城内口二合目から八海山への登山
ロープウェイを利用する大崎口など様々な登山口がある中で、今回は八海山を正面から登っていく屏風道を登ることにした。
登山口は城内口の二合目。
10台ほどが停められる駐車場に車を置いて屏風沢へと入っていく。
屏風道の鎖場
登山道へ入ってすぐに小さな川に差し掛かる。
八海山を見上げることのできるこの両岸には、増水時に使用できるように滑車が掛けられている。
平常時には使用しないので、川の石を渡って越えて行く。
しばらくは杉の木に囲まれた折り返しのルート。
三合目を過ぎてスタートから25分ほどで再び沢を渡った。
見上げると八海山が紅葉している。
沢を横目に登山道を進み標高を上げていく。
水場のある四合目を過ぎて、しばらくすると最初の鎖場に到着した。
木の間を縫って登るような鎖場は登っていくと段々と先が見え、思いがけず長いことに気が付く。
これから進む岩稜のための心構えをするような長い鎖場。
一気に高度を上げ、見上げていた紅葉は目線の高さに変わる。
登っても登っても続く鎖場で、いったん勾配が緩くなって終わったと思えば、また鎖が垂れ下がった坂道に出る。
尾根歩きのため両側は切れ落ち、トラバースをするようなところも。
1時間が経過したところでようやく五合目に到着。
近くに見えていた八海山の稜線はなかなか近づかない。
足元に気をつけながら岩場を過ぎ、登山口から2時間が経過したところで七合目に到着した。
七合目のあたりからは岩壁を流れる滝が何本も見える。
振り返れば魚沼と連なる山々。
紅葉が赤さがちょうど良い。
登ってきたルートは、岩の尾根から八海山の岩壁に取り付くように進んでいく。
稜線には千本檜小屋の避雷針らしきポールが見えるが、相変わらずの鎖場の連続でなかなか尾根が近づかない。
連続する鎖場をなんとか登り切り、左側に薬師岳が見えたところでようやく斜面は緩やかになり、近くにあるのに到着できなかった小屋も近づいた。
八海山の岩峰を登る
登山口から稜線の千本檜小屋までは2時間50分。
ここまで来るとロープウェイを使用する登山道と合流するため、たくさんの登山者と一緒になる。
とても眺めが良く、越後駒ヶ岳や中ノ岳がすぐ近くに大きく見える。
千本檜小屋をあとにすると、いよいよ八海山の核心部になった。
巻き道になっている狭いルートから地蔵岳と不動岳の鞍部へと続く鎖場を登っていく。
地蔵岳へは少し戻る形になり、分岐して不動岳へと登山道が続いている。
不動岳の山頂にはたくさんの石碑が置かれ、八海大魂と書かれた鳥居や仏像が祀られている。
丸い頭頂部は切れ落ち、先へと進むルートも急な鎖場が見える。
八海山の八峰の端、大日岳まで続く垂直に近い鎖場と狭い岩場。
いったん登った岩峰を同じだけ降りて再び登る繰り返し。
眼下には遥か下まで見える断崖で、なかなかの高度感のある登山道。
八海山 大日岳へ
千本檜小屋からいくつものアップダウンを繰り返し、8つめの峰大日岳に到着した。
登山口からは3時間45分。
小屋からは約50分掛かった。
大日岳には東側を向いた仏像と鏡が置かれている。
断崖の上から眺める魚沼の景色は絶景で、越後駒ヶ岳をはじめとして会津方面に連なる山や、谷川岳、遠く妙高山や高妻山も山影が見える。
八海山最高峰の入道岳
狭い大日岳から下り入道岳へ。
越後三山や一合目へと登山道が続いている。
鞍部を過ぎて入道岳の切れ落ちた坂道を登り山頂部に到着。
八海山の岩峰が並んでいる様子がよく見える。
遥か下には魚沼の盆地。大日岳より入道岳の方が広く休憩には向いている。
八海山の山頂というと八峰の最後に登る大日岳のような印象が強いが、実は入道岳がもっとも標高が高いというのは意識されていないのだろう。
八海山からの下山ルートは大日岳直下まで戻り迂回路から開新道へ。
山頂近くではハシゴと鎖場を降りていく。
場所によっては鎖が無く足の置き場も少ない岩場を通っていく。
急な斜面は下りでも苦戦し、足元も滑りやすい。
長く急な斜面が続く開新道を降り、下山の所要時間は2時間15分。
険しい岩の鎖場や、樹林帯のルートなどが十分に楽んだ登山になった。