四阿山 根子岳縦走

2354m

菅平高原 2016年11月3日

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登り
菅平高原
下り
菅平高原
最高標高
2354m
登山口標高
1590m
距離
9.5km
累積標高
932m
946m
平均斜度
11.2度
時季
2016年10月
天気
曇りのち晴れ
日程
日帰り
水の量
水2l 水900ml
歩いた時間
登り2:06/下り1:06/合計3:12
平均歩速
3.06km/h

この日のペース

  1. 菅平高原
  2. 根子岳(1:07)
  3. 四阿山・根子岳分岐
  4. 四阿山山頂(2:06)
  5. 小四阿
  6. 菅平高原(3:12)

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山と高原地図 志賀高原 草津白根山・四阿山
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この登山の10日ほど前にも四阿山へ登っていました。
紅葉が落ちはじめた時季で秋の終わりといった雰囲気でしたが、今回は冬が始まったという雰囲気でした。
前回が3ヶ月ぶりの登山、今回が10日振りの登山ということで体力的にも不安が解消されていない状態でしたが、やはり久しぶりにキツいという印象が強かったです。
とくに根子岳の序盤は体調が整っていなかったのかかなり苦労しました。
それでも霧氷が間近に見えるとテンションが上がり、四阿山へも行けるという欲が出て登ることができた印象です。
少しでも間が空いてしまうと山に登るための体調を整えるのが難しいと感じた登山でした。
四阿山は難しい山ではありませんが、繰り返し登ることで、その山の魅力や楽しむポイントが分かってくるような気がします。

初冬の四阿山

日本百名山のひとつに数えられる四阿山。
その隣に聳える花の百名山に数えられる根子岳。
どちらも2000mを越える峰で、主に菅平高原から登られることが多く、高低差や距離の手軽さから登山者も多い。
まるでふたつでひとつの山のように縦走路が親しまれる四阿山と根子岳。
初心者向けの縦走路としても楽しめ、長野県と群馬県の境に聳えることから、両極端な天候を見ることもできる。
雲が溜まりやすい地形からか秋の終わりから冬にかけて霧氷が見られ、まだ青さの残る笹と霧氷の白さが美しい景色を作り上げている。

霧氷の光る根子岳へ

すっかり紅葉の季節が終わり、冬を迎える季節に変わった上信越の山々。
天候は安定せず、いつ雪が降ってもおかしくない状況の中、四阿山と根子岳の縦走路へと入った。

四阿山へ登るのは5回目で、その全てが菅平高原から。
今回も定番の駐車場に車を停め、登山をするには少し遅い時間帯から根子岳へと向かった。序盤は階段が整備されている根子岳への登山道。
左右には牧場があり、シーズンには牛が闊歩する様子も見ることができる。
牧場の様子と登山口から1500mを越えている景色を楽しみながら登るのが、根子岳の定番となっているが、今回はあいにくの曇り空。
厚い雲が北アルプスや戸隠連峰を隠している。

登山口から15分ほどで東屋に到着。
ここまで続く階段が意外ときつく、呼吸や整え体調の様子を見ながら登る場所としてはちょうど良い。

すでに下山をしてきた登山者と東屋ですれ違いざまに会話を交わし、登山道上で熊が出たことを耳にする。
熊鈴を出してザックに括り付け、周辺に用心しながら登山道へと入っていく。
白樺は葉が落ちて見晴は良くなっているものの、いつ周りの笹藪から熊が出てきても・・・と思うと気が気でない。

根子岳への登山道は高低差も距離も無いわりに意外と急勾配の登り坂が続き、呼吸は整わず冷たい風が肺を冷やす。
と樹林帯から山頂近くの笹藪が視界に入ってくる頃、徐々に足元には先頃降ったと思われる雪も見えてくる。
登山開始から40分ほど。

すれ違う人には熊が出たのでという注意を促されるが、ここまで熊の姿も気配も無く無事に登ってくることができた。
樹林帯を抜けると、根子岳の傾斜には一面の笹藪が広がっている。
ところどころに生えている樹木には霧が染みついて見事な霧氷を作っていた。
青空であれば、さぞ美しいだろうと思いながら流れの速い雲を見上げて山頂へと近づく。

登山開始から1時間7分。
根子岳の山頂に到着した。目指す四阿山は厚い雲の中に山頂を隠し、斜面にはびっしりと霧氷が付いているのが見えた。

根子岳から四阿山へ

根子岳の山頂には小さな祠の禰子岳神社が祀られている。
根子岳からは上田平への眺望が良く、丸みを帯びて広々としているので休憩にも都合が良い。
山頂を過ぎていったん鞍部へと下りていく。
四阿山へと続く根子岳東側は、山体が崩れている上に登山道があり、大きな岩を巻くようにする箇所もあるため、足元には注意をしたいところ。
この縦走路の中で数少ない注意が必要なポイントになっている。

岩を巻くように登山道を進むと目の前には四阿山とその下に笹平が広がる。
もっとも良く四阿山を眺められるポイントで、岩の上に立って山容を堪能できる。

上からは平らに見えた笹平も、実際にそこに立つと緩やかな勾配で下りきると四阿山への取り付きが始まる。
樹林帯の中に入っていくと勾配は一気にきつくなり、中には足を高く上げて登るようなところも。
ちょうど日影になり雲が溜まりやすい場所のため、乾燥した氷や雪で滑りやすい場所でもある。

