シャクナゲの山

御座山

2112m

長者の森 2017年6月3日

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長野県の東信地域、北相木村と南相木村に跨がるように聳える御座山。
二百名山にも数えられ、佐久の幽境といわれている。
標高は2,000mを越え、長者の森から山頂に至るには見晴台、前衛峰と峰を越えて鞍部へ下っては尾根の急登を登り返すことを繰り返す。
周囲には八ヶ岳や金峰山といった名だたる名山が並ぶ中で、岩で模られた御座山の山頂部は存在感を示している。

5月下旬から6月上旬にかけて咲き乱れるシャクナゲが長者の森からの見どころ。
尾根を通り、峰を越えていくアップダウンのあるルートのなかで、頭上を覆うシャクナゲを見上げながらの登り坂は、梅雨前までの特別な眺め。
山頂から見る展望台のような八ヶ岳と合わせて、登山道の花々を楽しみたい。

ここ半年で3回目だし、花を見るためだけに行くようなもの

6月にしては気温が低く北アルプスでは降雪もあった。
天候は快晴の朝から午後にかけて雲が増えていく陽気で、前日までの低温を引き継いだような涼しい1日だった。
陽射しは暖かな中でも、樹林帯から尾根に上がると冷たい風が吹き抜けていった。

歩いたコース

登り
長者の森
下り
長者の森
最高標高
2112m
登山口標高
1240m
距離
10.53km
累積標高
1045m
1053m
平均斜度
11.3度
時季
2017年6月
天気
晴れのち曇り
日程
日帰り
歩いた時間
登り2:02/下り1:33/合計3:35
平均した歩行速度
3.09km/h

この日のペース

  1. 長者の森
  2. 鉄塔(0:46)
  3. 白岩合流地点(0:53)
  4. 見晴台
  5. 前衛峰(1:30)
  6. 御座山山頂(2:02)
  7. 前衛峰
  8. 見晴台
  9. 白岩合流地点
  10. 鉄塔
  11. 長者の森(3:35)

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山と高原地図 西上州 妙義山・荒船山
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残雪期にシャクナゲがあるところを見てから、6月の御座山でシャクナゲを見たいと思っていました。
思っていた以上に緑が豊富で、序盤から視界がグリーンに覆われるようでした。
鉄塔の手前に少しだけシャクナゲが咲き、白岩との合流を過ぎてから本格的に花が見られます。
登りは急勾配で、登り返しも大変なので、下山の方が花を楽しめるルートでした。
シャクナゲは木いっぱいに咲くような花ではないのですが、それだけに花が多く見られると感動も一入です。

白岩合流点から見晴台へ、見晴台から前衛峰へ、前衛峰から山頂へと急勾配と登り返しが連続するので、こまめに体を休めながら登るのが良いと思います。

持って行った水の量

長者の森からシャクナゲの咲く御座山へ

上信越道佐久北ICから中部縦貫道を佐久南へ。
国道141号線を南下しながら小海町から北相木村のぶどう峠方面へと入っていく。
北相木村からぶどう峠への手前で長者の森キャンプ場の入口がある。

御座山登山

朝が早いせいかトイレにカギが掛かってた

キャンプ場にある駐車場には30台ほどの車が停められる。
駐車場で準備を整え、すぐ近くのコテージへの入口から御座山を目指して行く。

入口からマレットゴルフ場を横目に舗装の道路を歩いていく。
コテージを過ぎると舗装の道路は砂利になり緑に溢れた林道へと変わる。

御座山登山

登山靴でアスファルトの上を歩くというのがいつまで経っても慣れないのだけど。

15分ほど登ったところで道は細く登山道らしい登り坂へと変わった。
周囲にはたくさんの草が茂り、視界には緑がいっぱいに広がる。
ところどころで整備された木段を登りながら、右へ左へと急坂を折り返し、登山口から30分ほど登ったところで木々の間から大きな鉄塔が見えてきた。
鉄塔から左側にはこれから登っていく峰々が並ぶ。

御座山登山

さっそく花があった!

急だった登りの勾配が緩やかに変わり、頭上の木々が開けてくると右側には浅間山が見え、僅かながらシャクナゲが咲いていた。

坂を登り切り、下り坂に沿って進んで行くと最初の目印になる鉄塔に到着した。
高い鉄塔を見上げながら、歩みを先へと向ける。
鉄塔を過ぎて坂を下りたところから木段を登り返していく。

御座山登山

この鉄塔に登る仕事もあると思うけれど大変そうだ

御座山登山

白岩の登山口もちょっと気になるのだよね

10分ほど登ったところで白岩からの合流地点に到着した。
白岩との合流地点からは尾根を辿っていく登山道に変わり、しばらくは緩やかな登りと下りを繰り返す。

緑は鮮やかで緩やかな登山道は気持ちが良い。
しばらく進むと急な斜面を横切るように狭い登山道に変わっていく。
両足が置ける程度の幅の登山道を進み、折り返しながら急な斜面を登っていく。

大きな岩のある尾根に出ると、尾根の東側から西側へと回るように登山道が続く。
振り返ると潜った鉄塔と同じくらいの高さにまで登ってきている。

御座山登山

ちょっと登りがキツくなってきた感じがする

周りにはこの辺りからシャクナゲが見え始め、これから先の登山道で、どれだけのシャクナゲを見てその下を歩くのか心が躍る。

尾根を右へ左へと乗り越えるように折り返していくと、標高を上げていくほどにシャクナゲも多くなっていく。
急登から緩やかな尾根にから出て、ふたたび急な登り坂へと変わりその先には白く咲くシャクナゲが見える。

御座山登山

シャクナゲ!!!

