舟山十字路から御小屋尾根を登る
八ヶ岳の西側を走る県道484、八ヶ岳美術館から300mほど北へ進んだところから右にある別荘地へと入っていく。
落葉松に囲まれた狭い舗装路を行き止まりまでまっすぐに進むと、道路の脇に数台が停められるスペースがある。
実は美濃戸から入ろうと思っていたのだけども。。。
今回は舟山十字路からスタートして御小屋尾根を登る。
舟山十字路から先の車道は、通常は通行止めになっている。
南陵へのスタート地点にもなっており、横に車が10台ほど停められるスペースがある。
端に車を停め、ゲートから御小屋尾根へ向かってスタート。
バリエーションルートで知られる南陵もココからみたい
笹に囲まれた4mほどの道路を進む。緩やかな坂道が続く。
登山口から20分ほどで、車が通れそうな広い道路は狭い山道に。
落葉松の落ち葉が積もってフカフカとした足元は歩きやすい。
杭が固まって打ち込まれているのが印象的なルートで、ルートを進めると所々に同様に打ち込まれていた。
美濃戸からのルートと合流
美濃戸からのルートとの合流地点へは1時間ほどで到着。
厚い木々の隙間から権現岳が見えるようになり、目指す阿弥陀岳もチラチラと枝の隙間から見えるようになった。
合流地点からは平坦なルートが続き、3度ほど下り坂を繰り返すと足元の落葉松は、徐々に大きな石が転がる様に変わった。
阿弥陀岳が見える
舟山十字路と美濃戸との合流地点から約30分。
不動清水との分岐点に到着。
ここからの登山道は急な勾配に変化する。
だんだんキツくなってきた
これまでの緩やかな登りから一変して、どんどんと高度を上げていく。
振り向けば歩いてきた尾根が遠く見える。
よじ登るように急坂を上り続け、美濃戸合流地点から1時間ほど過ぎたころ、登山道の脇には残雪が見えるようになった。
阿弥陀岳もグッと近くなり、目指すピークまでももうすぐ。
横目にしてきた権現岳や編笠山はいつの間にか視線と同じくらいになり、高い標高まで上がってきたことが感じられた。
高くなってきた感がある
樹林帯を抜ける
登山口から2時間30分。
いよいよ樹林帯を抜けてハイマツに囲まれるようになった。
ハイマツ!
テンションが上がってきた!
目の前には阿弥陀岳。周囲を見渡すと硫黄岳や権現岳。
振り返ればアルプスが見える。
御小屋尾根もずいぶんと低く見える。
樹林帯を抜けたルートは、荒れた尾根歩きになり石がゴツゴツとしている。細かな石が崩れやすく勾配もきついため足元に注意が必要。
右へ左へと九十九折りに折り返しながら急坂を登っていく。
ピークの直下に到達するとロープが張られ、手を突いて這い上がるようにして登る。
急登から摩利支天、阿弥陀岳へ
この狭く急な岩の道を苦労しながら20分ほどで登り切るとピークに到達した。
切り立った岩の上に立つと真下は崖。
中央稜との合流地点にもなっており、「立ち入り禁止」の道標が掲げられている。
ここはちょっと高い。
狭いルートを山頂へ進み「行場」と書かれた岩をよじ登る。
切り立ったこの岩は摩利支天と呼ばれる核心部で深い崖を見下ろすことができる。
摩利支天を鎖とハシゴで下りると、ハイマツに囲まれた狭いルートを進んで10mほど登ると、ようやく阿弥陀岳の山頂に到着した。
阿弥陀岳山頂
登山口の舟山十字路からは3時間5分ほど。
阿弥陀岳の山頂は広く、石碑や道標が多く建てられている。
近く見える赤岳や権現岳。
深いキレット。
南八ヶ岳のすべてを見渡す風景、険しい山容は大迫力。
上ってきたルートを振り返れば、北アルプスから中央アルプス、南アルプスが近く見えた。
印象に残ったのは権現岳からキレットと赤岳への稜線、
これ行けるんじゃないかなっていう感じ。
阿弥陀岳は行者小屋から文三郎尾根、中岳を経由してのルートが一般的で、舟山十字路は下りに使われることも多いよう。
核心部直下のロープは登りよりも下りに重宝した。