まだ雪の上を歩きたい!残雪の山特集 

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残雪の山特集

残雪の山
山の雪が解け、だんだんと緑が繁って山が華やかになっていく。時には冷たい風が吹き体を冷やしながらも、陽射しは熱く汗が滲む。
雪が溶け始めた登山は、そんな雰囲気の中、山に挑んでいく季節だと思います。
街はサクラが散り、いよいよ春から夏へと移る季節でも、高い山では雪が降ることもあります。冬装備と暑さ対策を同時に行う難しい季節でもあります。
緩くなった雪は厳冬期のように固く締まっていないのでズルズルと滑り、雪解けが進んだ泥と、雪が残るルートを交互に踏みしめながら歩くことも多くなります。

穏やかな気候の反面、低山でも難しさのある季節だと思います。冬道と夏道がしっかりと整備されたところでは良いかもしれませんが、ルートが雪に埋もれているおかげで夏道を見失ってしまい、藪の中に到着してしまったということも聞く話です。

残雪期に登った山

オススメの北アルプス

雪が深い北アルプスも、残雪期になれば雪が締まって比較的歩きやすくなります。
まだ冬に戻る可能性の高い時季ですが、天候と陽気に気を配れば温かな気温の中で雪の上を楽しめます。

常念岳 常念岳
北アルプスの常念岳は残雪期でもアクセスのしやすい山のひとつです。
4月中旬から下旬にかけて、冬季閉鎖中だった林道のゲートが開通し、登山口まで車を向けることができます。
登山道上には雪が残っている上、溶けかかっている状態なので、踏み抜きしやすく、注意が必要です。
また気候によっては突然の降雪のため、踏み跡が消えていることもあります。
前常念から見る常念岳本峰や、まだ真っ白い穂高岳や槍ヶ岳が見られるチャンスがあります。

燕岳 燕岳
北アルプス屈指の人気を誇る名山も、残雪期に登りたい山のひとつです。
主な登山口となる中房温泉への林道は、ゴールデンウィーク前を目処に開通します。
それまで10キロ近い距離が閉鎖され、なかなかアクセスできなかった登山口も、ようやく車で駐車場まで行くことができるようになります。
人気の山だけあって、残雪期でもたくさんの人が登っていますが、稜線は風が強く体が冷えやすいので注意です。
山頂からは深い青空と真っ白な稜線が楽しめます。

爺ヶ岳 爺ヶ岳
爺ヶ岳の南尾根は残雪期だけのルートと言っても過言ではありません。
積雪期の爺ヶ岳へ至るルートは、東尾根と南尾根の二択になります。
ただし南尾根は登山口となる扇沢までの林道が冬季閉鎖のために立ち入ることができません。
僅かな期間のみの登山道を楽しめるのが爺ヶ岳残雪期の魅力です。
長く急な雪庇の上を歩きますが、背中には針ノ木岳を背負うような景色が広がります。
距離は長くありませんが、高低差が大きく角度が急なルートです。

北アルプス以外にも

赤岳 赤岳
北アルプスに比べたら八ヶ岳の方が立ち入りやすいと感じる人も多いと思います。
特にゴールデンウィークが近づいたころには、残雪期とはいえ、かなり雪が減って歩きやすくなります。
主な登山口は美濃戸ですが、東西どちらの登山口からも登ることができるのも八ヶ岳の魅力。
赤岳へと通じる真行寺尾根は雪の状態によっては歩くことができませんが、長い距離を歩きながら、赤岳の荒々しい東面を楽しめるルートです。

高妻山 高妻山
険しい戸隠連峰の中で、積雪期でも登ることのできる数少ない山のひとつです。
戸隠連峰の最高峰で百名山にも数えられ、山深いところに位置する尖った山頂部は存在感が強いです。
残雪期は雪が締まっているため歩きやすく、高妻山の難所のひとつである九勢至からの壁のような直登は歩き甲斐があります。