御座山登山

シャクナゲいっぱい!

高い段差と足を掛けるところの狭い急勾配を登り、再び尾根に出ていっぱいのシャクナゲの前に立った。
まるで登山道を覆うように繁るシャクナゲの葉と、その中で咲くシャクナゲの花。
いっぱいの花に目を奪われながら尾根を進むと、木々の間から尖った峰が見えた。

御座山登山

見晴台から見える尖った山は山頂の手前のやつ

標高1750mの見晴台。
これから登っていく前衛峰を見上げる稜線上の岩場。
狭い尾根のルートで見下ろせば真下は高度感のある崖。
たくさんの木々に覆われている中にシャクナゲが咲き、緩やかに登っていくと一度は広くなった登山道が尾根上のルートに変わっていく。

前衛峰へと続く急な登り坂はシャクナゲも少なめで、ただひたすらに上へ上へと登っていく。
急勾配を登り、登り坂が緩まると広い尾根道になりゆっくりと標高を上げながら前衛峰のピークを通り過ぎた。

御座山登山

花を数えながら登りたい

御座山登山

シャクナゲを見るのが楽しくて、けっこうあっという間に登ってきた感じがする

登山口から前衛峰までは1時間30分ほど。
前衛峰のピークを過ぎてすぐに木々が開け、目の前には御座山の山頂部が見えた。

御座山登山

前衛峰から山頂へはちょっと下りる

山頂へと登るにはいったん前衛峰を下り、鞍部から急登を登り返していく。
前衛峰から鞍部へは段差の大きな岩場もあり、それまでの下りとは違った雰囲気もある。
前衛峰と山頂の鞍部は下新井からの登山道との合流地点で、ここから急勾配を登り返していく。
これまでの登り返しのどこよりも急勾配が長く続く登り坂で、足元には木の根も多く張りだしている。

御座山登山

この登りがけっこう大変。
花も減るし。

御座山登山

屋根見えた!

シャクナゲを見つつ息を整えながらの急勾配を15分ほど。
ようやく山頂部にある避難小屋が見えた。

御座山山頂

栗生からの合流地点になっている避難小屋の前を通ると木々の間を抜けて岩の山頂部分に出る。
狭い岩の上を渡り御座山の山頂に到着した。

御座山登山

ここの岩場って高いし、いつも緊張する

登山口からは2時間2分。
御座山の山頂には小さな祠と山頂の標が建てられている。
西側は高い崖になっており、その先には八ヶ岳と南アルプスが見渡せた。
東側には浅間山や群馬県の街並みと妙義山、両神山などが見える。
周囲の山々を見渡せる絶好の眺望で、高度感のある岩壁も眺望の良さに一役買っているようだった。

御座山登山

とってもとっても眺めが良い。
長者の森は遠く見える。

そして裸になる人・・・!!

御座山からの下山

御座山山頂からは長者の森へピストンで下山をする。
見上げてきたシャクナゲは下山時の方が視界に入るようで、登ってきたとき以上に花が楽しめるようだった。
斜面いっぱいに生えるシャクナゲと、登山道を囲むように咲く花はまるでトンネルのようで、鮮やかな緑と合わせて6月の御座山を楽しめた。

御座山登山

下りの方がシャクナゲがトンネルのように見えた印象

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使った登山道具

下山後に立ち寄った温泉

南相木温泉 滝見の湯

南佐久の南相木渓谷にある日帰り温泉施設。
近隣には名勝の「犬ころの滝」や、立岩湖、立原高原などのアウトドア施設が充実している。川上村と南相木村を繋ぐ馬越峠からも近い。
内湯と露天風呂の他にサウナやミストサウナがあり、ガラス張りの大きな窓からは緑を楽しみながら温泉で温まることができる。

とてもキレイで笹の香りが爽やかな施設でした。
山間に囲まれた温泉だけあって緑が豊かな雰囲気で、特に一面ガラス張りの内湯、見えるんじゃ無いか?と思えるほどの開放的な露天風呂は気持ちが良かったです。
山が近いので見晴らしが良いというわけではありませんが、緑が近いということで気持ちが落ち着く雰囲気です。
泉質は透明な単純泉で関節痛や筋肉痛に効果があるとされています。
41度前後のお湯なので浸かりやすいように感じます。

館内にある食事処では、南相木産100%の蕎麦や、シナノユキマスの料理が楽しめます。
登山以外でも楽しめそうな温泉でした。

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