南八ヶ岳 縦走

2899m

南から北へ 南八ヶ岳を突き抜ける

観音平登山口 2014年7月2日

日帰り八ヶ岳縦走 (7月)|観音平と桜平を結ぶ南八ヶ岳
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八ヶ岳は北八ヶ岳・南八ヶ岳に分けられ総距離は30キロ余り。
最南端の登山口は三ツ頭を経由して権現岳へと続く天女山。そして最南端の山とされているのが編笠山。
もっとも北に位置する山頂は硫黄岳で、夏沢峠を経由すれば八ヶ岳の東西どちらの登山口にも下山をすることができる。

観音平の駐車場に車を停め、桜平まで西岳と阿弥陀岳、中岳を除く南八ヶ岳を一気に縦走する計画。
下山予定の桜平からはタクシーで観音平へ戻るため、交通費が1万円ほどかかる見込み。

登り
観音平
下り
桜平
最高標高
2899m
登山口標高
1565m
距離
16.36km
累積標高
2186m
1855m
平均斜度
13.2度
時季
2014年7月
天気
曇りときどき雨
日程
日帰り
歩行ペース
合計10:50
平均の歩行速度
1.71km/h

この日のペース

  1. 観音平
  2. 編笠山(2:08)
  3. 権現岳(3:37)
  4. 赤岳(6:37)
  5. 横岳(8:06)
  6. 硫黄岳(9:03)
  7. オーレン小屋(9:59)
  8. 桜平(10:50)

歩いたコース

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山と高原地図 八ヶ岳 蓼科・美ヶ原・霧ヶ峰
山と高原地図 八ヶ岳 蓼科・美ヶ原・霧ヶ峰
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南八ヶ岳を南北に縦走するため、観音平から入りました。
天女山や富士見平から権現岳へアクセスする方法もあります。
編笠山まで高低差があるので、序盤に飛ばしすぎると体力的に辛くなるかもしれません。
権現岳から赤岳へのキレットが距離的にも難易度的にも難しいところになります。
エスケープルートを取っても難易度の高いルートなので、たとえ大変でもここまで来たら赤岳に登るしかないと思います。
とはいえ無理をするほどのことはないので、キレット小屋で休ませてもらうのも良いと思います。
赤岳からは美濃戸や野辺山への下山ルートもありますので、尾根を歩きながら体力と相談すると良いと思います。個人的には尾根から下りるよりは硫黄岳へ進んだ方が楽かもしれないと思いました。
赤岳から横岳、硫黄岳への稜線は大きな登りはありませんが、アップダウンが激しく岩場が続くので注意が必要です。
今回は日帰りでの八ヶ岳縦走になりましたが、キレット小屋か赤岳で1泊するのがオススメです。

使った登山道具

持って行った水の量

日帰りで南八ヶ岳を南北縦走

南八ヶ岳を南北に縦走する予定で編笠山への最寄りルートの観音平からスタート。
雪も解け花の咲く季節になった八ヶ岳は、平日でも登山者の車が停まっている。
朝6時前でも観音平駐車場には数台の車。
準備を整え緑に囲まれた登山道へと進む。

編笠山へ

鮮やかな緑に囲まれて登っていく。
登山道は大きな石がゴロゴロと転がったルート。
差し込む朝陽が気持ちが良い。
最初の目安になる雲海には30分ほどで到着。
雲海を過ぎると足元の石はさらに増え、登山道が歩きづらくなっていく。

このあたりの森は間伐と保護が進んでいるようで、あたりは木の香りが立ちこめている。
徐々に朝陽が高くなり、木の間から陽が射し込むのを眺めながら雲海から30分。
編笠山と青年小屋との分岐、押手川に到着。

押手川は、流れはほとんど無いものの、さらに大きな石がゴロゴロと敷き詰められて歩きづらい。
石の間を渡り歩くように、足を置く場所を選びながら登っていく。

押手川から編笠山山頂へ

さらに押手川から上は傾斜もキツく変わる。
びっしりと生えた木の根と、石を踏み分けながら山頂を目指す。

押手川から30分ほど。
頭上にかぶさっていた木の葉が薄く変わってきた。
目の前にも空がチラホラと見え始め、山頂が近いという雰囲気がする。
斜面は相変わらずの急勾配で、ハシゴが掛けられた箇所もある。

ハシゴを過ぎて15分ほどで山頂に到着。
山頂は風が強く吹き付けるせいか木はほとんど生えていない。
石の間から草が伸びている程度。
天候が良ければ、編笠山からは八ヶ岳が一望でき、富士山や南アルプスが望める。

