の左側には大きく崩落した山が見えてきた。
迫力のある崩落箇所を見ながら進んだところで、道路が塞がれて通行ができなくなっていた。

いきなりコレか
大渚山登山

帰るか?

アスファルトの道路が崩落している状態で車が通ることはできないが、登山口までは300mほどで歩くことができるようだった。
道路の端に車を停め、準備を整えて登山道へ向かう。

大渚山登山

熊鈴を目一杯鳴らして歩くことにしました

湯峠の最高地点に登山口がある。
10台ほどの車が停められるような広さがあり、登山口と彫られた石が案内板として埋められていた。
ここから木に覆われた登山道へ。

大渚山登山

意外と立派な登山口で、もしかしたらたくさんの人が来る山なんじゃないかと。。。

いっぱいに茂った緑の中、序盤は緩く登っていく。
登山道の横に生えている木に、山頂まで続く400mごとの鉄板の標を見つけ、1/5という文字に2kmを歩けば良いのかと目安に楽な気分になった。

大渚山登山

そうそう。この角度の雨飾山を見に来た

木が開けたところでは、さっそく雨飾山の岩肌が見え、これから先の眺望に期待が高まる。

大渚山への取り付く前に、小さな山をひとつ越える。
細かなアップダウンを繰り返し10分ほどで小さな山を登り切った。

大渚山登山

これは帰りも登りがあるということか

いったん下りて広葉樹の中を進み、深く下りきったところで、大渚山への取り付きの急登が始まる。
土の斜面が窪んで階段のようになった急登で、ぐんぐん標高を上げていく。
段差の様子や足元の様子が変わりながらも急登が続き、20分ほど登ったところで木が開けた。

大渚山登山

高いな。けっこう。。。

右側が大きく崩落し、開けた木の間から大きく崩れた山頂部が見える。
近いようで高くも見え、地図上のコースタイムの通りなのか疑わしくも思える。
ただ、その設定時間も確かな物と思えば、計画通りに着くことも確かなのだと考えて、登山道を上へ。

振り返ってみると遮っている枝も無く、見慣れない角度での雨飾山に目が留まる。

大渚山登山

なかなか良い。

大渚山登山

まだ登るのか・・・

さらに5分

登山道は相変わらずの急登。
3番目の標に書かれた1200m地点を過ぎ、さらに5分ほど登っていくと、徐々に頭のうえに広がっていた枝から空が見えるように変わった。
右手側には高く見えていた山頂部がかなり近づいて見える。
その大きな崩落も険しく、先には新潟の山並みが霞んで見えていた。

そろそろ傾斜が緩く変わるころと期待しながら、我慢の登り坂を進んで行く。
ようやく急登が収まってきたころ、枝の隙間から山頂部が見え、もうじき辿り着くだろうという気持ちが高まってくる。
緩やかになった坂道を進んで行くと、大きく崩落した尾根へと変わり、不安定な足元にロープが張られた岩崖の上に出た。

大渚山登山

こんな場所もあるのか・・・

右下には深く落ちていく崩落した崖。
その上にたるんだロープが架けられ、ぐらつきそうな石と、木の根の上を歩いていく。

大渚山登山

崩れているということは、足元は脆いかもしれないし、浮き石もあるかもしれない

大渚山登山

もうここまでの眺めで良いんじゃないか?

ただ足元が悪い分だけ、雨飾山への眺めは良く、山頂が間近ながらもここからの眺めも十分に満足する。
崩落部分を過ぎるとすぐに展望台との分岐に着いた。
展望台は、大渚山の西峰で山頂にあたる。
大きく崩落した上に見えていた山頂部は東峰で、雨飾山はこちらの方が眺めが良い。

大渚山 東峰

登山口から29分

山頂へ向かう前に、まずは東峰へ。
分岐から軽く登った程度で、時間にしても1分ほどですぐに到着した。

登山口からは29分。
切り立った崖の上から、雨飾山や頸城山塊の山々を見渡すことができた。
雲に霞んでいる中に天狗原山、なだらかな稜線から雨飾山の右側にはうっすらと焼山が見える。

