菅平から奥ダボススキー場方面へ進み、登山口を目指す。
根子岳の登山口といえば、一直線に続くアスファルト路の先にある。
冬季の菅平高原は車両は通行止め。
夏季ならば車で上り、登山口の近くにある駐車場に停めることができるが、雪の積もった冬季は牧場の入口にある空き地に車を停める。
ここから20分ほど、まっすぐに道路を上って登山口へ。
この道路がけっこう長い
根子岳登山口に立つ。
ここから雪の積もった登山道へ。
記録的に雪が少ない12月になっている中でも、登山道には雪が積もっている。
しかもトレースが無く、ここから山頂まで新雪を踏んで行くことを思うと先が思いやられるようで、四阿山まで行こうと考えていた計画は根子岳までに変更した。
四阿山まで行ける気がしない
序盤、本来は階段が整備されている牧場脇の登山道。
雪に埋もれてまったくその様子は無く、登山靴がすっぽりと隠れる程度の雪が続いていく。
ところどころで吹きだまりのように雪が高く積もり、足を踏み入れると太股まで雪に隠れてしまう。
できるだけ登山道の端に寄り、埋まる深さを抑えながら登る。
振り返れば北アルプスが一望できるばかりか、妙高山や戸隠連峰もくっきりと見える。
ここまででも十分に満足度の高い眺望で、苦しいノートレースを踏まなくても良いのではないかと思える。
ここで帰って良い気もする
登山口から30分ほど登ったところで、東屋に到着した。
腰を下ろして景色を見ることができる場所で、遮る物の無い眺望が楽しめる。
ただ、ここまでの牧場脇の登山道が意外とキツく、実は核心部はここまでなのではないかという気にすらなる。
根子岳は東屋までが一番キツい
東屋を横目に通り過ぎ、ここから本格的な登山道へと入っていく。
周りには白樺と笹が広がる。
その間を真っ白になった登山道が続いていく。
東屋からしばらく平坦に進んだあと、勾配は急斜面に変わっていく。
大きな石の段差がある上に柔らかな雪が積もった状態で、場所によっては踏み抜くように段差に足を落としてしまう。
フカフカだから、滑りやすいし窪みが見えない
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もうじき樹林帯を抜ける -
霧氷はいっぱいというにはほど遠いくらい -
少ないながらもキラキラしていた -
笹もキラキラしてる -
笹いっぱい -
登山道だけが白くなっている感じ -
枝に付いた雪は団子状 -
山頂のほうが見えてきた -
足元には落ちた霧氷
霧氷で「わぁー」って思うのを期待してたけど。。
白樺と笹の中、新雪を踏みしめながら登り、ようやく前方に青空が近づいてくる。
陽射しは温かいながらも、木が疎らになってくると風が強く、頭上からはパラパラと霧氷が落ちてくるようになった。
登山口からは1時間30分ほど、山頂が間近に見えてきた。
足元の雪の上には、吹かれて落ちた霧氷。
さらに木々が減って風が強く当たって体温が奪われる。
おやつに食べたクリームパンで胸やけがする
太股まで埋まると、ここから先は行かない方が良いんじゃないかと。
笹の上には積雪量がないものの、くぼんだようになっている登山道には新雪が吹きだまり、場所によっては膝上あたりまで埋まる。
もっとも段差が高いところでは、高さを5mほど移動するのにも腰まで埋まり込んでしまい、なかなかに雪の上に上がれない。
両手と両膝を突いて這うようにして登ってしばらく進むと、今度は逆にソールほどの積雪量で、石が露出しているほどだった。
振り返ると菅平が一望できる。
山頂へ行かなくても景色が良いのだから。
ここで帰ろうかと思う。
遮るもののない斜面を登り、山頂のケルンが見えてきた。
山頂にはケルンと根子岳神社の祠。
周囲を見渡すことのできる眺望の良さで、そのかわりに風を遮ることもできない。
やっと着いた感
根子岳山頂
山頂は9ヶ月ぶり
車を停めてから2時間16分、新雪に苦労しながらようやく山頂に到着した。
夏季ならば半分ほどの時間でも済むことを思うと、想定していた時間もギリギリで、行きたいと思っていた四阿山もタイムアップだった。
祠の影に隠れ、四阿山や、その肩に見える浅間山を眺め、北側の志賀高原に目を移すと草津白根山や遠く谷川岳が見えた。
北アルプスは北端から南端まで見通せそうなほどで、白馬岳から乗鞍岳までもはっきりと見渡すことができた。
その中でも槍ヶ岳の尖塔系や、後立山の荒々しい山壁が印象的だった。
下山
根子岳からの下山は、登りと同じ登山道を折り返す。
登りではひとりでノートレースを踏みしめてのものだったが、その後にふたりの人が登ってきたこともあり、歩きやすく変わっていた。
むしろ新雪ぐらいの方が下山時の膝には優しいが、石の段差が見えているのは都合が良かった。
下山はスムーズで、2時間ほど掛かった登りの半分も掛からないで車に戻ることができた。
また四阿山へ行けなかった