眺望が無い山頂で知られる百名山

恵那山

2191m

広河原コース 2013年4月27日

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長野県と岐阜県の境にある百名山。
標高は2,191m。
昔は日本神話的な由来で「胞衣山」という字で山の名前を書いたこともあったそうだ。
長野側からは「野熊山」と呼ばれていたとか。

5合目以降の稜線は、恵那山の中では少ない眺望が楽しめるポイント。
積雪のある時季ならば、樹林帯から出たルートを歩くため、南信州の景色を見渡し楽しむことができる。

ゴールデンウィーク前は麓の阿智村で花桃が多く咲くため、花と合わせての恵那山も楽しめる。

登山口へ向かうまでに花桃が見られて綺麗だった

晴れの中でも雲の多い天候で、標高を上げるほどにガスに覆われていくようだった。
山頂では雪がぱらつき、体感温度も相当に低く感じられた。
樹林帯に覆われた山だけに日影箇所が多く、標高の高い場所での残雪は固く締まっていた。

歩いたコース

登り
広河原
下り
広河原
最高標高
2191m
登山口標高
1159m
距離
11.07km
累積標高
1202m
1209m
平均斜度
12.3度
時季
2013年4月
天気
曇りときどき雪
日程
日帰り
歩いた時間
登り3:30/下り2:30/合計6:00
平均した歩行速度
1.85km/h

この日のペース

  1. 駐車場
  2. 広河原 登山口
  3. 恵那山 山頂(3:30)
  4. 広河原 登山口
  5. 駐車場(6:00)

Amazonや書店で買える地図

山と高原地図 木曽駒・空木岳
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長野県阿智村から、岐阜県中津川市からとルートはいくつかあります。登山時間に余裕があれば頂上を経由して反対側へ下りることもできます。
それも頂上付近だけが悪天候だったので、先も見えずに目指す山頂がどれなのかもよく分からない登山でした。
5合目までは順調に進んだのですが、6合目以降のアップダウンに時間が掛かりました。

持って行った水の量

阿智村広河原から恵那山へ

中央道飯田山本ICから国道153号線を通って木曽方面へ。
川に沿って昼神温泉を過ぎ、ヘブンスそのはらスキー場へと進み、道幅が狭くなった県道477号線をさらに進んで行くと左側に駐車場がある。
登山口は駐車場から2キロほど歩いたところ。

阿智村からの広河原ルートは山頂までの最短で、高低差があり急な坂道が続く。
登山口へは中央道園原インターを通り過ぎ、さらに山の中へ細い道を進んでいく。
「本当にこの先で良いのだろうか?」と不安になるくらいに狭く、たまに落石がゴロゴロと転がっている舗装路を上り続けると、目の前にゲートが見え、その左側にたくさんの車が停まっていた。

恵那山登山

登山口までわりと長い

駐車場から広河原登山口へ歩く

登山口はここから20分くらい行ったところに。
そこまでの車道は急な斜面の中ほどに道が作られているようで、右側の崖は今にも石が落ちてきそうにも見え、左側は真下に川が流れているので、フラフラしていたら落ちそうな不安な気持ちになる。
流れている川の水はとてもキレイで、深さのあるところで青かった。

恵那山登山

これはアルカリ性だとか酸性だとかなのか?

時間通り進んだところで登山口があり、標とポストが置かれていた。
ここから川を渡り、本格的な登山道に入っていく。
広河原登山道は、最短ルートだけれど高低差もあり最初から急登が続く。
ところどころ岩の突き出た急な坂道が続く。

雪の残る登山道

笹の葉の多い山道。
登山口から30分ほどでうっすらと雪がチラチラと。
急な坂道を登り切ったところで登山口から1時間経過したところで5合目に着いた。
雪も多くなってきた。
それまでの急な坂道は緩くなったり、急になったりの繰り返し。

山頂方向が厚くガスっているように見える。
どれが恵那山の山頂になるのか正確な場所も把握できないまま、この先、あの厚い雲の中に入っていくのだろうか。
眺望の良くない山とはいえ、できればすっきり晴れた山頂で休みたい。

