鍋倉山へ登る
信越トレイルの案内盤を横目に、駐車スペースから登山道へと入っていく。
すぐに頭上を緑が覆い、僅かな登りからスタートする登山道は滑りやすい。
トンネルのような枝葉を潜りながら10mほどの高さを登ると、緩やかに下りの登山道が続く。
今にも雨が降りそうな空も、まだ雲は明るく見上げると葉の間からは明るさが射してくる。
枯葉の黄色が華やかな感じ
300mほど進んだところで茶屋池への分岐があり、緩やかな下りが続いていく。
途中の登り返しもほんの僅かで、ほぼ平坦とも思える下りを進んでいくと筒方峠に着いた。
緩やかな角度の坂道が続く
登山口からは900mの位置で、新潟側からの登山道との合流地点になる。
ここまで続いた下り坂のちょうど鞍部ともいえる場所で、ここから徐々に登り返していく。
落ち葉に覆われた滑りやすい登り坂を進み、筒方峠から5分ほどのところでは北側の斜面が開け、上越市と日本海を見渡すことができた。
晴れていれば青い日本海が空へと続いていくような景色が見られるがこの日の空は真っ白。
目の前にある葉の色づきを楽しみながら進む。
緩やかとはいえ登り坂が続き、登山道を覆う木々を屈みながらの歩行は下半身にも負担が大きい。
滑りやすいために足の踏ん張りも普段以上に気を遣う。
アレか
筒方峠から15分ほど歩くと、目の前に高い峰が見えてきた。
今にも雲に隠れてしまいそうな丸い峰の鍋倉山と、その右側にある黒倉山へと登山道が続く。
黒倉山の直前で急な登りと段差があり、それを越えると景色が開けた。
黒倉山
関田峠からは34分での黒倉山。
北側の眺めが良く、日本海を見渡せた。
鍋倉山へは山頂からさらに先へと進んみ、眺望の開けたところから再び枝葉のトンネルへと入っていく。
黒倉山と鍋倉山の鞍部へと濡れた急坂を下りていく。
ここから鍋倉山へ行くんだ
久々野峠で新潟側の柄山口からの登山道と合流し、標識に従って鍋倉山へと進む。
すぐに巨木の谷と鍋倉山という分岐があり、山頂方面へと登っていく。
久々野峠から鍋倉山への登り坂は急な斜面に木々が茂り、ところどころで木を避けながら登っていく。
登山道上に伸びた木も多く、身をかがめて潜ったり避けたり。
高く見えた存在感も、歩いてみればそう長くはなく、明るい空が一気に近づいてくるようだった。
もうじきなところが一番キツい
鍋倉山
関田峠からは47分、黒倉山からも15分と掛からずに山頂に到着した。
周囲は厚く木に覆われているので眺望はほぼ無く、信越トレイルの登山道が先へと続いている。
小さな祠と標識が立ち、脇にある刈り払われた場所へと入ってみると、登山口だった関田峠からの尾根が続いて見えた。
何も見えないつもりだったから、登山口が見えただけでも良い
天候が悪い中でも橙色になった山肌はとても綺麗で、手軽で楽しめる登山道だった。
濡れていると滑りやすい登山道のため、やはり晴れた日の方が良いことには変わりないものの、ブナ林から眺める日本海と落ち葉の絨毯など季節を十分に楽しめる。