虫倉山

落ち葉を踏みしめて登る岩尾根

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さるすべりルート 2019年11月18日

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さるすべりコースを歩くのは6年振りでした。
虫倉山は、おだやかな登り坂が楽しめる里山といった雰囲気なのですが、このさるすべりコースについては急登と鎖場が続く、とても激しい登山道です。
鎖場は高い段差と、ちょっと足を踏み外したら滑落の危険性もあるような場所も続きます。
それだけに山頂から北アルプスや戸隠連峰を眺めたときは感慨深く、この山をリピートしてしまう理由のひとつだと思います。

久しぶりの登山で苦しい思いをしましたが、ここはまた来ようと思いました。

この日のコースタイム

  1. 登山口
  2. 虫倉神社奥の院(0:20)
  3. 虫倉山山頂(0:56)
  4. 東屋(1:07)
  5. 登山口(1:29)
最高標高
1378m
登山口標高
961m
距離
2.95km
登り
さるすべりコース
下り
不動滝コース
行動時間
登り0:56・下り0:35・合計1:29
累積標高
429m
395m
平均斜度
15.6度
歩行速度
1.99km/h
時季
2019年11月
天気
腫れ

持って行った水の量

  • 水2l
  • 水2l

歩いたルート

使った登山道具

虫倉山といえば長野市と白馬村との間にある西山地区の名峰。
信州百名山のひとつで、長野市街からも見上げることができる。
1400mにも満たない標高で、登山口から山頂への高低差も少ないため、街からアクセスの良い里山といった印象がある。
旧中条村や旧鬼無里村は、市街地からの距離の近さからは考えられないほど山深く、いくつもの山々が立ち並んでいる。
その中でも虫倉山は信州百名山にも数えられるほど存在感があり、よく知られている。

紅葉も散った晩秋。
西から流れる雲の多い天気の中、いくつかある登山道の中から、さるすべりコースを通って山頂へ。
急登と鎖場が続き、虫倉山の中では難コースのひとつとして知られている。

虫倉山の予定

10:30 不動滝登山口(0:00)
11:30 虫倉山山頂(1:00)
11:30 虫倉山出発(1:00)
12:00 不動滝登山口(1:30)

虫倉山へは県道31号を旧中条村へ。
中条小学校への信号機から登り坂を進んで行く。
道なりに中条御山里地区へに進み、水車小屋のある交差点を細い山道へ入っていく。

  • 駐車場は行き止まりに3・4台

    駐車場は行き止まりに3・4台

虫倉山へのさるすべりルート

北アルプスや戸隠連峰などへの良好な眺望が得られる虫倉山。
市街地から近く、手軽な距離と高低差で登ることができるため、季節を問わず登るひとも多い。
さまざまな登山道がある中でも、一般的な登山道といえる不動滝コースは、登山口に落差のある滝が見られ、おだやかに登っていく歩きやすいコースで親しまれている。
その反面でさるすべりコースという急登続きの登山道もあり、歩き堪えのある山ともいえる。
今回は、さるすべりコースの急登から山頂を経由して、不動滝コースを下りるという周回コースを計画した。

林道を上り、行き止まりまで車を進めるとトイレと車が停められるスペースがあった。
以前は不動滝手前に車を停めることになっていたところ、今ではバスの周回のために滝よりもさらに車を進めるようになっていた。

ここが結構狭くてね。運転するのちょっと嫌だなと思いました。

登山口から入ると、最初は緩やかに下っていく。
木々の間からは近隣の山並みがチラチラと見え、暑くも寒くもない季節の中、気持ち良く歩き始められる。
5分ほど下ったところで、さるすべりコースについての注意の看板を見た。

出た

さるすべりコースは、落ち葉の積もり、足元が柔らかく優しい。
その代わりに崩落しやすきく、細尾根やトラバース箇所では、滑落しないように注意が必要。
実際2012年には遭難死亡事故も出ている。

最初ってこんな下ったかな。。。
というくらいに記憶は曖昧。

  • ちょっと下って登り始める

    ちょっと下って登り始める

  • 序盤からいきなり狭い

    序盤からいきなり狭い

緩やかな下り坂を終えると、徐々に登り坂に変わっていく。
序盤は岩壁と深く落ちていく急斜面を横切る細い登山道。
山側に鎖が張られ、幅はひとりが歩くのにちょうど良い程度。
けっして急ではないけれど深く落ちていく斜面は、きっと足を踏み出せば落ち葉の柔らかさで滑り落ちるのだろうと想像が付く。

  • この斜面のどこかにカモシカがいる

    この斜面のどこかにカモシカがいる

山側には、30・40mほど離れたところで、カモシカがこちらの様子を伺って立ち止まっている。
こちらはといえば、できるだけ何もなかったかのように通り過ぎたいと思い、あまり気にして見ないようにしてみたり手を打ってみたり。

大型の野生獣は苦手です

  • 平坦になって歩きやすい

    平坦になって歩きやすい

鎖の掛かった狭い斜面を過ぎると、広々とした登山道に変わったものの斜面はとても急で、いきなり急登がやってきたように感じる。
ただ、すぐにそれも終わり、平坦な登山道に変わる。
そこで虫倉神社からの登山道と合流した。

