信長の居城を登る
岐阜市に聳える金華山。
市街地にある標高300mあまりの低山で、北側には長良川が流れ、南面には大きな岩壁が見える。
山頂部には岐阜城があり、山の西面にはロープウェイが作られ、観光地としての印象も強い。
登山道は大手道だった七曲がりをはじめとして東西南北に整備され、金華山の様々な面を知ることができる。
初めてきたのは確か「麒麟がくる」の時
金華山へ登るのは今回で4回目。
いくつもある登山道のひとつずつ歩くつもりで、山の傾斜や戦国時代を思いながら、足元の感触を楽しんでいる。
細かく尖った岩の斜面は特徴的で、固く靴底に食い込むような感触は、グリップが効く安心感と歩きやすさを感じる。
今回の登山口は百曲がり。
金華山の西側にある登山口で、岐阜市歴史博物館に近い。
狭い路地に建つ住宅の裏手に登山口があった。
けっこう地味な入口
厚く木々に覆われた登山道で、光を遮って薄暗い。
足元は高い段差を土嚢で埋め、木段が整備されているところも多い。
足元の岩が脆いところや、浮き石になっているようなところもなく、斜面を折り返しながら緩やかな角度で登っていく。
百曲がりというコースの名前がそのままに折り返しが多い。
ズルズルするところも無くて良い
15分登って「山頂まで900m」
木々に覆われて薄暗かった登山道は、登っていくに連れて段々明るくなってくる。
15分ほど登って「山頂まで900m」という看板が建っているあたりでは、すっかりと明るく見えるようになり、高くなった場所から市街地を眺めることもできた。
900mの地点を過ぎると特に眺望の良いところもなく、同じような見た目の登山道が続く。
険しい傾斜の左右に木々が茂り、登山道は何度も折り返す。
木道と固い岩の感触が続く。
登山口から20分
登山口から20分ほど登ると上にロープウェイの駅が見え、山頂の近さを感じた。
あと少しで傾斜が緩くなって本丸が見える。
24分ほど経ったところでロープウェイの前に出た。
木段を上ってリス村の横に出て、前にはロープウェイ。
ここまでの登山道らしい雰囲気で登ってきて、一気に観光地らしい雰囲気に変わった。
展望台を指す看板と、幟旗、足元はコンクリートで舗装されている。
山頂まであとちょっと
順路に沿って進んで焰魔堂を過ぎると、正面に岐阜城の本丸が見えた。
山頂部まではあと少し。
左側にある階段を登ると木々が開け、目の前に岐阜城が建っていた。
見えた
金華山山頂
登山口から30分
登山口から30分で岐阜城が建つ山頂に着いた。
濃尾平野を一望し、4階建ての城郭が建つ。
石川県や福井県の方角で聳える真っ白な山々、眼下の長良川と、西側に一際大きく見える伊吹山と。
とても眺めが良く、せっかくなので展望台と資料の展示を見るために、岐阜城の中へ入ってみることにした。
小銭が無いのでPayPayで
入場料は大人200円。
岐阜城の歴史や、信長の甲冑、映画の撮影の様子が掲げられていた。
最上階の展望台は、四方を眺めることができ、ここまで来てみるとやはり城から眺めないと、金華山を十分に楽しんだことにならないとも思えた。
見て良かったと思いました
下山
岐阜城から出て下山をすることにした。
資料館のほうへまわり、井戸の跡を見ながらリス村のほうへと進んで行く。
なだらかでコンクリートの道は歩きやすい。
リス村まで戻ったところで、七曲がりへと足を向け、広々とした登山道を下りていく。
百曲がりと違って整備が行き届き、延々とコンクリートの階段が続くかわりに幅も広く歩きやすい。
ところどころでイソヒヨドリが威嚇する鳴き声が身近に聞こえ、その方向を見ても姿が見えない。
登山道の横にはムクドリが見え、少し高いところではシジュウカラやヤマガラがいたようだった。
鳥はけっこう賑やかだった