浅間山荘から浅間山を登る
天狗温泉は茶褐色の温泉が楽しめる温泉地。
浅間山荘の横から鳥居を潜って登山道に入っていく。
スタートから10分ほどは車も通れるほどの道幅。
横には茶褐色の川が流れ、硫黄の匂いがかすかに香る。
下りたらここの温泉に入るんだ
ザザっという音で前を向くと、そこにはカモシカが振り返ってこちらを見ている。
天狗温泉からのルートはカモシカ平というカモシカがよく見られる地点も通るため、今回のように出会う確率も高い。
緩やかに登る登山道
だんだんと幅を狭めていく登山道は緩く登っていく。
大きな石がゴロゴロと転がっている程度で比較的歩きやすい。
地面には落ち葉が積もってフカフカと柔らく、日影になりやすい場所には若干の雪が残っていた。
言い方を変えると地味というか。。。
登山口から30分ほど。
一の鳥居に到着。
ここから二の鳥居までは、不動滝を経由していく沢伝いのルートと、沢を音を聞きながら不動滝から離れて二の鳥居に向かうルートに分岐している。
不動滝方面へ進むと熔岩が固まったような大きな岩がゴロゴロと転がっている。
周りには笹が目立つようになり、正面には浅間山外輪山のひとつ、牙山の影が見えるようになった。
一の鳥居から二の鳥居までは約20分。
緩やかに登っていく。
二の鳥居を過ぎると左には車坂峠、右には牙山と外輪山の絶壁が周りに迫ってくる。
20分ほど進むと木々が晴れ、笹平が広がって眺めが良くなる。
ちょうど浅間山と外輪山の鞍部にさしかかるため、登山道にも雪が目立つようになってきた。
熔岩石が転がった坂を上るとカモシカ平に到着。
カモシカいるのかな
車坂峠とトーミの頭を見上げる笹平に看板が立てられ、その崖のどこかにカモシカがいるのではないかという雰囲気。
火山館が近くなると、それまで気にならなかった硫黄の匂いは一層強くなる。
すぐ横を流れる沢も赤さを増した。
ほんの30mほどの場所では、硫黄が噴き出し、息を吸い込むのも躊躇われるほど。地面も黄色く変色している。
日本じゃないみたい。
といっても外国を知らないけれど。
浅間山への登り
火山館には、登山口から1時間40分。
ふたつの鳥居を潜ると火山館に到着した。
休憩は無料。
トイレのみ協力金が必要。
火山館の上には浅間神社。
その横を通って浅間山に近づいていく。
この平らなところって気持ちが良い
5分ほど登ると、緩やかな笹平に出た。
黒斑山から草滑りを経由して下りてくるルートと合流する湯ノ口平に到着した。
樹林帯で日が当たりにくく、なおかつ浅間山と外輪山の影になって風が当たらないのか、湯ノ口平からは雪が深く、木の間を縫って歩くルートに変わった。
固く締まった雪はトレースが残りづらく、ところどころ踏み抜いた後はあるものの、ルートが分かりづらい。
雪が積もった分だけ木の枝にも当たりやすく、枝をかき分けながらも登っていく。
緩やかではあるものの枝と雪があるルートは登りづらい。
Jバンドとの分岐にあたる賽の河原を過ぎると木はまばらになって浅間山の直下に着いた。
ここからは斜度がだんだんときつくなっていく。
樹林帯を過ぎたたため積雪も少なくなり、登山道の半分ほどは土が露出している。
徐々に高度を上げ、浅間山の東側に近づいていくと風当たりも強くなってくる。
見上げていた外輪山は視線の高さを過ぎて見下ろすようになってきた。
樹林帯を過ぎて30分ほど。
長く感じるこの坂道を登り切り、浅間山と前掛山との分岐に到着した。
やっと登り坂が終わった
シェルターから前掛山の山頂へ
浅間山の山頂は立ち入り禁止のため、火口に沿って折り返し前掛山へと向かう。
避難用シェルターも雪に埋まり、前掛山への稜線も沿うように雪が積もっていた。
稜線は登り坂ほどの風も無く、外輪山と佐久平を見下ろしながら山頂へと向かう。
分岐からは20分ほど、前掛山の山頂に到着した。
前掛山からの眺め
前掛山と浅間山は標高差約70m。
ほぼ視線と同じ高さに見え、火口側の斜面には車道のような線がある。
この日は山頂にピカピカと光る物があった。
景色は霞んでいたので、眼下の街並み以外は眺望を楽しむことは出来なかったが、天候の良い日は八ヶ岳や秩父の山々、アルプスを楽しむことが出来る。
前掛山の稜線って本当に気持ちが良い