七面山へ登る
中央横断道増穂ICから身延道を南下する。
国道52号線から県道37号線を早川町方面へ。
七面山口から林道を七面山へと進む。
羽衣は主要な登山口でもあり敬慎院への登拝の表参道となっている。
登山口の周辺のスペースには車が停まり、その下にある駐車スペースにも多く車が停まっている。
入口の門を潜り表参道を登っていく。
序盤は広めに木段が整備してあり、ほどよく広く歩きやすい。
横には祠や灯籠が立てられ、いかにも参道といった雰囲気の登山道が続いていく。
周りに立つ大きな杉の木は皮が剥かれて赤い木肌が見えていた。
なぜ木の皮が無いのだろう
二丁目の神力坊を過ぎ、登山道は深く緑に囲まれていく。
表参道を登る
敬慎院へと続く七面山の登山道は、樹林帯に囲まれた中を右へ左へと折り返しながら高度を上げていく。
幅が広く滑り止め程度に木段が付けられているため、歩幅を調整することもなく登っていくことができる。
登山口から30分ほどで肝心坊に到着。
十三丁目に位置し、休憩ができる建物の中にイスが多く置かれていた。
周辺には線香の香りが漂い、ホッとするような気持ちになる。
ずっと樹林帯の折り返しだからか登った感じもしない
肝心坊からの登りもそれまでと変わらず、緑に囲まれた九十九折りの登山道が続く。
丁目が書かれた灯籠とベンチが細かく置かれ、休憩を取りやすく目安にもしやすい。
肝心坊から20分ほどで二十三丁目の中適坊に到着。
中適坊を過ぎてさらに20分ほど登ったあたりから徐々に頭上の緑が明るくなってくる。
厚く木の葉に覆われていた序盤から、標高の高さを感じる雰囲気に変わった。
木が広く開けているところもあり、天候が良ければ富士山への眺望も期待できそうだ。
正直、少し飽きてきた感じもする
三十六丁目の青雲坊には中適坊から25分ほどだった。
登山口からちょうど一時間半ほどで、この辺ではシャクナゲも見られた。
青雲坊を過ぎていくと徐々に周囲の緑も量を減らしていく。
周りを囲んでいた杉は本数を減らし、まだ新芽を出したばかりの木の葉や、葉を付けていない木が多く見られた。
標高が上がったせいか雲の中に入ったように周囲は白く霞んでいく。
境内へと続く和光門に着く頃には視界の先に霧が流れるようになり、陽の光が遮られた薄暗さと雰囲気を惹き立てているようにも見えた。
和光門からは参道という雰囲気もますます濃くなり、幅広く砂利のように敷き詰められた石と、両側を囲む石灯籠が続く。
登り切ったところ敬慎院への入口がありには鐘楼と、さらに上へと続く参道があった。
敬慎院の和光門をどれだけ心待ちにしたか
七面山の山頂へ
随神門へと登ると周囲は開け、真っ白な景色が広がる。
富士山が見えるであろう方向は白く、間近の随神門すらも白く霞んで見える。
片隅には「山頂40分」の看板が建ち、それに従って山頂へと続く登山道へと進む。
それにしても真っ白で何も見えない・・・
すぐにヘリポートと荷揚げのためのゴンドラが見えた。
その先には七面山の山頂部が見える。
ここにくると周辺の木の種類がまったく変わり、葉も少なく明るく乾いた登山道が続く。
ヘリポートから緩やかな登り坂が続いていたところが、10分ほど登ったところから斜面の勾配がキツく変わった。
登山道の左側には大きく崩落した斜面が見え、振り返れば厚い雲海の上に聳える富士山が見える。
真っ白な中に見える巨大なモノクロの富士山は異様なほど存在感があった。
無数の木々に囲まれた登山道を登り、こんもりとした木の無い空間に着いた。
登山開始から2時間32分。
七面山の山頂に到着した。
木々に厚く囲まれて、西側にある富士山も東側の南アルプスも見えない山頂部。
標高の書かれた標と、周辺の山が書かれた案内盤があるだけ。
ここから先の希望峰まで行くと眺望を楽しめる。
七面山からの下山
登りと同じルートを羽衣へと下りる。
途中、随神門から敬慎院へと立ち寄る。
七面造りと呼ばれる建築様式の本社、宿坊などの建物が建ち並ぶ。
九十九折りに登ってきた登山道を、同じように折り返しながら羽衣まで下りた。