この四阿山への急登を嫌い、縦走路でも先に四阿山へと登り根子岳へと向かう反時計回りが一般的になっている。
木々に囲まれ急登を登ること約20分。
四阿山へと向かう分岐点に出た。
眺望も無くひたすらに登る坂道に体感時間は長く感じられた。

霧氷の輝く四阿山

根子岳との分岐点からは緩やかで登りやすい登山道が続く。
木々に囲まれ、天候が良ければ枝葉の間から浅間山や富士山を望むことができる。
今回は天候は荒れ気味で流れの速い雲が目の前を通り過ぎていくような状況。
霧氷が固く枝に付いているのが美しかった。

山頂直下の階段を登るとさらに霧氷は多くなり、真っ白な枝に囲まれながら山頂へと近づいた。

四阿山山頂

根子岳の登山口から四阿山へ。
2時間6分ほどでの到着だった。
風に煽られてパラパラと壊れる霧氷が美しく、周辺の山並みを楽しむことができない代わりに冬の始まりの景色を堪能できた。
西側にあたる長野県の様子は雲で見ることができなかったが、反対側の群馬県は快晴だったようで浅間山や遠く富士山が見えた。

山頂滞在中に八ヶ岳の山頂部も徐々に雲が取れ、真っ白になっている様子を見ることができた。
四阿山の山頂に祀られる祠と石壁に影に身を潜めて風を避け、少し景色を楽しんでから下山した。

四阿山から中四阿、菅平へ

下山ルートは根子岳との分岐を左へ取り、アップダウンのある中四阿の登山道を下る。
根子岳からの登りのような厚い雲は無く、青空と霧氷を楽しみながらの下山路。
鳥井峠の分岐あたりでは青空も広がり振り返れば霧氷と空とのコラボレーションを楽しむことができた。
下山する視線の先には上田市の街が見え、左手には浅間山がくっきりと見える。

中四阿のあたりまで下りてくると、根子岳の山頂よりも少し低いくらいの標高になる。
両側が切れ落ちているため眺めが良く、すぐ近くに見える根子岳と浅間山の展望が良い。
晴れていれば北アルプスや八ヶ岳も美しく見えたはず。

中四阿を過ぎると四阿高原との分岐もすぐに過ぎ、10分と掛からずに中尾根を通過。
ここまでくると周辺の笹も多くなり、菅平高原が近い雰囲気が漂ってくる。

足元の緩い笹の間を下り、突然、登山道が広くなると勾配も緩くなる。
矢印で指し示されたとおりに登山道を進み川を渡り、少しだけ登ると牧場の隣を歩くルートに変わった。
四阿山からの下山には1時間7分ほどだった。

ちょうど笹の色も青く、晴れてさえいればこれ以上無い霧氷を見るコンディションになっていた。
四阿山に本格的な雪が訪れるにはもう少し時間の余裕もありそうな雰囲気だった。

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四阿山から見える霧氷

四阿山から見える霧氷

長野県と群馬県の境に位置する四阿山は10月下旬から11月にかけて見事な霧氷が見られます。
四阿山と並ぶように聳えている根子岳との鞍部に雲が溜まり、朝晩の寒さによって木々に霧が付着し、そのまま凍みついて霧氷になるようですが、青々とした笹や草木と青空に、霧氷の白さが美しい季節です。

四阿山の山頂に登頂し、根子岳を見下ろすと霧氷の向こうに山の様子が見えます。
この写真は四阿山の山頂にある石壁の上から根子岳を見下ろしたものです。
木々は白く凍りつき、風が強く体も冷えるのですが、そのパキッとした気候が景色の美しさを際立たせているようで、寒い季節の醍醐味でもあると思います。

四阿山からは周辺の眺めがとても良く、北側には妙高山や戸隠連峰。東側には北アルプスが並び、八ヶ岳から浅間山が見渡せます。
浅間山と八ヶ岳の間には富士山が見え、ぐるっと見渡すと上毛の山々と志賀高原。
山の名前を知っていれば一層楽しめそうなほど多くの山が見渡せるのも魅力的です。

緑の木々が真っ白に凍り付く霧氷の季節。防寒は十分に準備をしておく必要がありますが、まだ雪山の装備は必要が無いので、まだ登りやすい季節でもあると思います。短くなった日照時間と相談をしながら霧氷が光る景色を堪能するのも良さそうです。

下山後に立ち寄った温泉

古城荘

菅平高原から長野側へ下りた須坂市にある温泉宿。宿泊の他に宴会や日帰り入浴が可能。
露天風呂を含めて5つの浴室が楽しめ、料金も手ごろ。
くだもの街道に面しているので周辺には直売所もある。

ワンコインで入浴ができます。
少し施設は古い感じがして、駐車場もいっぱいになっていることが多いのですが、のんびりと汗を流すことができました。
浴室は地下にあるので、入口から階段かエレベーターで下りて少し歩きます。
登山で疲れた体には少し遠く感じました。
あらかじめ場所を確認しておいた方が良さそうです。 浴室は内湯と露天風呂で、露天風呂は館内からも見えそうな開放的なお湯でした。

同じ時季に登った山