斑尾山

1382m

笹藪の急登から望む北信五岳

古海 2023年5月10日

斑尾山 (5月)|斑尾林道から登る古海登山口
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斑尾山は長野県北部を代表する山のひとつ。
北信五岳のひとつに数えられ、5座の中でもっとも標高が低いにも関わらず、遠くからでも山体が見える。
西側と東側の斜面にはゲレンデが広がり、登山口も多く作られている。
山頂部は信越トレイルの起点で、ここから苗場山まで全長110キロのコースが始まる。

古海は野尻湖の西側に位置している。
湖から小高い山を越えると田園風景が広がり、集落を過ぎるとタングラムスキーサーカスへと続く上り坂がある。
斑尾山との高低差は約760m。
山体が間近に見えるだけに山の高低差を感じる。

登り
古海
下り
古海
最高標高
1382m
登山口標高
1007m
距離
2.34km
累積標高
396m
396m
平均斜度
18.71度
時季
2023年5月
天気
晴れ
日程
日帰り
歩行ペース
登り0:48/下り0:19/合計1:07
平均の歩行速度
2.09km/h

この日のペース

  1. 斑尾林道
  2. 大明神岳(0:41)
  3. 斑尾山山頂(0:48)
  4. 大明神岳(0:52)
  5. 斑尾林道(1:07)

歩いたコース

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古海地区の集落の近くにあるの登山口ではなく、斑尾林道から登ることにしましたが、途中崩落のために通行止めとなっており、徒歩で登山口へアクセスしました。

ゲレンデがあり登山口が多くある斑尾山のなかでも、古海は斑尾山の登山口としてはマイナーな部類に入ると思います。
そのためか登山道には笹が茂っていたり、踏み跡が不明瞭なところもあって、ただでさえ急な登りがさらに登りづらくなっているように思いました。
おそらく山頂への最短の登山口ですが、もっとも難易度が高かったんじゃないかと思います。

使った登山道具

持って行った水の量

斑尾林道から登る古海登山口

古海地区から斑尾山の中腹を縫って、山の反対側にあるスキー場付近まで斑尾林道が続く。
未舗装の砂利道で、途中では野尻湖と黒姫山を望む好展望が得られたり、緑の深い自然を楽しめることもあり、林道の愛好家が訪れることも多い。
ただ古海から2キロほど進んだところで大きな崩落があり、バイクや自動車が通り抜けることができなくなっていた。

斑尾山登山

災害情報は調べ漏れていた

古海地区よりも標高の高い林道にある登山口からスタートする予定で、歩いて登山口へ向かう。
カケスばかりが飛んでいる林道を進み、斜面に登山口の看板が掛けられているのを見つけた。

登山口から始まる急登

林道脇にある土手のような登山道へと入っていく。
いかにも入る人が少ないといった雰囲気で草木が茂っている。
特別、なにか見えるものも、おもしろみを感じるようなものもなく、ただ木々の中に道がまっすぐに続いていた。

斑尾山登山

地形図は直登するように見えたけど、やっぱり真っ直ぐ登る感じ?

昨年か今年のものか区別の着かないような踏み跡を辿って、まっすぐに斜面を登っていく。
とにかく斜面は急ですぐに息が上がってしまう。
尾根までの高低差が少ないと分かっていても、なかなかに体感時間が長い。

斑尾山登山

ツライ

ときどき足を止めて見上げ、空が近く感じられるような、まだ長いような気になりながら、足を上げていく。
20分ほどが過ぎたあたりで、だんだんと笹が濃くなり、踏み跡を見失うところが増えてきた。
よく目を凝らせば、なんとなく足を踏み入れたようにも見えるものの、その上を笹が覆っているために気付くことができない。
ここを登るはずだと笹を踏み分けていくと、数メートル登った先で踏み跡を見つけ、正しかったと安心することを繰り返した。

斑尾山登山

まさかの笹藪で道が分からない・・

だたゆっくりでも登り続けていると、確実に尾根が近くなってきているようで、いつの間にか尾根までの高低差は100mを切っていた。
枝の間から見える荒瀬川からの尾根も視線より低くなったように感じる。

!

登山口から30分

笹を掻き分けて登山口から30分近く経ったほどで眺望が開けた。
高い木々は疎らになり、上からの陽が明るく射し込む。
振り返ると野尻湖と黒姫山が見えた。
新緑が鮮やかで、水面の青が濃く、とてもキレイな眺めだった。
ここまでの笹藪の不明瞭さと反するような爽やかさで、急登で疲れた足まで元気になるような気分だった。

斑尾山登山

良かった
景色が見られて

尾根まではまだ登る。
踏み跡も序盤に比べると薄く、目印になるテープのような物もまったく見えない。
枝や笹の隙間、踏んだ跡に見える場所を辿って急登を進む。

斑尾山登山

大変でした

大明神岳

登山口から41分

スタートして41分、ようやく大明神岳に到着した。
登山道を多う笹に苦労したのとは対照的な広さを感じた。
期待していた斑尾山は広く歩きやすい登山道だったはず。

斑尾山で最も眺望の良いとされる大明神岳からは、飯縄山と黒姫山、その間に遠く鹿島槍ヶ岳が見えた。
なによりも萌え始めた緑が綺麗だった。

斑尾山登山

ここの眺めより笹藪から見た方が感動があった

ここから斑尾山の山頂へは10分足らずの尾根道。
なだらかに下って山頂へと登る。

斑尾山山頂

登山口から48分

林道から登り始めて48分、斑尾山の山頂に着いた。
木々に覆われた穏やかな山頂部で、僅かながら東側が見下ろせる。
山頂部からは、東側の大池登山口へ下りる登山道と、北側にあるスキー場や万坂峠へと下りる登山道が続く。

斑尾山登山

まあ斑尾の山頂なんて長居するところじゃないだろう

下山

山頂で少しの時間を過ごしたあと、登ってきた登山道を戻って下りることにした。
大明神岳へ戻り、再び笹の茂る斜面へと入っていく。

登りで踏み跡を見つけにくく見えた笹藪は、下りでも見えづらさは変わらず、ただ体の重さに任せて下りていくと、あっさりと笹の先にある踏み跡が見つけられた。
登りでは苦労した斜面の角度も、むしろ下りるのに好都合で、短時間で林道へと戻ってくることができた。

斑尾山登山

下りるのは早かった

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