日向大谷から両神山へ表登山道を登る
今回のルートは両神村の日向大谷からスタートする表登山道。
500円で両神山荘の駐車場に車を停めて登山を開始。
登山道に入ってすぐ鳥居を潜り、右側に石像や石碑が立ち並んでいた。
信仰の山だった歴史があり、昔は女人禁制だったとか。
登山道のところどころに石碑や石仏が並ぶ。
信仰の山だからいろいろある
しばらくなだらかな登り坂が続きアップダウンを繰り返す。
その間、ルート左側の直下には沢が流れていて、だいたい90センチほどの幅。
踏み外せば沢まで滑り落ちていくような感じがする。
滑落するような心配も無いが高度感はある。
よほどヨタつかなければ落ちないと思う
登山道は急な勾配に変わる
スタートから1時間ほどで、沢伝いに繰り返していた登り下りのルートが急な勾配の坂道に変わる。
つづら折りの坂道は、乾燥した細かな土で下り坂は滑るのだろうという予感がたっぷりとする。
実際、下りのときには土埃を上げながら滑るように下りてきた。
この長い長いつづら折りを繰り返している途中、弘法大師ゆかりの湧き水があった。
もともとは今とは3mほど離れたところから湧き出ている模様。
急なつづら折りのルートも、30分ほどで八海山と書かれた看板の地点に到着した。
この時点で登山口からは3キロを越え、半分を通り過ぎたことになる。
良いペース。
もしかして早く着くかも・・・?
2時間ほどで清滝山荘に到着。
キレイで大きな施設なのだけれど、しばらく休業をしているらしく避難小屋として利用されている。
トイレは水洗でとてもキレイ。
案内板もあるので、ここでルートを確認しながら休憩が取れる。
つづら折りの斜面と鎖場
清滝小屋からも延々と続くつづら折りの斜面。
「鈴が坂」と名付けられている坂は意外と急登で大変なうえ、滑りやすい足元に何度もやってくる折り返しが疲労感を蓄積させる。
キツい。
20分ほどで尾根に出る。
この産体尾根からの鎖場が、このルートの中で最大の難所。
木の根がビッシリと張った急登と、大きな岩をよじ登る鎖場。
三点支持で鎖と地面を掴み登る。
どんどんと高度が稼げるので、周りの山々がみるみると低くなっていく。
関東平野のどこかの街が見えるよう。
街が見えたところで、どこの街なのか全く分からないけど。。。
鎖場を登り切ると、背の高い木と木の根がうねったルートに変わった。
両神神社の奥宮はこの先に。
大きな木に囲まれたルートが参道のようにも見える。
ルートにビッシリと生えた木の根を踏み分けて神社へ向かって登る。
木の根がうねっているのを見ると、、、、いや。そうでもないかも。
斜面に向かって傾いた鳥居を潜り両神神社に到着。
ツルツルな感じのする猫背の狛犬が両脇に、大きな社殿がひとつ、ベンチと灯籠が2つ。
裏には小さな社殿がひとつ置かれていて、少し先に進んだところにはもう一つ大きな社殿がある。
鳥居が斜面に向かって傾いていた。
狛犬はなんだかツルツルな感じのする猫背のもの。
両神山というくらいだから、2つの神社があっても良いのか
ルートのそこかしこに石碑や石仏がたくさん置かれ、信仰の山という雰囲気も漂う登山道。
やはり山頂近くに置かれているとその印象も増す。
両神神社から眺望の良い山頂へ
両神神社から山頂までは約800m。
ここからは長い登り坂は無いものの、さらにアップダウンが続く。
山頂近くに来ての上り下りは太ももに疲労が溜まる。
ようやく尾根に出て展望が開けると、富士山の山頂だけが小さく見えた。
八ヶ岳も、金峰山などの付近の山々も見える。
富士山見えた!というか頭だけ。
山頂を前に鎖場を登るとベンチが置かれて休めるスペースがある。
さらに八丁尾根方面へ進むと山頂に到着した。
岩でできた山頂は木の高さも無くとても眺めが良い。
あまり広い山頂では無いので、そのために山頂下にベンチがあるようだ。
眺めが良いところだけに遮るものが無いので風が強く、持ち物を飛ばしたりしないように注意。
富士山をはじめ山梨との県境にある山や、八ヶ岳や浅間山、遠くに北アルプスが見え、眺めを十分に堪能できる。
山頂の標には花が咲いていた。
登り切るまで約3時間ほど。
余裕をもって日帰りのできるルートだった。
しばらく山頂で景色を楽しみ、食事をして下山することに。
よじ登ってきた鎖場は、下るとなると雰囲気もだいぶ変わる。
登りなら難なく行けたところも、下りでは別の気構えが必要で、この山ならではの滑りやすい土質が難しかった。
土埃を上げながら、つづら折りの坂道を下り、見覚えのある沢を越えて無事に日向大谷に下りた。