雪の佐渡山を大橋登山口から
5台ほどが停まれそうな駐車場に車を停めて佐渡山へスタート。深い積雪のある山なので、スノーシューを準備。駐車場から雪の登山道が続く。
登山道に入ってから、すぐ右に黒姫山、左には高妻山へと続く五地蔵山が見える。
落葉松が脇に立ち並ぶなだらかな登山道は気持ちが良い。
ちょうど朝焼けの時間と重なったため、山に映るモルゲンロートのピンク色がきれい。
道幅も広いので、晴れた日が続いていれば歩いた跡も多く雪が締まっていて歩きやすいが、今回は雪が降り続いた後なのでサラサラとして足元は滑りやすい。
迷いやすい佐渡山と黒姫山の分岐点
駐車場から40分ほど。緩やかな登りを歩くと黒姫山との分岐点に到着した。
左右のどちらに進んでも佐渡山の山頂へは到達できる。
積雪期らしくルートが定まっているような定まっていないような山で、3本ほどの尾根があり、その中でも分かりやすく登りやすいのは左側のルートか中央のルート。
右側は主にスキーでの下りに使われるようだ。
スキーで滑った跡もたくさんあり、正しいルートの判断にも迷う。
佐渡山と黒姫山の分岐から左側のルートは、だんだんと狭くなりながらの林道が続く。
この日は先を歩く人がいなかったようで、膝下ほどの新雪を踏みしめて進んでいく。
小動物の足跡が先を行くようにピョコピョコと付いているのが、トレースのようで楽しい。
20分ほどでいよいよ急な坂道に入った。
以前に歩いた足跡の窪みなのか、積雪や落雪で自然にできたものなのか、斜面にはいくつものスジが見られた。
ひとまず上へ向かって登ることで目的の尾根に出るのだけれど、滑らずに安定して登ることのできるルートを見極めながら進む。
スノーシューで足が埋まりづらいとはいえ、やはり深い雪道は大変で、すぐに息が上がるので頻繁に足を停めながらペースに気をつけて進む。
佐渡山へ尾根の斜面を登っていく
急な斜面がひと段落すると右に黒姫山が大きく見える。
そして先にはさらに急な斜面が続く。雪が深いと足を取られやすいので、尾根から外れないように蛇行をしながら登る。
前方にはだんだんと木の間から青空が見え始め、目指す佐渡山の尾根が近く見える。
ある程度、登ったところで斜面はいったん緩み、さらに急な斜面に突入する。
1時間ほどの時間を掛けて中盤の難所の急斜面を登ると、左側には高妻山が見え始めた。
高妻山の方へ方向を変え、鞍部にさしかかったところで右側の斜面を登る。
徐々に高度が上がって行くに従って、高妻山の山容が木の間からよく見えるようになっていく。
さきほどの急斜面の疲労がピークになってくる。
20分ほど雪をかき分けて登っていくと、ようやく佐渡山の山頂を見ることができた。
佐渡山の山頂へ。雪庇の育った稜線歩き
目の前には大きな黒姫山。尾根ルートが続く山頂への道を見渡すと、5mほどに育った雪庇が続いている。
先端部分は踏み抜いて滑落する恐れがあるので、木に囲まれた方を選んで登る。
尾根ではシュカブラの模様が印象的で、動物の足跡もあちらこちらに見られた。
尾根に出てから40分、ようやく山頂に到着。
登山口から佐渡山山頂までは3時間20分だった。
佐渡山からの眺望
すぐ近くに聳える高妻山は真っ白な斜面から、その険しさが伝わってくる。
その先にある乙妻山まで繋がる尾根が大きく迫力があった。
北に見える妙高山と、その先にはうっすらながらも日本海らしき色。
近くには黒姫山と飯縄山、その向こうに浅間山が見え、北八ヶ岳と富士山がうっすらと見えた。
遮るものの無い山頂は風が吹き、耳や手先は冷たかった。
新雪の中に飛び込むように下り、登りの半分ほどの時間で下山することができた。