槇島登山口へ向かう
佐久市から野辺山へと通じる国道141を佐久穂町へ。
佐久庁舎を過ぎ十石峠へと通じる国道299へと入っていく。
国道299に入って10分ほど。
道の端に茂来山登山口の看板が建っているので、それに従って細い道へと入っていく。
未舗装の道路が続き、車高の低い車では底を突くような悪路が続く。
行き止まりに車を停めるスペースがあり、傍らに登山口が設けられている。
今日は百名山全山日帰りのtakaさんと一緒
急登の槙沢ルート
佐久穂から十石峠へと続く広い道路から、悪路ともいえる未舗装の林道へ。
大きく車を揺らしながら上り、行き止まりで車を停める。
10台ほどが停められる林道終点の駐車場で準備を整えて登山口へ。
林業のためか登山口から続く登山道は広く、トラック一台が通れるほどの広い道が続く。
霜で緩んだ足元は、ときどきぬかるみ歩きづらさもあったが、わずかに残った落葉松の紅葉も綺麗で見上げながら歩いた。
正しいルートを示しているはずの赤いリボンは、周辺の各所に付けられ、これも林業のためだろうと思いながらの登山道。
広いながらも勾配はキツく、序盤から決して楽な登山道ではなかった。
登山道は落ち葉に隠れているし。
広く踏みしめられた登山道から、リボンに沿って歩いていくと、狭く谷のような地形に変わった。
両側には高い急斜面が迫り上がり、登山道のある谷の中に落ち葉が集まってきているかのよう。
踏みしめると膝下まで落ち葉に埋まる。
急登です
この時点で、takaさんには置いて行かれてる。
登山靴のグリップも落ち葉で効いていないような状態で、勾配はさらにキツく、上へ上へと続いていく。
山頂まではそう長い距離の登山道ではないものの、一気に標高を上げていくせいか、斜面の勾配はそれなりにあり、細かく折り返しながら登っていく。
上を見上げると青空が見え、稜線や尾根が近いことは感じられる。
深い落ち葉の急斜面は10分ほどで通過。
急登の苦労の度合いは体感時間として倍以上は掛かっていたように感じ、ようやく斜面をトラバースするように勾配が緩まって安堵した。
青空に向かって上りきると、大きな栗の古木が立つ尾根上に出た。
そんな辛い思いをして登るとも思っていなかった
登山道に沿って古木を右へと曲がり、尾根を登ると正面にはピークが高く見えた。
ここからはまるで山頂のようにも見え、そこを目指して登りたくなる。
実は山頂はまだ先という、よくあるパターンが待っているので、山の陰はアテにせずに尾根に沿って登っていく。
尾根上は狭く、短い間隔で急登が連続する。
アレが山頂か!と何度思うことか。。。
左右には急斜面が下まで続き、落ち葉が積もったところで足を滑らせれば一気に転がり落ちそうな雰囲気もあった。
岩の段差もところどころにあり大変な登りが続く。
意外と狭いところとか高いところとか
尾根上からは葉の落ちた枝々の間から、荒船山の特徴的な形が見え、木の開けたところでは南八ヶ岳が白くなった様子を見ることもできた。
栗の古木から見上げたピークには20分余りの時間で着いた。
ピークから山頂へと続く尾根上を少し進むと霧久保沢からの合流地点があり山頂部が近く見えた。
すぐ目の前にピークを見ながら、細かく折り返して登っていくと、ピークの先にゴツゴツとした岩が露出した山頂部が見えた。
茂来山山頂
登山口からはちょうど1時間ほど。
茂来山の山頂に到着した。
それまでの深い樹林帯が無かったかのように山頂部は開け、周囲を見渡すほどの絶好の眺望だった。
信仰の山らしく、小さな祠が置かれ、皇室の登山記念の碑も建てられていた。
西側の間近にある八ヶ岳が一望でき、その先には南アルプス北岳や甲斐駒ヶ岳、南側に目を移すと瑞牆山や金峰山が見え、徐々に東へと目を移していくと両神山、荒船山、赤城山。
北側には佐久の街と浅間山が見え、真っ白になった北アルプスは稜線に雲がかかっていた。
下山
茂来山からの下山は上りと同じ槙沢ルートをピストンで下りる。
登りで苦労した急登は、下りでも高い段差や滑りやすさがあって簡単ではなかった。
ただ下りでは登りほど長く感じることも無く、あの苦労が嘘のようにも感じられた。
ちなみに前日、親しらずを抜いていたのですが、この登山で口の中が出血しました。
こんな馬鹿なことをしてはいけないと反省しました。