渋峠から横手山へ
車とバイクがが行き交う渋峠。
県境の上を跨ぐように、渋峠のゲレンデが広がる。
夏季運行中のリフトは、まばらながらも観光客を乗せて山頂へ向かう。
のんびりダラッと歩きたい
30台が停まりそうな駐車場
30台ほどが停まりそうな駐車場の傍らにリフトの乗り場があり、往復1800円、片道1500円という値段を横目にしながら、リフト乗り場の脇にある登山口に立った。
短い距離と少ない高低差ながらも、ゲレンデのちょっとした急登を登る。
運動が足りていない体は、その短い行程でも不安がよぎる。
途中で息が上がるのだろうな
リフトを右手に見ながら、ロープで囲われたゲレンデへ入っていく。
草が刈られて土が露出したところは湿り気があるようで、滑り止めのようなものが敷かれて適度に歩きやすくなっていた。
そういえば、駆け下りてくる人が多い気がするのだけど何故だろう
すぐに勾配がキツくなって、ゲレンデ内の木々を避けるように小さく曲がった。
急勾配の先には、リフトの中間駅が見える。
建物もチラリと見えるようになり、ほぼ山頂と同じ高さまで登ったことが伺える。
建物があるということはきっと山頂なんだ
榛名山が見えたり苗場山が見えたり。
景色は楽しい
中間駅近く
リフトの中間駅近くでは、山頂への案内板が建ち、ゲレンデからも木々の中へと入るように道が続いていた。
ゲレンデのような広々とした歩きやすさではなく、登山道といえるような狭さの深く抉れた道だった。
頭上を覆うような枝や葉もなく、もういつ山頂が見えても不思議ではない高さ。
展望台と山頂とを示す看板が見え、矢印に従って山頂へ。
横手山山頂
19分
渋峠をスタートして19分ほどで横手山の山頂に着いた。
高く作られた横手神社の祠があり、南側は開けて眺望が良い。
近くに見える草津白根山と、遠くに見える四阿山の尖った山容。
その右隣にある根子岳は大きくなだらかな山頂部に見えた。
この角度で見る山はけっこう新鮮
やっぱり渋峠は良いと思う
景色が霞んでいるため、遠くの眺めはあまり見ることができず、八ヶ岳や浅間山はうっすらと、富士山や北アルプスは見る影も無かった。
ただ眼下に広がる笹と点在する紅葉はとても美しく、山田峠から御飯岳にかけての万座道路付近の斜面は、とても見応えがあるものだった。
山頂直下の横手山ドライブインでも、たくさんの写真愛好家がその渓谷へ向かってカメラを構えていることが多く、撮ろうが撮るまいが見るべき方向や物は共通している。
昔はよくココへ通った
山頂からの眺めを楽しみ、風を気持ち良く受けた後、山頂部の西側にある山頂ヒュッテへ向かった。
宿泊のできる山小屋で、冬季はゲレンデがオープンしていることもあり、通年営業している。
特にここで焼かれているパンは、景色を楽しみながら食べることもでき、横手山へ来たら立ち寄りたいところ。
山頂からは5分歩くと到着した。
前ほど観光客がいない。夏休みでもないし連休でもないし。
横手山頂ヒュッテの入口
横手山頂ヒュッテの入口で、屋内へ入るための必要情報を記入して、少し中の様子を見せてもらう。
パンがあればオヤツがてら物色したいと思いながら、しっかりとした目的もなく長居をするのも、ご迷惑になるのかもしれないと思い早々に外に出た。
完全に観光地
山頂ヒュッテの向かいには、長野県側のゲレンデから上ってくるリフトがあり、展望台が作られていた。
渋峠からのリフトに比べてかなり大きな建物で、中ではカフェも楽しめる。
建物の裏手には、幸せの鐘と書かれた木枠が建てられており、富士山と浅間山がフレームの中に見えるようだった。
ただフレームを正面から覗くと、中に見えるのは四阿山のようで、浅間山と富士山はじゃっかん右側にズレて覗き込まないとフレームインしないようだった。
こじつけ感
下山
横手山の山頂をぐるりと一周して、渋峠へ戻ることにした。
登ってきたゲレンデを折り返して、リフトの横を下りていく。
登りでは背にしていた赤城山や、草津周辺の山々が目に入る。
左側のリフトの向こうには、裏岩菅山から切明へと続く稜線の激しく切れ落ちた岩壁、鳥甲山がチラリと見える。
岩菅山から北の稜線ってカッコイイ
リフトの山頂駅から渋峠まで、登りとほとんど変わらない時間で下りてきた。
すぐ山頂に着き、ふだんから登山をしている人に撮っては短時間といえる行程のなかで、迫力のある景色が垣間見られ、それなりに満足のいくものだった。
志賀高原とか横手山って単体だと地味な感じがするけれど、眺めは良いし手軽だし