大雪山

2290m

黒岳〜旭岳 縦走 2016年7月14日

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登り
層雲峡・黒岳ロープウェイ
下り
旭岳ロープウェイ
最高標高
2290m
登山口標高
1537m
距離
12.22km
累積標高
1076m
1020m
平均斜度
9.7度
時季
2016年7月
天気
晴れ
日程
日帰り
水の量
水2l 水900ml
歩いた時間
登り3:35/下り1:15/合計4:50
平均歩速
2.6km/h

この日のペース

  1. 黒岳ロープウェイ
  2. 黒岳(0:54)
  3. 北海岳(2:14)
  4. 中岳分岐
  5. 旭岳(3:35)
  6. 旭岳ロープウェイ(4:50)

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※雪質・気温・荷物の重さ・歩くペースなどにより、実際の消費カロリーは大きく変動します。

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山と高原地図 大雪山 トムラウシ山・十勝岳・幌尻岳
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北海道の最高峰と3番目の標高を歩く大雪山の縦走でした。
噂には聞いていましたが、思っていた以上に花が多く咲き、何度もリスを姿を見せてくれました。
どこまでも続くような樹林帯と雲海は本州では見られない広さでした。
とても広い山ですが、ロープウェイを使えば距離も高さも短縮でき、余裕を持って縦走をすることができました。
比較的、人も多いので心配な大型野生動物の出現も、そう大きく心配をするほどではないのかなと思います。初めての北海道でしたが十分に堪能できました。
気温や植生など本州とは違うところが多い土地なので、準備と予習をして登るのが良いと思います。

北海道へ

北海道の最高峰と二番、三番の標高が立ち並ぶ大雪山系。
ひとつの山ではなく複数の山が集まった山域で広大な山並みが広がる。
ほぼ中央に位置し2,000mを越え丸みを帯びたピークが連続している。
高山植物や野生動物が豊富で、登山道を覆うような花々とリスなどが顔を見せてくれる。

初夏の大雪山といえば、本州の山では考えられないほど広大な懐に数々の花。
黒岳まで登ってしまえば、大雪山を一望するかのような景色が広がる。
濃い緑と残雪のコントラストと一面に咲く花という7月の大雪山に相応しい景色が見られる。

一日を通して天気が良く、雲が多かったものの青空の面積が大きく景色を堪能した。
特に黒岳から中岳分岐へと向かう稜線上、旭岳からロープウェイへと下りる登山道上からの眺めは素晴らしく、青空の大きさと雲の多さが天気の良さを感じさせた。

旭川から道央道を通り愛別上川道路を通って上川町へ。
黒岳の北側にある層雲峡から大雪山へと向かう。
朝6時にロープウェイの運行が始まり、続けてリフトを乗り継いで登山口へと向かう。

黒岳から旭岳への縦走

大雪山の北側にある層雲峡。
黒岳の直下にある温泉地で、黒岳の中腹までロープウェイが続く。
黒岳ロープウェイは朝6時からの運行。観光客に混じって並んで始発に乗り込む。

黒岳ロープウェイを下りると、木々の間から尖った山容が見える。
5分ほど木々の間を歩き、今度はリフトに乗り換える。黒岳を見上げながらのリフト。
視線はすでに周辺の山々と同じほどの高さにも見え、眼下には雲海が広がっているのが見える。

ロープウェイとリフトを乗り継いで30分ほど。
7合目の登山口に到着した。

黒岳

リフトを下りてさっそく登山口から登山道を登っていく。
九十九折りに折り返しながら、標高を上げていく。
リフトからは急登に見えた斜面も、折り返しながらだとそう苦労することもなく登っていくことができる。
20分ほど登ったところで登山道のところどころに雪が残っていた。
アイゼンなどの滑り止めが必要なほどではなく通り過ぎ、周辺の景色を楽しみながら登っていく。

30分ほど経過したところで8合目を通過。
8合目を過ぎると黒岳までのほぼ中間地点。

徐々に背の高い木々が減り、花が多く見えるように変わってくる。
鮮やかな緑の中に見える白い花。
本州では滅多に見られないほどの花がすでに序盤で見ることができた。

九十九折りの右側には大きくそそり立つ招き岩が見え始め、周辺の山並みはさらに眺めが良く。
足元の花を楽しみながら緑に囲まれた階段を登ると、一気に視界が開けた。

黒岳に到着

黒岳は登山口から54分ほどでの到着だった。
遠く離れたところに目指す旭岳の尖った山頂が見える。
北側から大雪山すべてを見渡すような眺めで、緑の中に残る雪とのコントラストがキレイだった。
山から見下ろすと周りには雲海が広がり、石室で話を聞いたところによると、時間が経つほどに雲海が上がってくるという。

北海岳へ向かう

黒岳を過ぎ、ピークをいったん石室へと下りていく。
標高はそう高くはないものの、すでに森林限界に達しているため身長を超えるような植物は少ない。

エゾノツガザクラのピンクやイワヒゲの白が広がる中、黒岳石室の分岐に到着。
まっすぐに進むと北海道2位の北鎮岳。
左へ進むと北海道3位の北海岳。

分岐を左へと進み雪渓を下りていく。
緩やかな下り坂の先には雪解け水が流れ、標高の高い山頂部に水量の多い川があることに驚いた。
水量が変わるのか雪解けが進んでいるせいか、渡る岸は目印と変わっているようだった。

