川上村の五郎山へ登る
川上村から金峰山への登山口がある毛木平方面へ。
途中から畑の間を縫って町田市自然休暇村へと向かう。
町田市自然休暇村のキャビンが並ぶ中、駐車スペースを借りて車を停めて登山口へと向かう。
自然休暇村から登山口へは林道がなだらかな続く。
未舗装のため状況によっては凹凸や木の枝などで車の通行が難しいことも考えられ、登山口近くのスペースへ入ってみるのではなく、駐車には安全な自然休暇村を選んだ。
落葉松を見上げながら林道を歩く。
枝の合間からは山頂らしき峰が見える。
20分ほど歩いたところで、幻の滝との分岐に差し掛かった。
ここの手前でも3台ほどの車を停められるスペースがあり、車が入ってくるのにも問題がなさそうな道路状態だった。
分岐から少し下ると左側に大きく膨らみ、こちらも車を停められそうな状態だった。
すぐに川に差し掛かって、自家用車では乗り越えるのが難しそうな段差だったので、通常はココに車を停めるのが安全だと思われる。
川を渡り似たような状態の林道が続く。
少しずつ登りの傾斜はきつくなり、川から10分ほど登ったところで五郎山の登山口に到着した。
五郎山への登山道
自然休暇村から40分ほど歩き、登山口と書かれた看板から山の中へと入るといきなりの急登から始まる。
急斜面を斜めに登っていき、いったん斜面をトラバースするような緩やかな状態に変わり、今度は直登するような急斜面に変わる。
登山といえば九十九折りの登り坂を連想することも多いと思うが、五郎山に関しては急斜面を直登するように登山道が続いている。
先を見上げると大きな岩が斜面に埋まり、赤いテープが岩の合間を突っ切るように続いている。
本当にあれを行くのかと不安に思いながらも、岩に近づいていくと登れる程度の岩の段差があり、その先にも急登が続いていく。
稜線が近づいているような青空が近くなった雰囲気のまま、どんなに登っても続いていくような終わりの見えない急登。
周りを囲む落葉松が緑の葉を付けた針葉樹に変わったら尾根を越えて山の東側へと回り込んでいく。
日影が多くなるせいか苔が生しているところも多く、シャクナゲも増えてきた。
登山道は岩と木の根と苔の斜面をトラバースするように斜面を巻いていき、テープに沿って稜線へ向かって急斜面を登っていく。
振り返ると高度感のある急傾斜で、苔と湿気で滑りやすそうな雰囲気がある。
岩の稜線を山頂へ
登山口から40分ほど。
マキヨセの頭に到着した。
一気に眺望は開け、金峰山と国師ヶ岳が見える。
ただその西側は切れ落ちた高度感のある岩壁で、眺めが良い分だけ崖下の樹林帯が低く見える。
稜線の登山道は幅1mほどの岩の痩せ尾根で、良くも悪くも眺望が良い。
マキヨセの頭の最高地点を過ぎると再び樹林帯へと入り、すぐに鞍部へと下りていく。
下りの斜面からは山頂へと続く岩峰のP2が見え、高く険しい様子が窺える。
急斜面を下り鞍部から登り返してP2を越えていく。
最高地点を過ぎると岩の斜面に手を付いて歩くような幅50センチほどの登山道に変わる。
そのまま下りへと差し掛かると、山頂のある高い岩壁が垂直に聳えている。
一見してどう登るのかと迷うような垂壁で迫力が伝わってくる。
鞍部へと下りて急な登り坂が始まる。
岩壁の右側を巻き、狭く高度感のある登山道を水平に移動していく。
裏側から山頂へと登るようなルートで、急斜面を登り切ると山頂の南側の尾根に出た。
シャクナゲの枝葉を潜り、3mほどの岩場を登って山頂へと到着した。
五郎山の山頂
町田市自然休暇村から1時間42分での山頂に到着だった。
山頂の北東側は木々が茂っているため眺望が無く、南西側の金峰山と国師ヶ岳が存在感が大きかった。
南側には甲武信ヶ岳の山頂部だけが見え、秩父の山並みを楽しむことができた。
金峰山の右側には白峰三山などの南アルプスが覗き、八ヶ岳は遠く見えた。
見下ろすと町田市自然休暇村も見える。
下山
登りと同じルートを町田市自然休暇村へと戻る。
登った岩峰の狭さと鞍部からの登り返しは下山時でも気持ちが良いものではなく、眺望は良かったが気の抜けないところだった。
マキヨセの頭を過ぎてからの下りは登り以上に急登が難しく、斜面に足の置き場を考えながらの下山が続いた。