眺めの良い尾根に出ると、飯田方面がスッキリ見えて気持ちが良い。
とても眺めの良い尾根から先は、しゃりしゃりの雪がしっかりと残っていて、ソリができそうな斜面。
左側は崖で、遊ぶのにちょうど良さそうな坂道だ。

恵那山登山

滑ろうとするのは勇気がいるかもしれないけれど

登るのも苦労しそうなので、ここでアイゼンを装着して再スタート。

尾根に出ては木の中に入り、また尾根に出てを繰り返しで、いつになったら山頂らしきものが見えるのだろうか。
そう繰り返して歩き続けるうち、風はどんどんと強くなり、木の枝が霜で凍り付いているのが目につくようになった。
たまに吹く強い風は、霜を散らして雪のよう。

何も見えない恵那山山頂

歩き始めて3時間半。
突然、木々が開けて山頂に到着した。
山頂近くまで登っても、この先は山頂だと感じさせるような明るさも、開けた稜線も無く、木に囲まれた場所が少しだけ開けているだけ。

山頂の標と櫓。
この先には山頂小屋があるが、ココが恵那山の山頂のようで標が建っている。

下りは約2時間半ほど。
往復で6時間を切る程度の時間で往復できた。

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使った登山道具

眺望のない恵那山からの眺め

眺望のない恵那山からの眺め

恵那山といえば百名山に数えられる中央アルプス南端の名山ですが、山頂からの眺望がないことでも知られています。2mほどの櫓が置かれていますが、樹林帯に覆われているため、周囲の景色は楽しむことができません。
山頂部が細長い形に広いのも、まるで稜線歩きを続けているようで山頂らしくない印象でしたので、それも眺望が悪いという印象に一役買っているかもしれません。

恵那山へ登ったときには、眺望がないことを分かっていての登山でしたが、山頂に着いたときに標がなければ気が付かなかったかもしれません。
しかも山頂部だけがガスに覆われ、もともと眺望がないことに輪を掛けて視界が悪かったことも良くない理由のひとつでした。おそらく北関東の皇海山もこんな雰囲気の山頂なのだろうと想像をして、眺望がないなりに楽しんで下山をしたのですが、その道中の稜線で、こんな素晴らしい景色がありました。

山の眺めなんて何も山頂でなくても楽しめるのです。

稜線から眺める飯田の街並みと、あの雲の中にあるであろう南アルプスを想像しながら、下山を楽しみました。

恵那山への登山道

恵那山へは長野県南部の阿智村から登りました。登山口近くには駐車場がないため2キロほど下に車を停めるのですが、そこからは大きな落石があり、とても安全に車が通れるとは思えませんでした。歩くのが正解だと思います。
登山道は整備されていて比較的歩きやすく、季節に応じた装備を持っていれば難しいところもありませんでした。ただ樹林帯に覆われた登山道になるので見晴が悪く、予め登山道の確認と地図を携行することがおすすめです。

下山後に立ち寄った温泉

湯ったりーな昼神

飯田市から阿智村へと続く国道256号線にある温泉施設。内湯と露天風呂が楽しめ、休憩所の他に運動浴室というプール施設があり水中運動も楽しめる。休憩所にはマンガも置いてあり読み放題。

飯田市からアクセスも良く駐車場も休憩所もあって登山には便利です。土産物コーナーではバッジもありました。レジでバッジを問い合わせるとデスクの中から出してもらえます。
しっかりと食事も取れておつまみ系もあるので、お酒を飲みつつマンガを読んだりと長い時間楽しむこともできます。人気のある施設のようで、混んでいることもありました。高速道路から近いのも魅力的です。

近郊では人気のある温泉施設のようで、時間帯によっては混み合っている場合もあります。
温泉はアルカリ単純硫黄泉で、無色透明で少しヌルッとした印象がありました。神経痛や皮膚炎などに効果があるそうです。プールもあるので、単純に温泉に入るというよりは健康づくりをテーマにしているようにも思います。

比較的訪れやすい場所なので、登山と合わせて楽しみたい温泉です。

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