観音平から約2時間5分、編笠山から青年小屋へと下る。

権現岳を目指す

編笠山から東側へ15分ほど下りると青年小屋がある。
八ヶ岳南端のテント場として権現岳への中継地点や休憩所として利用する登山者も多い。
編笠山からの下山時、青年小屋の直前はたくさんの石が重なり合ったルートになる。
石の間を飛び渡るようにして進む必要があるので、石の間に足を落とさないように注意。

青年小屋から権現岳へ

権現岳への登山道は、沢のように溝になっている。
編笠山のように大きな石がいくつも転がっているところも少なく比較的歩きやすい。

青年小屋から15分ほど。
急に岩肌の斜面が現れる。
この斜面を登り切ると、目の前には権現岳の西峰ギボシが迫っていた。
周囲は背の低いハイマツ。
見晴らしの良いのろし場まで登るには青年小屋から20分ほどだった。

権現岳のザレ場を過ぎて山頂へ

のろし場を過ぎると、左側は切り立った崖に変わる。
足を踏み外せば一度に谷へと落ちていくような狭いルート。
柔らかな土の斜面は、平たい石が積み重なってできたザレ場に変わる。

右へ左へと標高を上げていくと、いよいよ足元は狭くなり、鎖の連続するルートに変わった。
目の前には権現岳の山頂が見えるものの、直下には注意が必要な岩の急斜面。
いくつもの連続した鎖場を過ぎてギボシの下に到達した。

ギボシの尾根は見晴らしが良く、赤岳や阿弥陀岳、キレットが見える。
権現小屋を経由し、赤岳への分岐を過ぎて山頂へ。
尖った岩が立ち上がったような権現岳の山頂に立つと、南八ヶ岳が一望できる。

青年小屋から権現岳山頂へは1時間半。
観音平からの権現岳へは最も高低差があり体力を消耗する。
縦走路での最難関はキレットからの赤岳のルートになっているが、意外にも序盤の登りがもっともキツイ。

キレットから赤岳へ

権現岳から北上して赤岳を目指す。
権現岳から赤岳へは大きなキレットを通るルートになっており、2715mまで登った標高はいったん2440mまで下げていく。
権現岳から丸みを帯びた尾根から鎖を伝って岩場を下り、ほどなくして61段の長いハシゴに到着。

ゲンジー梯子と呼ばれる長いハシゴは傾斜は無いものの、高度感があるので注意が必要。

八ヶ岳キレット最深部へ

権現岳からは下っていく一方に見えたキレットも、実際に下りてみると頻繁にアップダウンがある。
背の低い松に囲まれながらザレ場を進む。
ところにより狭く切り立ったルートになっている。
遠く見えていた赤岳は徐々に大きくなり、赤い岩肌が見える。雲の掛かった様子が禍々しい。

権現岳から50分ほど。
旭岳を過ぎてツルネ東稜との分岐点に到着。
いよいよ赤岳が目の前に迫り、尖った大天狗と小天狗がハッキリと見える。
ここから森林限界から樹林帯へ戻り、再び緑に囲まれて歩く。

樹林帯へ入るとキレット小屋はすぐ。
権現岳からは70分ほど。
キレット小屋にはテント場があり、コマクサの群生が見られる。

キレットから天狗尾根へ

キレット小屋を過ぎると、赤岳への長い長い登り坂が始まる。
459mもの登り返しで、天狗尾根と呼ばれる急勾配のザレ場が続く。
赤岳の斜面は細かな板状の亀裂がいくつも入っている。
足元に細かな板状の石がいくつもあるだけに、この亀裂が不安にさせる。

大天狗に近づくにつれて、斜面はいよいよ急に。
矢印に沿って斜面をよじ登っていく。

見下ろすと樹林帯まで一度に落ちていきそうなほど。
岩のところどころに咲く花を見て和みつつ、岩場を登っていく。

キレット小屋から1時間35分。
真教寺尾根との分岐点に到着した。

足元は切り立った崖。
見下ろすと野辺山が一望できる。
ここから山頂へは15分。
真教寺尾根から5分ほどで文三郎尾根との分岐点の竜頭峰へ。
権現岳から3時間20分での赤岳到着だった。

