坂城に聳える鏡台山
坂城町から五里ヶ嶺などの山並みが並ぶ稜線へ向かって車道を進む。
車で登るにしても、知っていなければ不安になりそうな山深さと、みるみるうちに低くなっていく街の眺め。
周りの木々が開けて和平キャンプ場が近くなってくると、五里ヶ嶺はほぼ視線と同じような高さ。
道路の脇には葛尾城趾を指す看板、その矢印に従って林道を進んで行く。
舗装はしてあっても幅員は狭く、大きな落石も目立つ。
葛尾城へは行かずに上り返して峠に差し掛かったところで、鏡台山への登山口が見えた。
高低差少ないし距離も短いけど体力も無いから不安
道路を挟んで右側に鏡台山への登山口、左側には五里ヶ嶺への登山口。
鏡台山へ行こうと思ってきても、いざここに来てみると五里ヶ嶺へ行くのも良いのではないかと思えてきた。
この林道を進むと千曲市へと通じるという。。。山頂へ登らなくても、このまま林道を下りてみるのも楽しそうに思える。
とはいえ、鏡台山へ行こうと思いやってきた場所、路肩にある駐車スペースに車を停めて準備を整えた。
登山靴に紐を通すのは久しぶり
駐車スペースは3台ほど。
熊に注意という看板が視界に入る。
五里ヶ嶺も良いなと思う
五里ヶ嶺の登山口を背にして鏡台山へ向かった。
視界いっぱいに茂った左側は山の斜面、右側は徐々に低くなっていく車道が見える。
踏み跡の両側には落ち葉が積もり、尾根道のような細さを感じる。
歩き初めて5分
歩き初めて5分ほどで斜面の勾配がキツく変わった。
足元の土は湿気を含んで滑りやすい。
男坂と女坂の案内板が落ちているのが目に入り、分岐があるのかと見回してみたものの、男坂らしい急な登り坂しか見えない。
女坂ってどこだ・・・
葉の積もった岩場のような急坂を登り、2・3分のところでなだらかな斜面に変わった。
両側に木が茂った緩やかな尾根道、鳥の鳴き声が近い。
目を凝らすと間近にカケスがいた。
できればカケスじゃない鳥を見たかった
緩やかな斜面の先には明るい空が見えた。
山頂か登りの終わりが近いのかと思えるほど。
あの斜面にある木の向こうで登りは終わっていて欲しい。
尾根に出ると、尾根を右へ下って5分のところに富士見台という展望台があるという。
霞のような曇天の空では眺望も期待できないため、特に興味もそそられない。
ひとまず荷物を下ろして水を補給し、山頂方面へ足を進めた。
富士山を見ている体力的な余裕はない
尾根上の登りは緩やかで歩きやすい。
木の枝に視界を遮られているものの、山頂らしい影も見え、きっと登りの終わりが近いことも感じられる。
ただ影が見える高さまで登らなければならないということで、久しぶりに山の中に入った太ももと股関節が、そろそろ・・・と言い始めている。
尾根に出てからなだらかだった登りは、山頂が近づくほどに急になり、一部岩が顔を出しているような高い段差もあった。
沢山登山口から29分、なだらかで木々に覆われた鏡台山の山頂に到着した。
早かった
鏡台山山頂
登山口から29分
山頂は西側の一部以外は木々に覆われていた。
3つの登山口からの合流地点で、上田市方面から縦走のできる黒柏木山、北峯へ繋がり千曲市の方向へ下りる登山道との案内板が立っていた。
山頂の南側には富士山が見えるという案内があったものの、ここは葉が茂っていて見える気配が無かった。
木々が開けている西側は冠着山の尖った形が見え、西側にある五里ヶ嶺と似た角度で見ることができた。
さらに奥には北アルプスが屏風のように広がり、曇天ながらも残雪の美しい姿を見ることができた。
この距離感にしては良かったのではないかと
鏡台山から松代へ繋がる登山道を下りてみたい気持ちもありながら、今回は登ってきた和平へ下りることにした。
1時間足らずで登ってきた登山道は下りるのも早く太ももと膝から力が抜けていくようだった。
体力だけじゃなくて筋力もない