  • 虫倉神社からの登山道と合流

    虫倉神社からの登山道と合流

  • 急な登りになる

    急な登りになる

  • ここは真っ直ぐ杉の間を抜ける

    ここは真っ直ぐ杉の間を抜ける

  • 虫倉神社からの登山道と合流
  • 急な登りになる
  • ここは真っ直ぐ杉の間を抜ける

合流をしてからは、急な斜面を登っていく。
落ち葉が深く積もり、その上を踏みしめるように登山道が続く。
いったん急斜面が緩まって、尾根のようなところに出ると、行く先には虫倉山さるすべりコースの看板が見えてくる。
直進をしそうな上に右にも曲がっていきそうで、テープが巻かれているため直進が正しいことは見た目に分かるものの、間違いやすい場所になっていた。
テープに沿って急斜面に取り付き、杉の間を登っていくと祠の前に出た。

  • 奥の院に着いた

    奥の院に着いた

  • 奥の院の横には鎖場

    奥の院の横には鎖場

ここからキツくなってくる感じ

岩壁を背にして建っている祠は虫倉神社の奥の院。
ここまでちょうど20分ほどの時間が経っていた。
奥の院を過ぎると、いよいよ鎖場と急登が始まる。
祠の左側の岩壁には鎖が架けられ、5mに満たないほどの高さ。
それでも角度があるため、慎重に足の置き場を選びながら登り、その先に急登が続いているのが見えた。
細かな九十九折りで、落ち葉の音しかしないような静かな斜面が続く。
時間にして5・6分ほどで登り切れるほどの急斜面で、ただ体感的には倍くらい歩いたような印象。
太股にもピキピキと力がこもって、何よりも呼吸が乱れて苦しい。
登り切ると、葉が落ちた枝の先に山頂部が見えるものの、あの高さまで登れるのだろうかと不安に思うほどだった。

もう肺が苦しくって。。。

  • 落ち葉の積もった急登

    落ち葉の積もった急登

  • 急登を登ると山頂が見える

    急登を登ると山頂が見える

いったん急登が緩まってからの山頂へ続く登りは、さるすべりコースの核心部。
これまで以上の急斜面に鎖が架けられ、場所によって極端に狭く足の踏み場を選ぶ。

何かの拍子に根っ子とかで躓いて転ぶかもしれないから

地面の段差に足を掛け、いちおう滑り止めのようなつもりで垂れた鎖を握る。
木々の合間から見える周囲の景色はとても低く変わり、それは気持ちの良いものではあったけれど、足元が深くことは気を抜けないところだった。
鎖場はなかなか終わる様子も無く、徐々に山頂部へ近づいている感覚はあるものの、登るほどに段差が高く斜面は急に変わっていく。
その上、足場が狭い。

登ってきたところだけど見下ろすと高い
  • ここからが核心部

    ここからが核心部

  • 急登に鎖が垂れる

    急登に鎖が垂れる

  • だんだんと眼下の景色が低く見えてくる

    だんだんと眼下の景色が低く見えてくる

  • 中盤あたりから狭さが増す

    中盤あたりから狭さが増す

  • あの岩の上へ行く

    あの岩の上へ行く

  • 岩を登るのか巻くのか

    岩を登るのか巻くのか

  • 右側に見える踏み跡は、あの上から景色でも眺めたのか?

    右側に見える踏み跡は、あの上から景色でも眺めたのか?

  • ここからが核心部
  • 急登に鎖が垂れる
  • だんだんと眼下の景色が低く見えてくる
  • 中盤あたりから狭さが増す
  • あの岩の上へ行く
  • 岩を登るのか巻くのか
  • 右側に見える踏み跡は、あの上から景色でも眺めたのか?

肺が苦しいと思っていたけど、太股がそれどころじゃないくらいピキピキしてきた

一際高い石の上へと鎖が続く箇所を過ぎて、やっと鎖場がひと段落する。
急だった斜面も平坦になり、まるで階段の踊り場のような感覚だった。
ただ目の前には、山頂へ鎖場が続いているのが見える。
岩々とした上に落ち葉が積もりフカフカとしているのかという印象。
足を置くとしっかりとした固い地面が感じられた。

  • 岩の上に落ち葉が積もった登山道

    岩の上に落ち葉が積もった登山道

  • 一番狭い場所は山頂間近というところ

    一番狭い場所は山頂間近というところ

右へ左へと細かく折れ、そこからの登山道はこのコース上で最も高く狭い箇所だった。
20・30mほどの距離でしかないものの、何ごとか起きれば確実にただごとでは済まない場所で、息が上がっている上に太股が疲れている状態で緊張感も高まった。
もっとも狭い場所を過ぎると、ようやく安心感のある広さの登山道に戻った。

!?
  • この先は崩落したので左に巻く

    この先は崩落したので左に巻く

崩れたのは知っていたけれど、ココからだったのか。

きっと山頂まで僅かだろうというところで、登山道は「進入禁止」の看板で遮られていた。
数年前に山体が崩壊した影響で崩落部分を巻くように登山道が変更されていた。
山頂に近づいて行くほどに、周りを囲む木も少なくなり、行く先には青空が広がる。
登山口から56分、虫倉山の山頂に到着した。

