天神平から谷川岳へ
関越道水上ICから水上温泉方面へ。
標識に従って谷川岳へと北上していく。
土合駅を過ぎると、じきに谷川岳ロープウェイの駐車場が見える。
駐車料金は一日500円。
往復2000円のロープウェイに乗って天神平へと登る。
6月の谷川岳ロープウェイは8時から運行開始。
746mあまりの駐車場から1312mの天神平駅へと一気に標高を上げる。
ロープウェイの中からはこれから登る谷川岳を見上げ、駅の方向を見下ろせば上州武尊山や燧ヶ岳などの山々が見える。
天神平でロープウェイを下り、見晴らしの良い駅の横から朝日岳や白毛門などの見ながら、谷川岳の方向へと歩いて行く。
さっそく残雪があり、雪解け水が登山道を流れドロドロな状態。
少し登ると木道が整備され歩きやすく変わる。
木々の間からは谷川岳が見える。
足元にはオオイワウチワが多く咲き、ところどころにイワカガミなどの花も咲く。
ところどころの斜面には雪が多く残り、トラバースするような状態になった雪の斜面は踏み跡がしっかり付いていた。
足元の花と右手側の谷川岳を見ながら、細かにアップダウンを繰り返して歩いて行く。
天神平から30分ほどで熊穴沢避難小屋に着いた。
熊穴沢避難小屋からは尾根道に変わり、徐々に岩場の道も増えていく。
避難小屋にある標識を見ると、すでに山頂までの距離の半分以上を歩いていた。
避難小屋を過ぎてからも登り坂は緩やかに続く。
5分ほどのところで登山道上に残雪があり、さらに進んだところから急な岩場が始まった。
岩場にはロープが取り付けられているが、使わなくても登れる程度の登り坂。
ロープの岩場を過ぎると、長い鎖が取り付けられた岩場に差し掛かった。
足を掛けるところが多くあるので、苦労することなく登ることができる。
振り返れば登り始めた天神尾根と避難小屋の屋根が見える。
長い岩場を登り切ると、山頂はすぐそこに見える。
手前には大きな岩の天狗の溜まり場。
いったん緩やかになった登山道は、天狗の溜まり場に向かって急な斜面を登っていく。
天神平から1時間と掛からないうちに天狗の溜まり場に到着した。
天狗の溜まり場は大きな岩のある場所で、岩の上からは周囲の山を見渡せ、すぐ近くの万太郎山への稜線や、上毛の山々が見渡せた。
登山道の先は雪渓が大きく残っており、見るからに登山道は雪の上へと続いている。
天狗の溜まり場から続く木段を登り、岩の多い登り坂を上へ。
20分ほどで天狗の溜まり場から見上げていた雪渓の真下に到着した。
ここからは雪の急な登り坂。
準備を整えて雪の上へ。
柔らかく緩んだ雪渓は、足を乗せたところから崩れやすく出来上がっているステップに合わせて登る。
左右を見渡すと雪の斜面の急な勾配が見え、景色を楽しみながらも足元に注意をしながら登っていく。
10分ほどの雪の登りを終えると目の前には肩ノ小屋が建っていた。
肩ノ小屋の横からトマの耳へは5分ほど。
トマの耳に立つと、東側の岩壁が真下に見える。
右手側に西黒尾根や天神尾根を見下ろし、左側には山頂のオキの耳。
いったんトマの耳を下りて、オキの耳へと登り返す。
トマの耳とオキの耳の鞍部にはシャクナゲが咲き、岩壁には雪が高く残っていた。
岩のルートを登り返し、オキの耳に到着。
天神平からは1時間34分ほどでの到着だった。
谷川岳の山頂
下からは晴れて見えた山頂も、到着したころには雲が増えて景色も見えづらくなっていた。
谷川岳の特長的な眺めの万太郎山への稜線は見えていたが、東側の朝日岳や西側の苗場山も雲に隠れてしまっていた。
山頂の周りに咲くシャクナゲや、さきほど越えてきたトマの耳への眺めを楽しんだ。
天神平へ下山
下山は登りと同じルートをピストンで。
登りで苦労した雪渓は、下りではさらに難易度が高く、深くカカトを差し込むようにして下りていく。
雲が多く、白く見えていた景色も高度を下げていくほどに青空が目立つようになり、振り返ると谷川岳の山頂部だけに雲が溜まっているようだった。