虫倉山へ不動滝コースを登る
標高約1000の不動滝からスタートして、高低差400m足らずの登山。
雪山とはいえまだまだ積雪も少なく、往路2キロほどでこれくらいの高低差なら難なく登ることができる。
国道19号線から中条村方面へ。
山間の道を走りながら県道401号線を稲丘東区生活改善センターから不動滝へと入っていく。
狭い道路を折り返しながら行き止まりに5台ほどが停まれる駐車場がある。
天気予報は晴れ。
虫倉山は長野市からも近いこともあって、8時前に出発して不動滝に到着したのは9時前。
不動滝のすぐ近くまで車が入っていくことができる。
白くなったアルプスの眺望を期待しつつ不動滝からスタート。
落差10〜15mほどの滝を横目に見つつ登山口に立った。
左手に不動滝コース、右手は猿すべりコース。
行きと帰りで違うコースを選べる。時季的に今回はピストンを予定しているけれど、山頂を経由して一周するルートが楽しめそうだ。
登山道の勾配は急では無いけれど、20センチくらいの雪が積もっている。
湿った雪で爪先がよく刺さる。
乾いたサラサラの雪だったら苦戦するのだろうけれど、登山靴を立てて歩くのにはちょうど良い。
滑って左側を流れる川に落ちないようにと気をつけて歩く。
予報では長野市内の気温は10度を超えるようだった。
朝から寒くもなく、川から湯気が上がってモヤになって視界が悪い。
時々青く空が見えるだけで、それも一瞬のことで周りはぼんやりと霞んだ景色。
もっと寒かったらパッキリと木も凍って良い感じの景色になるのだろう。
大きな岩の見える登山道
この山は大きな岩が幾つも埋まっている。
もともと大きな石の塊に落ち葉が堆積したのかと思う。
猿すべりコースでは岩をよじ登るような箇所もある。
クネクネと続く坂道は金倉坂という。
地図を見た感じで、しばらく続くここが一番の坂道。
動物らしき足跡もチラホラと見える。
金倉坂を登り切ると天神城分岐に出る。
不動滝コースでは分岐が2つ。
間違えることもないだろうけれど、案内板もあって良い。
ここら辺がだいたい真ん中地点。
片道2キロの半分くらいは進んだ。
小さい足跡も点々と続いている。
あの先には柏鉢城趾があるらしい。
規模も小さく見えるので、物見や狼煙台のような役割だったのだろう。
二つ目の分岐点をまっすぐ行くと小川村の日本記。
この分岐を右手に坂道を登っていく。
雪も柔らかくなってきてズルズルと滑る。
この時点で1300m近い標高まで登ってきていたので、ここから先は登り坂もほとんどないのだろうと思い、次の目安になる東屋を目指したらすぐに到着。
目印にしていた分岐点や東屋が立て続けに見えるので、ペースが上がったのかなと思う。
不動滝コース 東屋からの眺め
もともとココは眺望が良いところ。
木が茂っているので、見える範囲は制限があるのかもしれないけれど天井には案内板が貼ってある。
今回の空は白。
案内板に書いてあるような山並みはひとつも見えない。
東屋まで来ると先に高い山も見えず、雪はあるものの坂は緩くなって歩きやすくなる。
すると前から登山者がきた。
横に小さな犬を連れて。
犬がいたらこんな遊び方もできるんだなと思って見ていたものの、さきほどから見えていた動物の小さな足跡は、この犬の物だったのか。。。
つい鹿やウサギを想像して、自然を堪能している気持ちになっていた。
尾根に出たようなので、気を取り直して景色に目をやるけれど白いモヤは相変わらず。
虫倉山頂上付近の尾根歩き
頂上が近く尾根に出ると道がどんどん狭くなる。
両方が山の斜面になっているので、雪で滑り落ちないように歩く。
この辺りまで来ると、長野市内や中条村が見える。木々の隙間から周りの山もチラホラと。
300mほどの尾根ルートを歩くと山頂に着いた。
今回は天候が良くなかったために、戸隠が僅かに見えただけ。
本来なら北アルプスの連なる山と、八ヶ岳、富士山までも見えるようだ。
山頂までは2時間かからなかった。
雪の中ゆっくりと足元を確かめながら、休みながら歩いてこの時間なので、夏だったら1時間から1時間30分ほどだろうか。
下りは、かかとをサクサクと刺しながら歩くととても楽で、むしろ雪があったおかげで膝の負担も無くドロドロの足元が滑ることも少なく済んだ。
大きなアップダウンもないルートなので、下山ルートは1時間ほど。
雪のある道はサクサクとして膝の負担も無く楽しみながら歩くことができた。