四阿屋山

1387m

北アルプス展望

中村ルート 2021年3月11日

四阿屋山 登山 (3月)|筑北村に聳える信仰の山
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松本市の北側に隣接する筑北村の象徴的な山。
聖山、冠着山とともに筑北三山のひとつに数えられ、信仰の山としても知られている。
麓の村を見下ろしながら見渡すことのできる北アルプスへの展望が良好で、特に落葉期には眺望を存分に楽しむことができる。

主な登山口は中村地区からのふたつの登山口。
展望台を経由して登ることができ、登山口からの所要時間も手ごろで歩きやすい。
そして何よりも登山口までの道中で見られる眺めが素晴らしく、登山口に辿り着くまでで満足度が高い。

春らしい陽気の3月。
登山道上にも、車道上にも雪は無く、汗ばむぐらいの樹林帯。
春霞もなく、存分に眺望が楽しめる天気になった。

長野県筑北村にある信仰の山として知られる四阿屋山への登山体験が紹介されています。この山は筑北三山の一つで、春らしい陽気の中、北アルプスの素晴らしい眺望を楽しめるルートです。特に、展望台からの北アルプスへの展望が良好で、筑北村を一望できます​​。

キャラクター

四阿屋山と中村ルートの精神と挑戦を体現するキャラクターを描きました。このキャラクターは、信仰の場所としての山の地位と、北アルプスの息をのむような眺望を反映しています。春のハイキングに適した装備を身につけ、信仰のシンボルとして小さな神社やお守りを携えています。豊かな緑とハイカーが楽しむパノラマビューのモチーフを取り入れ、山の穏やかな雰囲気を映す落ち着いた、確かな眼差しを持っています。

歩いたコース

登り
中村
下り
刈谷沢
最高標高
1387m
登山口標高
961m
距離
3.56km
累積標高
424m
336m
平均斜度
12.05度
時季
2021年3月
天気
晴れ
日程
日帰り
歩行ペース
登り0:51/下り0:15/合計1:06
平均の歩行速度
3.24km/h

この日のペース

  1. 中村登山口
  2. 権現池登山口(0:23)
  3. 刈谷沢登山口合流(0:24)
  4. 展望台(0:46)
  5. 四阿屋山 山頂(0:51)
  6. 展望台(0:54)
  7. 刈谷沢登山口分岐(1:01)
  8. 刈谷沢登山口(1:06)

中央道からも見上げることができ、百名山や秩父にも同名の山があることから、気になっていた四阿屋山でした。
初めての山だったので、オーソドックスなところから登りたいと思い、中村からの登山道を選びましたが、とても歩きやすく楽しめました。
話しに聞いていた北アルプスへの眺めは素晴らしく、長く時間を過ごすのも楽しそうでした。
夏になったら暑くていられないような標高ですが、春や秋はオススメだと思います。

使った登山道具

持って行った水の量

北アルプス眺望の山 四阿屋山へ登る

長野県筑北村に聳える四阿屋山。
集落の東側に位置し、まるで筑北村全体を覆い見下ろすかのように聳えている。
山体全部を樹林帯で覆い、登山道や山頂からは眺望を得ることはほとんどできない山で、ただ山頂直下の展望台と呼ばれる場所だけが伐採され北アルプスを一望できる。

後立山から北アルプス南部までは一望し、眼下には長閑な雰囲気の筑北村が見える。

四阿屋山登山

登山口までの道のりで大満足の眺め

主な登山口は中村地区の刈谷沢、栃平沢などの3ヶ所。
四阿屋山の北側にあたる坂井の四阿屋山神社にも登山口がある。

今回は登りでは主要な登山口の坂北登山口から。
下りはその上部にある刈谷沢へ下りる計画にした。
坂北からの登山口は樹林帯を折り返して標高を上げていくコースで、途中、刈谷沢からの登山道と合流する。

坂北登山口

登山口の前には10台ほどが停められそうなほどのスペースがあった。
登山口の傍らに案内板があり、距離とおおよその時間が書かれていた。
準備を整えて登山口から入って行くと、100mほどの急登の先になだらかな登りが続いていた。

落ち葉や枯葉が積もった柔らかな地面で、まわりには松が多く茂っている。

緩やかな登りの中で、登山道の脇には「茸止め山」と「入山禁止」の掛け紙が目立つ。
葉の落ちた松林で、視界全部が茶色く見える景色に白い掛け紙は、とても存在感があり印象的だった。

四阿屋山登山

茸がたくさん採れるのだろうな

広く歩きやすい登山道に合わせて、右へ左へと樹林帯の中を進む。
石仏が多く残っているという御嶽山への分岐を過ぎ、木々の間から周囲の景色が見えた。
標高が高くはない尾根の向こうには雪の残った北アルプスがあった。
霞のためうっすらと見える景色は春らしい雰囲気だった。