大渚山登山

来て良かった。

雨飾山への眺めから振り返ると山頂の西峰。
東峰からは樹木が茂っているように見える。

!
これはちょっと落ち着かない
大渚山登山

あちこち入り込んで来て油断ならない・・・

とても眺めが良く、ここでのんびりと景色を眺めるのにも良さそうで、ただ羽アリが多く、なかなかに落ち着ける様子では無かった。
腰を下ろそうと置いたリュックにも羽アリが集り、顔の周りを飛ぶのも落ち着かない。

大渚山登山

退散しよう

早々に荷物を持って西峰へ向かうことにした。
分岐から展望台方面へと進んでいく。
トンネルのように茂った枝を潜る登山道が続いていく。

大渚山登山

ここも熊鈴を目一杯鳴らす

5分

5分ほどで大草連との合流地点に出た。
北小谷にある大草連からの登山道は、地図にも掲載されていないようなマイナールート。
とはいえ、登山道にある案内板を見れば新しく、大草連からも登ってみたいという興味が沸いてくる。

大渚山登山

大草連ってなに?

大渚山の山頂

登山口から33分

登山口から33分、大渚山の山頂にあたる西峰へ到着した。
展望台と書かれていただけあって、展望台のような櫓が建てられ、その上に乗れば周囲が一望できるようだった。

大渚山登山

唐突に展望台が見えるから。。。

大渚山登山

山頂の標識はオマケみたいに建っている

山頂の標識は木々に囲まれているせいか目立たず、どちらかといえば展望台が山頂の標のようにも感じるほど。
展望台の上からは、東峰へと樹木越しに雨飾山が見え、雨飾山の先には日本海を見ることができた。
北アルプスは雲に隠れてしまっているためほとんど見ることができず、白馬岳へと続く稜線がチラリと見えただけだった。

東峰で飛び交っていた羽アリは、ここでも同じように飛び交い、展望台の上だけが安心して景色を楽しめるようだった。

大渚山登山

ここでも羽アリがブンブンしているってどういうことなのだろう。

下山

登山口の湯峠へピストンで戻る。
東峰との分岐へ戻ると、一気に眺望が開けた。
登りで見たはずの景色も、これから下ろうとすると趣も違って見える。
雨飾山や登山口のあった湯峠を見下ろし、登ってきた急登の尾根を下りていく。

大渚山登山

林道のアスファルトが見えると、なんだか感慨深い気がする。
すぐ近いところなのだけど。

あれ。青空になってないか?

一気に標高を下げ、登山口付近での登り返しを過ぎて湯峠へ。
木の葉に囲まれたトンネルから、登山口へ出て一気に陽を浴びる雰囲気はなかなかに良かった。

大渚山登山

トンネルを潜っているような感じだった

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使った登山道具

下山後に立ち寄った温泉

小谷温泉 山田館

標高850mの山腹にある温泉宿泊施設。
文化財に指定されるほどの趣のある木造建築で、宿泊の他に日帰り温泉も楽しめる。
元湯と新湯のふたつの源泉があり、浴室は内湯と展望風呂の2種類。
入る浴室によって価格が違い、展望風呂は外気に触れているために若干温度が低い。

泉質はナトリウム炭酸水素塩泉で、筋肉痛や疲労回復などの効果があるという。

とても趣のある建物で雰囲気が非常に良かったです。
もともとは宿泊施設なのでが、日帰り入浴ができるという看板が建っているのを見かけ入ってみました。
入る前にどちらのお湯に入るのか選ぶことができます。
少し料金が高いですが、展望風呂の満足度が非常に高かったです。
お湯は少しぬるめだと思います。
ただお湯が張られた東屋で、空や緑を見ながら入ることができ、何もかもが見えてしまうような眺望の良さは、他では得られない開放感だと思います。
ぬるめということが、余計に長湯をしたくなり、ここは日帰りではなく泊まりできたいと思えるほどでした。

雨飾山から最も近い温泉が午前の早い時間では営業していなかったため、こちらに立ち寄ったのですが、遠いわけでもないので近隣の山へ行ったあとはこちらもお薦めです。

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