焼岳へ新中ノ湯ルートを登る
上信越道松本ICから上高地方面へと向かい、安房峠トンネル手前から中ノ湯温泉へと入っていく。
温泉を過ぎ、登り坂を折り返しながら進むと右側に登山口が見える。
登山口の横にある駐車スペースに車を停め7時にスタート。
天候が良くないにも関わらず、連休ということもあってかたくさんの車が停まっていた。
空は一面の白。
とにかく先には何にも見えず、緑に囲まれた登山道をずんずん歩く。
焼岳に限らず、湿度の高いときは小さなブヨがよく発生する。
このルートを歩いているときにも顔の周りを飛ぶブヨが酷く、ずっと後を追ってくる。
ときどきバシバシとぶつかってきたり、手で払った感触も割と堅くて大きい感触があって、下界のヤブに飛んでいるブヨ類とはちょっと違う。
この虫のおかげで休みたくても、座っているところに集まってきそうで休むに休めない。
この虫は木の道を抜けるまでずっと追いかけてきた。
焼岳山頂へ到着
周りが真っ白の天候で行く先が見えない中、2300mと大きく書かれた石を過ぎ、尾根が突然見えた。
西側からの風がとても強く、真下は何も見えず、どこからか硫黄の臭いもしてくる。
周りを囲んでいた雲の白さも、焼岳から上がる噴煙のようなものも混ざってきた。
じゃりじゃりの茶色い土の登山道は、尾根から先は大きな石がごろごろしている道。硫黄の臭いが香る。
焼岳小屋からのルートとの合流点を過ぎ、岩をよじ登るように進むと北峰の山頂に到着。
残念ながら視界が無い。
下山するに従って晴れてきた空。それでも山頂だけは白いまま。
風が強くて肌寒い中、たまに流れてくる硫黄臭の温かな風を受けながら休憩。
なんにも見えないということは、頂上の滞在を名残惜しい気持ちにさせないことが分かった。
下山するに従って、空が晴れてきた。
遠くの方に明神岳も見えてきた。
もしかしたら今ごろ頂上では絶好の景色が広がっているんじゃないか?と思っても、実は白いままなんだろう。
焼岳の登山口コースは、とても緑がいっぱいなこと。
大正池の方から登っても同じなのかもしれないし、雨上がりということもあるのだと思うけれど、ところどころで見上げた木々の緑はとても綺麗だった。