赤岳からの横岳への縦走路

八ヶ岳の最高峰、赤岳は標高2899m。
南峰と北峰があり最高地点は南峰。祠が2つ建てられている。
北峰には赤岳山頂山荘があり、八ヶ岳最高地点での宿泊も可能で、起きてすぐに山頂からの朝陽が見られるのは嬉しい。
休憩室は大きな窓が作られているので眺めも良い。

横岳への尾根ルート

赤岳を北側へ下りる。
高度感は無いものの狭く急な斜面が続く。
とくに中盤からは足元が悪く、引っかけるところのない斜面が続く。
鎖を掴み、バランスを取りながらの下り。
赤岳から20分ほどで赤岳天望荘へ。
天望荘を過ぎて5分ほどで、行者小屋から続く地蔵尾根の分岐に到着。
地蔵尾根からのルートは再び登りに変わる。

尾根を伝いハシゴを登って高度を上げていく。
振り返ると赤岳の眺めが良い。
奥には編笠山。

赤岳から横岳への縦走路は、狭く高度感のある尾根歩きが続く。
険しい岩肌に沿って進むルートで、アップダウンを繰り返しながら鎖場を渡り歩く。
岩のところどころには鮮やかな色の花が咲いて目を奪われる。
岩場を登って下り、いくつかのピークを越え、赤岳山頂から1時間20分。
杣添尾根との分岐点の三叉峰に到着。
さらにハシゴを登って横岳の山頂へと到着した。

横岳から硫黄岳へ

横岳は標高2829mの八ヶ岳2番目の高さを誇る。
山頂には石が転がり、赤岳や阿弥陀岳、硫黄岳への眺めが良い。
山頂は広いので落下の恐れは少ないが、西側は崖になっているので注意が必要。

横岳を過ぎると硫黄岳が間近に見える。険しかった岩場も、横岳を過ぎると落ち着いたなだらかなルートになる。
横岳と硫黄岳の間は鹿が多いようで、電柵が張り巡らされている。

硫黄岳へ

鞍部には硫黄岳山荘。
山荘から硫黄岳山頂はすぐ。
鞍部から硫黄岳山頂へのルート状には、等間隔にケルンが建てられている。

ケルンには赤岳と硫黄岳への方向が示された板が取り付けられている。
足元には平たい石が敷き詰められたよう。
横岳からは1時間ほどで硫黄岳に到着した。

南八ヶ岳の下山路

硫黄岳からは夏沢鉱泉へ。
硫黄岳山頂から赤岩の頭へ5分ほど下り、オーレン小屋へと下りる。
長い森林限界の尾根歩きはここまでで終了し、再び緑に囲まれたルートへ。

オーレン小屋は硫黄岳から真下に見える。
柔らかな土のルートで、固い地面に慣れてしまった足には優しい。

オーレン小屋を経由して桜平へ

八ヶ岳らしい湿度の高い緑を楽しみつつオーレン小屋へ。
硫黄岳からは1時間ほど。
オーレン小屋は北八ヶ岳の最南端に位置し広いテント場がある。

ここまで下りてくるとルートは広くなり、小屋所有のキャタピラ車の跡がある。
道幅は広くデコボコとした箇所は少ないものの急な勾配の場所もあるので、縦走後の太ももにはダメージがある。

オーレン小屋から30分ほどで夏沢鉱泉へ。
近くの川からは若干の硫黄の香りが漂う。
夏沢鉱泉は宿泊者以外の車両の乗り入れは禁止されているので、通常は桜平のゲートまで下りる必要がある。
舗装の無い砂利の道路で、途中からはコンクリートの舗装になっている。
ほぼ下りっぱなしで、ゲートの直前のみ登りがある。
ここまで下ってきての登り坂は足に負担も大きい。

夏沢鉱泉から20分。桜平のゲートに到着。
駐車場はゲートから50mほど登ったところにある。

南八ヶ岳で見られた草花

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お世話になった山小屋

赤岳頂上小屋

標高2899mの赤岳山頂に建てられている山小屋。建物の東側はガラスが多く使われているので、ほぼどの部屋からでも東側の景色を眺めることができ、とくに食堂からの眺望は最高。
食堂にはPEAKSや山と渓谷などが多く置いてある。

夜は西側に茅野市の夜景と星空、朝は清里や川上、富士山を大きく見ることができ、小屋からでも朝陽を見ることができます。山小屋泊で目覚めてすぐに朝陽を望むことができる贅沢な場所です。
赤岳山頂は、どの方向も崖のような急な斜面なので、こんな場所に小屋があるということに不思議な感じがしました。

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