子檀嶺岳へ登る当郷管社コース
道路の脇にあるスペースに車を停め、数十メートル先のゲートへと向かう。
このゲートがあると獣がいますって言われているようで。。。
高く視線を移すと目指す山頂が見えていた。
ゲートの金網の先には登山口の文字。
舗装された細い車道から登山道へと入っていく。
竹の緑が爽やかな感じ
緩やかで幅も広く歩きやすい登山道、序盤は大きく育った竹林に囲まれる。
登山道で竹に囲まれることは記憶に無く、笹藪を抜けることはあっても竹を見ることが珍しく新鮮に感じられた。
右へ左へと折り返しながらゆっくりと標高を上げていく。
好天のせいか積もった落ち葉が凍みついているということもなく、氷や濡れているようなところも無い。
フカフカとした歩きやすい登山道が続いていく。
10分ほど歩いたところで強清水の横を通りかかる。
左手側に流れる小さな沢で、登山道から30mほど外れたところにあった。
歩きやすい山とはいえ、登山道を外れると急な斜面になっているため、沢へと近づく際には足を踏み外さないように注意をしたい。
油断してると登山道から滑り落ちそう
強清水を過ぎ、ひとつめの折り返しを過ぎると登山道は尾根上を歩くような雰囲気に変わった。
両側がなだらかに下った斜面で、営林署の看板や山頂への道を示す標識が付けられていた。
このあたりから登山道らしい雰囲気が無くなり、まるで車が出入りしているかのような広さの道に変わる。
ここ・・・車で来られるんじゃ?
周囲を囲む木々も落葉樹から杉になり、手入れがされている森林という雰囲気。
強清水から10分ほどで到着した分岐点は、車が走ることのできる未舗装路そのものだった。
どこからか続く道路をなだらかに下っていく。
子檀嶺岳の北側に回り込むように道路が続き、足元にはうっすらと雪が残り、日影では足を踏みしめると霜を潰す音がし、凍みついているところも多くなった。
車道を歩くこと3分ほど。
登山道らしい斜面と標識に差し掛かった。
道路はそのまま続き、山の奥へと入っていく。
この道のせいでなんだか拍子抜けする
標識にならって細くなった道を登っていく。
登山道へ入ってすぐに建っているはずの鳥居は倒れてしまったらしく、杉の立木に注連縄が掛けられていた。
登山道の両側を青々とした杉が建ち並ぶ。
陽の光は遮られて薄暗く、足元の雪が無ければ夏季のような気もした。
鳥居を目印にするつもりできたのだけど
5分ほど登ったところで杉林を抜け、ふたたび落葉樹に囲まれた。
山の北側に回り込んでいるためか雪が残り、序盤の雰囲気とは一変して雪が残り初冬の山という雰囲気に変わっていた。
サラサラとした雪は滑りやすく、落ち葉も雪の下で凍みついている。
木々に残る葉も無く風は冷たい。
斜面を右へ左へと折り返し、急斜面をゆっくりと登っていく。
上を見るとリボンがいくつも付けられているのが見え、先まで折り返しの登り坂が続いているのが分かる。
先に見える青空が山頂部なのか、その先にさらに高い峰があるのかと想像しながら、滑りやすい登り坂を進む。
20分ほど登ったところで稜線に出た。
けっこう急だった
登山口からは50分だった。
稜線は緩やかな登りで狭く両側が切れ落ちた登山道になっていた。
木々の間からは青木村が低く見える。
ココ分かりづらいけれど左側は崖だから。
子檀嶺岳山頂
緩やかな稜線を歩くとすぐに山頂に建つ社殿が見えた。
登山口からは54分での到着だった。
決して広くはない山頂にふたつの社殿と石の祠。
青木村を見下ろすように建てられている。
南側の眺望が良く、浅間山や蓼科山、上田市から東側を見渡すようだった。
周囲に目を移すと東側の四阿山、木々に遮られるようにして聖高原と北アルプスの山々。
西側は樹林帯が多い、南へと視線を移していくと美ヶ原から八ヶ岳といった眺めだった。
足元は崖のように高く落ち、下から見上げたそのままの形といった雰囲気の山頂だった。
ここの眺めは良いと思う
下山
子檀嶺岳からの下山は登りと同じコースをピストンで戻る。
稜線を歩き、雪の残る北側の急斜面へと差し掛かるところで、稜線上の小さな峰にも登ってみた。
ほんの5mほど登山道から外れた峰で、踏み跡もしっかりと付いているが、その先の峰は狭く山頂以上に高度感のある崖になっていた。
悪ふざけしたらダメなところ
登山道へと引き返し雪の斜面に足を滑らせながら下りていく。
分岐から雪の無い登山道へと戻ると、落ち葉がフカフカとして歩きやすく、街の音を聞きながら木々の中を抜けていく里山らしい登山道だった。