  • 山頂はすぐそこ

    山頂はすぐそこ

  • 山頂に着いた

    山頂に着いた

虫倉山山頂

虫倉山の山頂は眺めが良く、360度ほとんどの景色が見える。
特に印象に残るのは西側に連なる北アルプスで、雪が積もり始めた白い山脈は美しかった。
東側には黒姫山や、妙高山、戸隠連峰があり、奥裾花深くにある山々も見ることができた。
南側には八ヶ岳をはっきりと見ることができなかったものの、富士山らしい山頂部を見ることができ、その東側には浅間山や四阿山の存在感があった。
陽を遮る物の無い山頂部は、この季節にゆっくりとするのにちょうど良く、眺めが良いこともあって長い時間を過ごしたい気分だった。

  • 山頂の先には戸隠連峰が見える

    山頂の先には戸隠連峰が見える

  • 登って着た方を振り返る

    登って着た方を振り返る

通算4度目の虫倉山で景色をシッカリ見たのは初めてな気がする

  • 北アルプスがよく見える

    北アルプスがよく見える

  • 北側には戸隠連峰

    北側には戸隠連峰

  • 東側は浅間山や八ヶ岳方向

    東側は浅間山や八ヶ岳方向

  • 目を凝らすと槍ヶ岳

    目を凝らすと槍ヶ岳

  • 高妻山と戸隠

    高妻山と戸隠

  • あの特徴的な形は東山の方か?

    あの特徴的な形は東山の方か?

  • 奥に見える妙高山も越後富士らしい形

    奥に見える妙高山も越後富士らしい形

  • 鹿島槍ヶ岳が何よりも印象的だった

    鹿島槍ヶ岳が何よりも印象的だった

  • 北アルプスがよく見える
  • 北側には戸隠連峰
  • 東側は浅間山や八ヶ岳方向
  • 目を凝らすと槍ヶ岳
  • 高妻山と戸隠
  • あの特徴的な形は東山の方か?
  • 奥に見える妙高山も越後富士らしい形
  • 鹿島槍ヶ岳が何よりも印象的だった

後立山が良い
とにかく

不動滝コースでの下山

山頂からの下山は不動滝コースを下りる。
山頂から若干のアップダウンを繰り返して稜線を歩き、そこから先はおだやかな九十九折りが続く歩きやすいコース。
全体が樹林帯なので眺望は良くないコースであるものの、この季節は葉が落ちた分だけ眺めが楽しめ、眼下に見える集落には山村らしい雰囲気も感じることができた。

きっと山頂の崩落で狭くなった分、こっちで景色を楽しんでねってことだと思う

  • ここから下りる

    ここから下りる

  • 山頂直下には展望台のようなものができていた

    山頂直下には展望台のようなものができていた

  • 小さなアップダウンを繰り返す

    小さなアップダウンを繰り返す

  • 稜線上の細尾根を通る

    稜線上の細尾根を通る

  • 鬼無里方面への分岐

    鬼無里方面への分岐

  • ここから下りる
  • 山頂直下には展望台のようなものができていた
  • 小さなアップダウンを繰り返す
  • 稜線上の細尾根を通る
  • 鬼無里方面への分岐

北アルプスを眺められる展望台のようになっている東屋は、木々が刈り払われて後立山の眺めがとても良くなっていた。
数年前は眺望の少ない展望台という印象もあったところが、すっかりと変わっているのには驚いた。

長閑な眺めがとても良かった。

  • 東屋があった

    東屋があった

  • 東屋から眺める風景は長閑な雰囲気だった

    東屋から眺める風景は長閑な雰囲気だった

  • 不動滝コースは笹が茂って熊が出そう

    不動滝コースは笹が茂って熊が出そう

  • 以前はここも分岐になっていた気がする

    以前はここも分岐になっていた気がする

  • 高福寺との分岐点

    高福寺との分岐点

  • 金倉坂を下りる

    金倉坂を下りる

  • 下りてくると葉っぱが残っている

    下りてくると葉っぱが残っている

  • おだやかな里山歩き的な不動滝コース

    おだやかな里山歩き的な不動滝コース

  • 登山口に下りてきた

    登山口に下りてきた

  • 登山口には熊注意

    登山口には熊注意

  • 不動滝コースは笹が茂って熊が出そう
  • 以前はここも分岐になっていた気がする
  • 高福寺との分岐点
  • 金倉坂を下りる
  • 下りてくると葉っぱが残っている
  • おだやかな里山歩き的な不動滝コース
  • 登山口に下りてきた
  • 登山口には熊注意

金倉坂の九十九折りを過ぎ、サンショウウオが棲息するという沢に差し掛かると登山口までは近い。
山頂部で葉が落ちていたのも、このあたりではまだ葉が残り、風が吹くたびにハラハラと落ちていく。
そんな様子を楽しみながら山頂から30分余り経ち、登山口へ戻ってきた。

葉っぱが落ちていくのは、秋だなっていう感じ

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