足元の良いところを選んで川を渡って再び雪の上に登る。
下り終えたところから北海岳へと緩やかに登っていく。

登山道は草木の生える地面より50センチほど低く溝になっている。
背を越えるような緑の中、周辺には様々な花が咲く。
北海岳の大きな丸みを見上げながら足元の花を楽しみ、ときどき飛び出すリスにテンションを上げる。

北海岳到着

植物に囲まれた登山道を過ぎ、周囲には木が無くなってしばらく登ると北海岳の山頂に到着した。

黒岳からは1時間20分ほどでの到着だった。

北海岳からは大雪山の火口を見下ろすようで、それを囲むように西側に北鎮岳、間宮岳、振り返って黒岳が見渡せた。
東側はトムラウシ山へと続く平ヶ岳、広大な湿原と樹林帯。
会いたくない大型の野生動物が棲んでいそうな雰囲気がありありと。
見渡す山並みは、東側にニペソツ山や石狩岳。
トムラウシのさらに南側に十勝岳。
木々もなく風が強く当たる。

旭岳への登山道

北海岳を過ぎるとアップダウンのある稜線を分岐へ向かって進んで行く。
緩やかな高低差なので風が吹き付けること以外は大変なこともなく、所々に咲き乱れている花々を楽しんで歩くことができる。
東側に見える広い樹林帯を見渡し景色を楽しんでいく。
遠く見えた中岳分岐は意外と近く北海岳から約30分。
ほぼ同じ高さの間宮岳は5分ほど。

中岳分岐に立つと旭岳はすぐ。
視線と同じ高さの裏旭岳と少し高い旭岳。
旭岳の下部から中腹に掛けて積もる雪渓を直登している人が小さく見える。
赤く崩れやすい土の急斜面を下り、旭岳へと取り付いていく。

旭岳と中岳との鞍部は幕営地になっており、いくつかテントが張られていた。
周辺にはたくさんの花が見える。
雪渓は緩んで爪先を差し込みやすい状態だった。
ステップを切りながら雪渓の直登。
徐々に傾斜はキツくなり、赤茶色の斜面が近づいてくる。
15分ほどで雪の直登は終わった。

雪渓が終わっても急な斜面は続く。
崩れやすい赤土は雪よりも滑り、足の裏でしっかりと踏みしめながら登っていく。
山頂が近づくほどに登山道の周りを白い花が埋め尽くすように咲き、大雪山の総仕上げのような雰囲気だった。

旭岳

黒岳の登山口から3時間35分。
大雪山最高峰の旭岳に到着した。
旭岳の南側は山体が大きく崩れ、旭岳ロープウェイへと続く急な下り坂が見下ろせた。
トムラウシ山や平ヶ岳、石狩岳やニペソツ山などの東大雪の山々。
歩いてきた大雪山の稜線と大きな北海道を堪能できるような山頂だった。

旭岳の山頂は風が強く、温かな陽射し以上に体感温度が低く感じられた。
夏でも低体温症の注意が必要だという様子が垣間見られるようだった。

大雪山からの下山

ロープウェイの駅を目指して最高地点の旭岳から南へと下りていく。
雪の残る北側の登りとは対照的に赤土と熔岩の下り坂になっていた。斜面が急で一気に高度を下げていく。

右側にはシューシューと音を立てながら火山性のガスが吹き上げている。
その先には青く雪の残る姿見の池。
池の畔には石室が建てられていた。
こちらがわの登山道はロープウェイから近いこともあるせいか、登山というよりも観光という格好の人たちも多く見られた。

姿見の池まで近づくと、すっかり見なくなっていた草花も多くなった。
まるで草原を埋め尽くすような量の花が咲いている。

旭岳から1時間25分。
ロープウェイの駅に到着した。
山頂では明るかった空も、下山したことで雲海の中に入ってしまい空は曇っていた。

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下山後に立ち寄った温泉

大雪山白樺荘

大雪山の南側、旭岳ロープウェイ駅から600mほどのところにある宿泊施設。ユースホステルとして利用されている施設で、浴室を日帰り温泉として楽しめる。内湯と露天風呂があり、どちらも温度はぬるめ。内湯は大きな窓から外の様子が見え、露天風呂は大きく育った草木に囲まれてお湯に浸かる。景色は楽しむことができないが、北海道らしいといえば北海道らしい自然の中の露天風呂となっている。泉質はナトリウム・カルシウム・マグネシウムで疲労回復や美肌などの効果があるとされている。

旭岳側ではおそらくロープウェイから最も近いのでは無いかと思います。
本来は宿泊施設なので、温泉としての雰囲気はありませんが、最寄りで汗を流せます。
お湯の温度が低めなので、冷えた体でもゆっくりと浸かれました。露天風呂は建物から出て5mも離れていませんが、想像以上に野趣溢れる印象でした。大きな草に囲まれて昆虫も飛んでました。男風呂は2階の客室からも見えるようなので、気になる方は注意です。

大雪山バーデハウス 黒岳の湯

3階建ての温泉施設。1階にレストランがあり大浴場は2階と3階。2階には大浴場があり3階には露天風呂で、浴室内の階段を使って行き来する。浴室内は大きめの窓で層雲峡の眺めを楽しむことができる。広い駐車場と休憩室、研修用の部屋も準備されている。

黒岳ロープウェイの最寄りの日帰り温泉施設です。朝はゆっくり夜は早めに閉まる印象でしたが、のんびりと温まることができました。泉質は低張性弱アルカリ性高温泉。筋肉痛や冷え性にも効果があるそうです。階段を登って浴室内を行き来するので登山で疲れた足にはちょっとキツいかもしれません。
すぐ隣には民宿があります。

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