四阿屋山登山

御嶽山で石仏を見る元気は無かった

登山口から1300mほど。
時間にして20分がたったぐらいのところで、権現池に差し掛かった。
信仰の山としての一面がある四阿屋山で、権現池は名薬とされてきた歴史があるらしく、登山前の下調べでどれだけキレイな水だと楽しみにしてきたところでもあった。
実際、権現池にきてみると、窪地に落ち葉が浮かび、とてもキレイな清水には見えず、名薬という謂われも雰囲気すら感じられなかった。

四阿屋山登山

キラキラと透き通った清水を期待してた

刈谷沢合流

権現池を過ぎてすぐ、刈谷沢登山口からの登山道との合流地点に着いた。
坂北登山口からは24分ほど。

四阿屋山登山

ここまで意外と早かった

合流地点からは、尾根へ向かって急登に差し掛かる。
まっすぐに尾根へ向かって登山道が伸び、斜面が急になってくるにしたがって、大きく右へ、左へと折り返す。
2度3度、折り返したぐらいで尾根上に出た。

樹林帯とはいえ尾根の上は風が気持ち良い。
松の間を縫うように登山道が続く。
尾根を登っていくほどに緩斜面から急斜面へと変わり、厳しい登り坂が続く。
いったん斜面の角度が緩まってから、再び急角度の斜面を登り、ようやく空が明るく山頂が近づいてきた雰囲気が感じられた。

四阿屋山登山

それにしても異常に汗をかく

展望台

登山口から46分、展望台に到着した。
この登山道上で、もっとも眺めが良く、四阿屋山でもっとも眺望が良いと言える場所。
ここから見える山の位置を示す金属の案内板と、眼下には筑北村の街並み。
常念岳や蝶ヶ岳、その背後には穂高岳連峰が見え、槍ヶ岳はあまり存在感が無く尖った山頂が見えた。
後立山は鹿島槍ヶ岳が圧倒的に存在感があり、その左右に五竜岳や爺ヶ岳。
向こうに北アルプスを見ながら、手前に見える筑北村は長閑な眺めだった。

四阿屋山登山

期待通りの眺望

しばらくここでの眺めを楽しんだあと、間近に見える山頂へ向かって展望台を下りた。

10mほどの下りで展望台を下り、山頂へ向かって登り返す。
これまでと変わらない樹林帯の登り。
5分ほどで山頂の神社と山頂標が見えた。

四阿屋山登山

展望台から山頂は近かった

四阿屋山 山頂

坂北登山口から51分ほどでの到着だった。
広く長細い形の山頂部で、木々に覆われているために特に眺望も無い。
ただ山頂の北側にある神社の前からは、冠着山と聖高原、その鞍部から長野市街を見ることができた。
さらに遠くにはうっすらと飯縄山が見えた。
30mほど下にある鳥居は、坂井からの登山道との合流地点だった。

四阿屋山登山

長野市街が見えるとは思っていなかった

山頂から西側へは尾根伝いに修那羅峠へと続くようで、栃平沢への登山口へと下りて行く登山道も見えた。
しばらく山頂をウロウロと歩き回ったあと、登ってきた道を下り始めた。

四阿屋山登山

これぐらい広いとノンビリしたい気持ちにもなる

下山

登ってきた道を折り返して山頂から下りていく。
途中、展望台でもう一度景色を楽しむため軽く休憩を入れ、尾根の急登を下りて行く。
登りで苦労をした急登は、下りでも太ももに負担があり、なかなかに苦労をしながらも順調に尾根を下りていく。

四阿屋山登山

やっぱり展望台からの眺めは良かった

尾根から下りて折り返しの斜面を過ぎると、すぐに坂北登山口との分岐点に着いた。
下りは登ってきた坂北とは別の刈谷沢登山口へ向かう。
樹林帯の中、なだらかながらも登山道は不明瞭で、踏み跡が見えなければ緩斜面を誤って下りてしまいそうな雰囲気だった。
なんとなく見える程度の踏み跡にそって、木々の間を折り返していくと、すぐに刈谷沢登山口が見えた。

四阿屋山登山

そんなに早く着く!?

登りで一時間近くの時間を費やして登ってきたにもかかわらず、下山は20分足らずの所要時間。
刈谷沢登山口にある駐車スペースからは、北アルプスが美しく見え、さらに眺望を楽しむためか踏み台になるような丸太も置かれていた。

坂北登山口へは舗装された林道を下りていく。
刈谷沢登山口から坂北登山口までは約1キロ。
時間にして15分ほどのロードだった。

四阿屋山登山

舗装路って退屈なのだけど仕方が無い

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