鮮やかなブナ林の登山道

鍋倉山

1288m

関田峠 2017年10月20日

鍋倉山 登山(関田峠) (10月)|紅葉のブナ林を歩く秋の信越トレイル
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鍋倉山は信州百名山にも越後百山にも数えられる県境の山で、深いブナ林でも知られている。
長野県、新潟県の県境に連なる尾根を使った信越トレイルのコース上に位置し、「森太郎」「森姫」といったブナの巨木が聳える。
ルート上からは日本海を眺めることができ、様々な登山口から登ることができるが、その中でも関田峠は最も高低差が少なく手軽に歩くことができる。

深い森が続く登山道は、紅葉を楽しむには最適。
アップダウンが緩やかで、距離もそう長くは無いばかりか、信越トレイルで整備された標識に従って尾根上を歩いていくルートなので道にも迷いづらい。
たくさんの木の葉に囲まれて歩く秋の登山道は華やかで、天候の悪さはかえって身近な景色を楽しむことができた。

天候は台風の近づく雨模様で、午前中のみ雨が上がる様子だった。
地面は濡れて滑りやすい中、霧模様のブナ林を見ることも考えながらの鍋倉山登山になった。

天気も悪いし、眺望の無い山がちょうど良いと思う

長野県側は飯山市から国道409号、新潟県側は上越市から国道95号を光高原へ上っていく。
関田峠はちょうど県境の最高地点にあり、光高原を見下ろし、遠く日本海を見渡すことができる位置にある。
駐車スペースは10台ほどが限度で、近くの茶屋池にも車が停められるスペースがある。

歩いたコース

登り
関田峠
下り
関田峠
最高標高
1288m
登山口標高
1106m
距離
5.47km
累積標高
319m
320m
平均斜度
5.15度
時季
2017年10月
天気
曇り
日程
日帰り
歩いた時間
登り0:47/下り0:41/合計1:28
平均した歩行速度
3.7km/h

この日のペース

  1. 関田峠
  2. 黒倉山(0:34)
  3. 鍋倉山山頂(0:47)
  4. 黒倉山(0:57)
  5. 関田峠(1:28)

鍋倉山といえばスキーで楽しまれているイメージがあるのですが、手軽に歩くことができ、登山道も複数あって楽しめる山です。
麓の登山口から登った方がブナ林と紅葉を十分に楽しめると思うのですが、持ち時間や天候などと相談しながら最短時間で歩ける登山道を選びました。
遠くから見た鍋倉山は紅葉がとても鮮やかに見えたのですが、中に入ってみると意外と緑が多く黄色く見えました。
落ち葉が赤く華やかだったのは意外で、視線の高さに見える色と、足元に広がる色の違いを楽しめました。

信越トレイルは全て歩こうとすると長いですが、とても興味をそそるコースです。

鍋倉山へ登る

信越トレイルの案内盤を横目に、駐車スペースから登山道へと入っていく。
すぐに頭上を緑が覆い、僅かな登りからスタートする登山道は滑りやすい。
トンネルのような枝葉を潜りながら10mほどの高さを登ると、緩やかに下りの登山道が続く。

周りを覆う森と黄色くなった葉、足元の赤茶色の落ち葉は登山道を覆う絨毯のよう。
今にも雨が降りそうな空も、まだ雲は明るく見上げると葉の間からは明るさが射してくる。

鍋倉山登山

枯葉の黄色が華やかな感じ

300mほど進んだところで茶屋池への分岐があり、緩やかな下りが続いていく。
途中の登り返しもほんの僅かで、ほぼ平坦とも思える下りを進んでいくと筒方峠に着いた。

鍋倉山登山

緩やかな角度の坂道が続く

登山口からは900mの位置で、新潟側からの登山道との合流地点になる。
ここまで続いた下り坂のちょうど鞍部ともいえる場所で、ここから徐々に登り返していく。

筒方峠からすぐは2・3分ほどの急登。
落ち葉に覆われた滑りやすい登り坂を進み、筒方峠から5分ほどのところでは北側の斜面が開け、上越市と日本海を見渡すことができた。
晴れていれば青い日本海が空へと続いていくような景色が見られるがこの日の空は真っ白。
目の前にある葉の色づきを楽しみながら進む。

緩やかとはいえ登り坂が続き、登山道を覆う木々を屈みながらの歩行は下半身にも負担が大きい。
滑りやすいために足の踏ん張りも普段以上に気を遣う。

鍋倉山登山

アレか

筒方峠から15分ほど歩くと、目の前に高い峰が見えてきた。
今にも雲に隠れてしまいそうな丸い峰の鍋倉山と、その右側にある黒倉山へと登山道が続く。
黒倉山の直前で急な登りと段差があり、それを越えると景色が開けた。

黒倉山

関田峠からは34分での黒倉山。
北側の眺めが良く、日本海を見渡せた。
鍋倉山へは山頂からさらに先へと進んみ、眺望の開けたところから再び枝葉のトンネルへと入っていく。
黒倉山と鍋倉山の鞍部へと濡れた急坂を下りていく。

鍋倉山登山

ここから鍋倉山へ行くんだ

久々野峠で新潟側の柄山口からの登山道と合流し、標識に従って鍋倉山へと進む。
すぐに巨木の谷と鍋倉山という分岐があり、山頂方面へと登っていく。

久々野峠から鍋倉山への登り坂は急な斜面に木々が茂り、ところどころで木を避けながら登っていく。
登山道上に伸びた木も多く、身をかがめて潜ったり避けたり。
高く見えた存在感も、歩いてみればそう長くはなく、明るい空が一気に近づいてくるようだった。

鍋倉山登山

もうじきなところが一番キツい

鍋倉山

関田峠からは47分、黒倉山からも15分と掛からずに山頂に到着した。
周囲は厚く木に覆われているので眺望はほぼ無く、信越トレイルの登山道が先へと続いている。
小さな祠と標識が立ち、脇にある刈り払われた場所へと入ってみると、登山口だった関田峠からの尾根が続いて見えた。

鍋倉山登山

何も見えないつもりだったから、登山口が見えただけでも良い

天候が悪い中でも橙色になった山肌はとても綺麗で、手軽で楽しめる登山道だった。
濡れていると滑りやすい登山道のため、やはり晴れた日の方が良いことには変わりないものの、ブナ林から眺める日本海と落ち葉の絨毯など季節を十分に楽しめる。

持って行った水の量

  • 水2l
  • 水900ml

登山道に続く落ち葉

登山道に続く落ち葉

鍋倉山は新潟と長野の県境の稜線上にある山です。
信越トレイルのルート上に位置していることもあり、関田峠からの登山口は高低差が少なく距離も短く気軽に歩くことができます。
山の全体が樹林帯に覆われ、特にブナが繁った美しい山で、夏は深い緑、秋には紅葉が見られます。

秋の深まった10月下旬に鍋倉山を訪れると、登山口から落ち葉が続いていました。
頭上に広がった葉は黄色く、足元は赤茶色、いきなりの華やかな景色が広がった様子にテンションが上がりました。
雨が降る直前のあいにくの天候だったため、眺望が期待できるコンディションではなかったのですが、かえってそれが木の葉を湿らせて色を鮮やかに見せているようでした。

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