美しい湖沼から志賀高原を眺める

志賀高原

2037m

大沼池 2018年10月12日

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紅葉シーズンの志賀高原

志賀高原は長野県の北東部、標高2000m付近の山々が連なる。
夏の避暑や冬のリゾートとして多くの観光客が訪れる高原で、秋は一面赤く染まる。
紅葉の見頃は10月上旬から中旬ごろ。
名所として知られる丸池や木戸池付近、焼額山など紅葉目当てのカメラマンも多く、トレッキングを楽しむために訪れる人も多い。

青い水面の大沼池

志賀高原の名所の中でも人気の高い大沼池。
発哺ブナ平へと向かう清水口から4キロほど歩いたところにある池で、志賀高原で最も広い面積を誇る。
強酸性で生物が棲むことができない水質で、大蛇が棲むという黒姫伝説の舞台にもなった経緯があり、池の弁天島に大蛇神社が建てられている。

歩いたコース

登り
大沼池
下り
大沼池
最高標高
2037m
登山口標高
1499m
距離
14.99km
累積標高
646m
630m
平均斜度
4.87度
時季
2018年10月
天気
晴れのち曇り
日程
日帰り
水の量
水900ml
歩いた時間
登り1:51/下り1:38/合計3:19
平均した歩行速度
4.52km/h

この日のペース

  1. 清水口
  2. 林道合流(0:15)
  3. 大沼池(0:34)
  4. エメラルド大沼(0:47)
  5. 四十八池(1:18)
  6. 裏志賀山(1:38)
  7. 志賀山(1:51)
  8. エメラルド大沼(2:36)
  9. 清水口(3:19)
Leaflet | Data © OpenStreetMap contributors, © 国土地理院, Imagery © Mapbox

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山と高原地図 志賀高原 草津白根山・四阿山
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10月に入り、志賀高原は紅葉の真っ盛りを迎えたので、紅葉狩りついでに大沼池から足を伸ばしました。
大沼池の青い水面に紅葉はさぞ美しいだろうと期待をしていたのですが、実際には紅葉する樹木は少ないようで、期待していたほどは見られませんでした。
かわりに丸池や木戸池周辺は最盛期で、大沼池よりも四十八池から抜けた方が紅葉を楽しめたかもしれません。
7年ほど前に全く同じルートを歩きましたが、まったく変わらない雰囲気に安心感と懐かしさを覚えた志賀山でした。

使った登山道具

紅葉の大沼池へ

青く美しい湖面が特徴の大沼池。
標高1500mを越える高地にある湖沼で、池や湿地が点在する志賀高原の中でも特に美しい景色が広がる。
大沼池の青い色は季節を問わず人気があり、登り坂の緩やかな林道を歩くこともあってか特に紅葉シーズンは人が多い。

最寄りの入口の清水口は、丸池から発哺ブナ平へと向かう途中にある。
観光バスも停まることができる広い駐車場が道路脇にあり、そこから歩いて200mほどのところに大沼池への入口がある。
大沼池へは、500mほど大きく周回するかわりに広く歩きやすい林道と、それをショートカットする登山道との2つの道がある。
途中で合流するため、どちらを歩くのかは体力や慣れているかで選びたい。

清水口からショートカットする登山道へと進み、入口付近は左手に水流を眺めながら歩く。
透き通って青く見える水面、橋を渡ると本格的な雰囲気の登山道へと入っていく。
左右に木々が厚く繁り、広めの登山道は歩きやすい。
15分ほど進むと、林道と合流。
陽の光が木々に遮られて薄暗かった登山道から明るく開けた林道へ。

林道上には落ち葉が散って赤茶の道が続く。
景色の開けた左側には、秋らしい山肌が見える。
林道に沿って進み、角度を変えながら見える景色を楽しむ。

清水口から35分ほど、大沼池が見える場所に着いた。
大沼池の看板越しに見える池は、青というよりも緑に近い色で、透き通って見える地面の黄土色のせいか、水が濁っているようにも見えた。

大沼池が見えると、広かった林道は2mも無いほどの幅の穏やかな道に変わる。
右側に大沼池の青い色を見ながら、池の傍を歩いていく。
ところどころに見える赤い実が、青い水面に映えていた。
池の先には裏志賀山が高く見える。

池の周りを歩くこと15分ほど。
赤石山へと向かう登山道から分かれ、大沼池へと下りる。
池の畔を歩いて、レストハウスの前に着いた。
エメラルド大沼というレストハウスで、すでにシーズンを終えて閉まっているようだった。
夏は名物のタケノコ汁もメニューにあり、ここまででも十分に楽しめる。

