虚無の毛無峠

御飯岳

2160m

毛無峠 2020年8月28日

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長野と群馬の県境に位置する御飯岳。
その登山口は「グンマー」というネタで知られる毛無峠。
志賀高原や万座温泉が近く標高は1800mを越える。
大正時代になってから硫黄採掘が行われていたために、ガスが吹き付けられたために、毛無峠付近は樹木が生えておらず、いかにも荒野のような雰囲気が漂う。

毛無峠の知名度は高く、車でのアクセスがしやすいことから、平日でも訪れるひとは多く、特に車を降りてすぐに見られる景色の良さにも惹きつけられる。

歩いたコース

登り
毛無峠
下り
毛無峠
最高標高
2160m
登山口標高
1823m
距離
4.88km
累積標高
452m
452m
平均斜度
10.50度
時季
2020年8月
天気
曇り
日程
日帰り
歩いた時間
登り0:56/下り0:40/合計1:36
平均した歩行速度
3.05km/h

この日のペース

  1. 毛無峠
  2. 毛無山(0:11)
  3. 御飯岳山頂(0:56)
  4. 毛無山(1:29)
  5. 毛無峠(1:36)

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山と高原地図 志賀高原 草津白根山・四阿山
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見学地として毛無峠を見たいなと思っていました。
その昔、採掘が行われていた名残を見ることや、今に残る雰囲気を感じることは地域のことを知ることに繋がるのかなと。

御飯岳へは2年振りになるのですが、なだらかでとても登りやすい山なので、当時との体力・筋力の違いを確かめたいという気持ちもありました。
また、この夏は稜線上に雲がかかっていることが多かったので、それなら雲が間近に流れる様子も見られたらと。
いろいろと思うところがあって訪れました。

持って行った水の量

毛無峠から御飯岳へ

毛無峠といえば、その昔、硫黄採掘が行われ、今では荒れた笹原が広がる群馬と長野の県境。
南には四阿山へと繋がる土鍋山と破風岳、北の万座方面には御飯岳と老ノ倉山。
標高1800mを越える絶景地で、車でアクセスもできるばかりか、長野市側から見上げることもでき、天候を見てから向かう手軽さがある。

善光寺平は青空が広がり、午後になると南から雨雲が広がるような天気予報だった。
稜線上には雲があるようにも見えたものの、それは青空が広がる前に流れているようにも見え、笹原を眺めに行くには、良さそうな天候に見えた。

長野市から須坂市、高山村と万座温泉方面へと進み、急で狭い林道を30分ほど登っていく。
だんだんと雲が近くなり、その流れの速さが目に見えて分かる。
毛無峠を流れる雲を想像し、期待に胸を膨らませながら、万座温泉と毛無峠との分岐がある老ノ倉山まできた。

なぜあそこだけ白い・・・

ここまで来て御飯岳以南には雲がかかっていることを知った。
老ノ倉山では青空が広がるのだけれど、ほんの数メートルの道を挟んだ先には、動くことの無い雲。
毛無峠へ近づいて行くほどに、まるで真冬のような白い景色が広がっていた。

毛無峠では、眼下に僅かに市街地が見えるだけで、間近の破風岳も毛無山も見えない。
10台ほどの車が停められる場所では、無線機のアンテナを立てている人や、観光目的らしい車など、天候の悪さは関係が無いと思われるほど。

その中で準備を整えて、御飯岳へと向かう。

ロープが張られ、案内板が建てらた矢印に沿って毛無山へ登っていく。
採鉱の名残になっている鉄塔の脇を通り、徐々に高度を上げて行く。草木が生えていないのは峠付近だけで、登っていくと笹が一面に広がる。

毛無山へは約10分ほど。
展望台のような高さで、ここからの毛無峠や四阿山は絶好の眺望。
日本とは思えないほどような雰囲気が感じられ、毛無峠へ来たら見下ろしたいところ。

ただ、今回は見るべきものも見えず、何の楽しみに来ているのかとも思える。

毛無山からの笹原

毛無山を過ぎるといったん下っていく。
この笹原も御飯岳への登山道の中では楽しむべき場所のひとつ。
手軽な登山道でありながらも、前方に広がる景色のスケールの大きさを楽しめる・・・はずの場所。

何も見えない真っ白な笹原を下りていく。
何を楽しみにここを歩くのだろうかと自問しながら。

緩い下りの一番低いところまで下りると、徐々に登りへと変わる。
特に見える景色も無いまま、笹原が終わり、樹林帯へ向かっての急登に入って行く。

御飯岳への樹林帯

なだらかで、歩きやすい笹原からは、樹林帯に向かって階段のような急登を上がる。
登り切って木々に囲まれると、陽の光が遮られ、暗く湿った登山道が続く。
木の根が露出しているようなところは滑りやすく、左右には背の低い笹が続く。
樹林帯はなだらかな道が続き、フカフカとしてとても歩きやすい。

5分ほど歩いたところで急登を上がる。
木々の間を縫うように登っていく登山道で、それまでの穏やかな様子とは一気に変わる。

御飯岳の前衛にある峰で、高い高低差があるわけではないものの、なだらかな中では存在感があり、一気に山の中へと入って行く印象がある。
登り切ると、なだらかな登山道に変わり、左右に折れ曲がりながら笹の間を縫っていく。

場所によっては木が倒れているようなところもあり、それらを避けて登山道が整備されている様子が窺える。
なだらかな登山道を進みながら、張りだしている枝を潜り、緩やかなアップダウンを繰り返す。
急な登りを一カ所過ぎ、また下って登り返すと、なだらかな登山道に変わる。

終始、なだらかな登山道と登り下りを繰り返し続け、御飯岳山頂へと近づいて行く。

御飯岳山頂

毛無峠からスタートして56分ほど。
御飯岳の山頂に到着した。
木々に覆われた山頂部で、眺望はほとんど無い上に、今回は雲が視界を遮って見えるものは何もない。
山名が書かれた山頂標に傍らにあり、獣の物か積雪期の名残かの踏み跡がうっすらと見えた。

下山

整備された登山道は山頂までで行き止まりで、ここから折り返して毛無峠へと戻る。

毛無峠への下山は登りと同じ登山道をピストンで下りていく。
アップダウンを繰り返した登りとは違って、同じ段差でも下りは足が軽く感じられる。
ただ湿った木の根は滑りやすく、足を置くのも注意が必要だった。

樹林帯を過ぎて笹原まで戻ってきても、厚い雲が広がったままだった。
笹原を登り返して毛無山へ戻り、そのまま鉄塔へと下りていった。

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