冬の蛇骨岳へ登る
蛇骨岳へは高峰高原から登る。
上信越道小諸ICが最寄りで、浅間サンラインからチェリーパークラインを高峰高原方面へ。
曲がりくねった道路は、日影では凍り付いていることもあるので注意。
この時季の高峰高原はさすがにサラサラの雪。
いくつも足跡が付いて締まった雪は、まったく埋まることも無く、快適に歩くことができる。
登りは表コース。
ところどころの木々の隙間から佐久平と八ヶ岳・蓼科がよく見える。
夏に歩いている登山道なので、様子も分かりやすく歩きやすい。
スタートから15分ほど登るルートが続き、一度下ってから改めて登り坂が続くので、この時点でアイゼンを履いて登り坂に備えて再スタートをした。
雪に埋もれた登山ルートを行く
とても良く晴れて陽射しは暖かく汗をかく。
左側に黒斑山が近く見えて、それを横目に登りをガツガツ登り、雪に埋まったシェルターを通過。
ココまで来ると展望が晴れてくるので、近くに迫っているゴツゴツとした岩の「トーミの頭」の先に浅間山が見えてきた。
その眺めにテンションが上がり、呼吸も上がっているのだけれど足取りは軽くなる。
浅間山が見えるとテンションアップ!
浅間山とトーミの頭が見える小さなピークから、急な雪道が続くので一気に登り切る。
どこを見渡しても景色が良くて、時間を追うごとに蓼科方面の雲が晴れて、そして浅間山はどんどん大きく見え、取り囲む外輪山の稜線も一目瞭然。
強い風と素晴らしい浅間山の眺め
トーミの頭まで来れば黒斑山はすぐそこ。
遮るものがなくなると風が強い。
この場所からの景色が、最初に見ることのできる最高の眺望のひとつのなので、足を停めて存分に堪能してから黒斑山へ進んだ。
冬は雪でルートの嵩が増している分、歩く場所が高くなっている。
夏は全く気にならないほどの高さにある枝も、冬は視線の高さになるので注意。
バシバシと服に引っかけザックに引っかけ。
身をかがめて登って黒斑山到着。
ここまで高峰高原から1時間半ほど。
良いペースなのかな??
黒斑山から蛇骨岳への眺めは長く遠く見える。
実際には30分ほど。
夏ならチラチラと浅間山を眺めながら進むことができる下り坂を、雪の季節は足元と枝に注意しながら進まなければならない。
さすがに黒斑山から先へ進む人は少ないらしく、トレースはあるものの雪は踏みしめられていない。
時々、木々が開けて浅間山を望むことができるものの、黒斑山までのルートに比べて枝の張り出しているので前方頭上に注意。
枝に引っかけてザックや衣類が破けるのでは無いかと思うほど。
蛇骨岳に到着
黒斑山から30分、森が開けて蛇骨岳に到着した。
山頂やピークと言うよりは、岩がたくさん固まって置いてあるような場所。
ここからの稜線は、浅間山だけではなく北軽井沢や嬬恋を眺めることができ、左右どちらを向いても絶景を楽しめる。
後ろを見れば、さきほど通り過ぎた黒斑山の険しい山壁が見える。
高峰からは約2時間。
それにしても風が強い
遮るものの少ない蛇骨岳は風が強い。
2000mを越える標高だけにこの日の気温は氷点下13度。
岩の影に荷物を降りして、景色を楽しむために立ち上がっては、風を避けるために屈んで休憩をした。
全方向の景色が良く、進むほどに角度が変わって少し違う表情を見せてくれる稜線は、気をつけないとどこまでも歩いて行きたい気持ちになる。
今回は蛇骨岳に荷物を置いたまま、仙人岳方面へ5分ほど歩き、そこで引き返すことにした。
戻った黒斑山には3人の登山者が景色を楽しんでいた。
さらにトーミの頭へ戻るまでにはピッケルを持った二人組。
お昼近くなって雲が晴れて、とにかく景色は最高。
トーミの頭からは中コースを下ることに。
ここからだと景色は見られないけれど、登りやアップダウンがないので、帰るのにはちょうどいい。
景色も良いのだけれど、体力が消耗した状態で上り下りは避けたい。