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浅間山を眺めよう 浅間山を眺めよう
ドン!と大きな浅間山を眺められる山をまとめました。ルートはほとんど同じだけれど、どの場所から眺めるのかによって姿や雰囲気は変わります。
浅間山の景色は四季を通じて楽しめます。
浅間山の魅力は、なんといっても大きな姿。広い裾野とモクモクと煙を上げている姿は迫力があります。
ふもとの市町村から見上げる浅間山も良いですが、もっともっと近い場所からの眺望は、下からでは味わえないほど感動します。
立ち入り禁止の釜山や、山頂に一番近い前掛山まではいけなくても、外輪山までなら比較的簡単に登ることができるのも魅力です。

浅間山の登山記事一覧

例年、浅間山の山開きは5月に行われています。
スタート地点の標高も高く、高度があまりないので、軽装でチャレンジもできますが、足元が良くないところも一部あります。
また景色に見とれて足を踏み外したり、予定よりも遠くまで歩いてしまう可能性もあるので、くれぐれも計画的に、落ち着いて景色を楽しまれて下さい。

浅間山の特徴

浅間山は群馬県と長野県の境に位置する火山であり、地質は安山岩によって形成されています。現在は前掛火山が活動中で、標高は2568メートルとなります。第四紀の火山として10万年ほど前から活動を始めて、現在までは3つの活動期間を経ています。2万年以上前には黒斑火山が大規模な山体崩壊を起こして、岩屑なだれとなって前橋台地を形成しました。崩壊前の標高は3000メートル近くであったとされ、現在でも外輪山の一部として黒斑山が残っています。活動が活発な時期には、浅間山の代わりに黒斑山に登頂する登山者も多くなります。

黒斑期を過ぎて訪れたのが、仏岩火山を中心とする仏岩期です。黒斑期には安山岩質の溶岩でしたが、仏岩期には粘性の強いデイサイト溶岩を流出するようになりました。関東平野から浅間山を望む場合において、右側の付近に膨らみがあるのが仏岩火山の名残です。仏岩期は2万年ほど前から始まって、15000年ほど前からは前掛火山が活動を開始しました。

前掛火山を中心とする現在の浅間山は、有史以降にも大規模な噴火を繰り返してきました。1108年には大規模なプリニー式噴火を起こして、軽石などの大量のテフラを噴出しました。1783年の天明大噴火においては、鬼押出し溶岩が流出して大災害をもたらしました。近代化以降には頻繁にブルカノ式噴火を繰り返しましたが、最近の50年間は比較的に静穏な活動をしています。火口周辺は1972年以降には4kmまでが立入り禁止となりましたが、一部の登山道では噴火警戒レベルが1から2の場合に限って、火口から500メートルまでの立入りが認められています。2015年の6月には噴火警戒レベルが2に格上げされて、火口周辺の規制が行われています。

平常レベルの場合には、車坂峠から黒斑山へと至り、前掛山まで向かう黒斑コースを利用できます。レベル2の火口周辺規制の場合にも、黒斑コースの一部を使って賽の河原へ至る登山道が使えます。あるいは、火山館コースを使って賽の河原へと至る登山道を使うこともできます。噴火警戒レベルが3を超える場合には、例外が認められずに火口から4kmは立入りができなくなります。浅間山は何の前兆もなしに噴火する特徴を持つ火山ですから、油断をして登ってはいけません。天明大噴火のような規模であれば明らかな前兆がありますが、1983年噴火の前例もあるために、登山計画は火山活動の盛衰を見極めて決定する必要があります。