鹿教湯富士

1029m

富士山の名を持つ鹿教湯の山

諏訪神社 2014年4月7日

鹿教湯富士 登山(諏訪神社) (4月)|富士山と同じ山名の鹿教湯の山
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湯治場として知られている鹿教湯温泉を見下ろす富士山は、鹿教湯富士と呼ばれる上田市の山。
「ふじさん」ではなく「ふじやま」と呼び、上田市には同名の地籍もある。
舌喰池と沢山池を経由して富士山の北側から登る登山道と、鹿教湯温泉のある南側から登る2つの登山道があり、今回は南側のルートを選んだ。

最高標高
1029m
登山口標高
723m
距離
3.02km
登り
尾根直登
下り
市峠
行動時間
登り0:38・下り0:26・合計1:04
累積標高
329m
345m
平均斜度
12.6度
歩行速度
2.98km/h
時季
2014年4月
天気
晴れ
日程
日帰り

歩いたコース

この日のコースタイム

  1. 諏訪神社
  2. 尾根
  3. 富士山山頂(0:38)
  4. 市峠
  5. 諏訪神社(1:04)

日本一高い山と同じ名前ですが、「富士山」という山名よりも通称の「鹿教湯富士」の方が分かりやすいと思います。
フカフカとした落ち葉が歩きやすい山ですが、有名な山ではないせいか登山をするのには登山道の様子を分かりづらいと思いますので注意が必要です。
それにしても山頂直下の坂は急でタイヘンでした。

使った登山道具

持って行った水の量

鹿教湯富士と呼ばれる上田市の富士山

富士山の登山口は民家の並ぶ集落になるので、近くにある神社に車を停めてスタート。
5分と歩かないうちに入口の柵に到着。
縛り付けられている針金を解き、中に進んでいくとフカフカの落ち葉。足元が柔らかくて気持ちが良い。

ところどころにしっかりとテープが巻いてあり、枝葉が散らかっているもののルートもしっかりとしている。
脇には石仏や馬頭観音が多く、昔は荷物を運ぶために使われた道だと思われる。

テープを目印に登っていくと、15分ほどで分岐点にさしかかった。
正しい富士山へのルートは広い右側。
ただし左側の急な坂にもテープが巻いてあるのでどちらとも判断が付きにくい。
ちょうど石仏が建てられているので、間違いやすい場所として目印にもなる。

急登の尾根ルートを富士山へと進む

正しいルートは分岐を右へ。
こちらのルートは比較的斜面も緩やかで、市峠の分岐までは難なく歩くことが出来る。
ただし登山道を見失いやすく、また上部に大きな岩が切り立っている箇所もあるため頭上に注意が必要。

今回進んだ尾根の登山道は、歩くことができるものの正しい登山道では無いため、緑が茂った時季には歩くことが出来ないと思われる。
また、テープが巻かれているのは途中までで尾根を外れると迷う可能性も高い。

途中からケーブルテレビのラインが斜面に引かれている。
ちょうどラインに沿って踏み跡があるため、それに倣って先へと進む。
各所に巻かれているテープは、おそらくラインを引くために巻かれたもので、途中まで進むとテープが無くなり尾根伝いに富士山山頂を目指すことになる。

テープが無くなり尾根伝いに富士山へ

尾根ルートはかなり急な斜面が連続する。
紐や鎖などは整備されていないため、枝に掴まりながら滑落に注意をして登る。
アップダウンを繰り返し、ケーブルテレビのラインが無くなると、斜面も緩くなって富士山に到着したという雰囲気に。
緩くなった先の枝には白いテープが巻かれていたので、遠目に山頂の目印のように見えるのだけれど、実際、そこに到達してみると尾根は左へとさらに高く伸びていた。

富士山山頂直下を直登

富士山山頂へと続く尾根をひたすら登っていく。
テープなどの目印は無くなるので、尾根を外れないように注意。前方には立っている大きな岩の壁は、まるで石垣が積まれたように岩が積み重なっていた。
この箇所まで来ると正しい目印は無くなるため、山の斜面の歩ける場所を探して登っていく。
登り切ると痩せた尾根になっており、左右は急な斜面。先にはCATVのものらしきアンテナが倒れていた。

富士山山頂到着

アンテナの向こうには山頂が見える。ここまでの急勾配は緩まって歩きやすくなる。
スタートから37分。短い時間がとても長く感じるほどに体力を消耗した急登を終え、富士山山頂に到着。
全方向が木に囲まれて眺望が悪い。
唯一、南側の眺望が開けているため、鹿教湯温泉の街が見えるものの、決して眺めが良いとは良いとは言えない。
山頂の中央には小さな祠が置かれている。

東側にはもうひとつのピークがあり、市峠へと続くルートになっている。
こちらのルートも山頂直下は急勾配で登り下りに苦労する。

信毎書籍出版センターから出ている宮坂七郎氏の「信州の山」にも富士山の記載があり、そこには「無理して行く山ではない」という記載がある。
登った率直な感想としてその通りだと感じたが、ユニークな名前なので興味があれば一度は登ってみるのも良いと思う。

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