大沼池の眺めが良く、池を一望できるばかりか、池の先に見える裏志賀山の形が美しい。
透き通る池と、緑の中にある黄色の葉を眺め、先に見える裏志賀山へと向かった。

四十八池へ向かう

大沼池からは四十八池へ。
清水口からのトレッキングルートで、木戸池へと向かう途中のポイント。
小さな湖沼が点在し、志賀山はそれを見下ろすように聳えている。

大沼池から笹に囲まれたルートで、緩やかなアップダウンを繰り返す。
5分ほどで大蛇神社への分岐があり、それを横目にルートを下りていく。
登り返しが続き、徐々に木段や木道が整備されているところも多くなっていく。
木々が開けたところでは大沼池が遠くなり、志賀山が近づいて見える。
大沼池から30分ほど歩いたところでベンチがあり、笹が低く北側の景色が開けて見える。
岩菅山の尖った形が遠くに見え、その手前に赤石山、大沼池の深い色も見える。

急な木段が続いたあと、平坦なルートから緩い下りに変わった。
裏志賀山の尾根づたいに志賀山が見え、木道の先には裏志賀山に建つ「志賀山神社」の鳥居が建っていた。

四十八池

志賀山神社の鳥居から、分岐を左へ進むと樹林帯が開け四十八池がある。
大沼池から四十八池までのトレッキングルートを「池巡りコース」として楽しめ、このあたりでは人も多く擦れ違う。

四十八池は夏にはワタスゲやシャクナゲが見られ、紅葉のシーズンには一面の草が黄色く変わる。
敷かれている木道を進むと先には木戸池があり、渋峠へと向かう車道に着く。

四十八池を眺め、木道を戻って裏志賀山へ。

裏志賀山

志賀山神社の鳥居を潜ると、しばらく木道が続き、段差が高く急勾配の登山道が始まる。
木々に囲まれた中では落ち葉が積もって滑りやすいところもあり、なかなかに注意深く歩きたいところ。
5分ほど登ったところで木々が開け、周囲の山々が眺められる。

振り返ると横手山、左側には笠ヶ岳が見え、右側に見える岩菅山は先ほどよりも遠く見える。
正面の裏志賀山は笹が覆ってこんもりとして見える。
段差の高い岩や急登が続き、場所によってはロープが架けられているところも。
緩やかなトレッキングルートから一気に高度を上げて15分ほど、裏志賀山山頂と志賀山の分岐に着いた。

分岐からは木々に囲まれた狭い場所を抜け、右手に大沼池を一望しながら山頂へと続く。
このあたりから見ると、大沼池周辺だけが紅葉する木に覆われ、それ以外は深い緑の木々が覆っていることが分かる。
分岐から3分ほどで、裏志賀山の山頂に到着した。

裏志賀山と書かれた板が括り付けられ、傍らには小さな祠が置かれている。
山頂部から少し奥へと進むと、木が開けて眼下に大沼池が見える。
岩菅山と裏岩菅山はまるで双耳峰のようにも見える。
東側の横手山はよく見る丸味のある形とは違って、北側へ緩やかに流れるような形をしている。
裏志賀山の山頂から分岐まで戻って志賀山へ。

志賀山

志賀山への分岐からは裏志賀山を鞍部まで下りる。
笹に囲まれた急な下り坂で、湿った木の根や石が滑りやすい。
下りきると笹に覆われた向こうに西側の景色が広がり、志賀高原のゲレンデや焼額山が見える。
鞍部からの志賀山への登り返しも急斜面で、段差の高い斜面を一気に登ったあと、いったん斜度を緩め、山頂へ向かってもう一度斜度が厳しくなる。

清水口から1時間51分、志賀山の山頂に到着した。
志賀山は木々に覆われてほとんど眺望は無く、裏志賀山から見えた横手山、登ってきた方を振り返って裏志賀山が見える程度。

山頂からは、先に進んで木戸池へ下りることができ、四十八池を周回して大沼池へと戻ることもできる。
志賀山を通過点として歩いて行く人も多く、池巡りコースでの紅葉が楽しまれているようだった。

下山

志賀山からの下山ルートは、登りと同じ大沼池を巡る。
山頂から下りて裏志賀山へと登り返し、分岐から四十八池方面へ。

大沼池を周回するように樹林帯のトレッキングルートを歩いて大沼池へ。
登りではほとんど人を見かけなかった池の畔では、この時間では20人ほどが時間を過ごしていた。

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大沼池の透明な水面

大沼池の透明な水面

大沼池は志賀高原を代表する湖沼のひとつです。
空を映したような青い色が特長的で、底がのぞき込めるような透明な水を張っています。
大沼池の標高は1694m、レストハウスから対岸に見える志賀山の熔岩が噴出し、堰き止められて形作られたといわれています。
強酸性のため魚などの生物は棲むことができない水質です。

山並に囲まれた中に現れる青く透明な大沼池は神秘的な雰囲気が漂うようです。
池の奥には黒姫伝説ゆかりの大蛇神社があり、その鳥居が水面に浮かび、水面には山影が映ります。