いろいろな山へ登っていると、登山口まで長く林道を歩く山にも行くことがあります。
たとえば槍ヶ岳や穂高岳へ行く際に、上高地から横尾への3時間ほどの長い長い林道は、経験された方も多いのではないでしょうか。
山を整備するための林道であったり、環境を保護するため自動車の通行を最低限にしている山など、事情は様々だと思いますが、岩場や登り降りのある登山道に比べて、退屈に感じるところもあると思います。
登山口へ辿り着くためにどうしても仕方の無いことと分かってはいても、下山後のすっかり気持ちの落ち着いたときや、これから山へ向かおうと逸るときなどは、なかなかにまどろっこしいものです。
林道が長い山はいろいろありますが、これまで登った山の中では、ここの登山道が長く感じました。
鹿島槍ヶ岳の日帰りルート「赤岩尾根」。
大谷原から一気に標高を上げていく登山道なのですが、序盤の1時間ほど林道を歩きます。
緩やかな登り坂で歩くのに苦労は無いのですが、特に見えるものもなく。
登りは、まだ鹿島槍ヶ岳という目標があるので準備運動のつもりで歩いていけますが、下山時は苦痛でした。
上高地から横尾へと続く林道は、穂高岳や槍ヶ岳へと向かう登山道の中でも一般的なコースなので、歩いたことのある人も多いと思います。
コースタイム3時間ほどのこの林道は1時間ごとに山小屋があり、歩きやすい上に休憩も取りやすい道です。
ただ、下山時にここを歩くと、上高地がなかなか見えこず、もう到着しても良い頃だろう・このまま到着しないのでは無いかなどと愚痴を言いたくなるような長さです。
時間に余裕があれば、徳沢や明神で休みながら気分転換ができるのですが、帰り道を急いでいるとそうもいかないところです。
岐阜県の新穂高から白出沢へと続く林道も長く我慢の必要なコースです。
新穂高から双六岳方面へと向かうのが左俣、白出沢へと向かうのが右俣で、右俣は槍ヶ岳や穂高岳へと向かう最短ルートになります。
とても行程は長いですが、ここを通って日帰りをする登山者もいるほど。
白出沢と新穂高の間は約1時間で、見えるものといえば笠ヶ岳がチラリと覗く程度です。
登りはそのチラリでテンションを上げることができるのですが、下山ではなかなか忍耐を求められます。
黒姫山の西登山道へと続く大橋水門からの林道です。
行程は30分ほどでそう長くはないのですが、水平距離は山頂までの全行程の半分ほどを占めます。
周りは緑が厚く繁り、それが見る楽しみもありますが、変化の無い景色が退屈に感じる林道でもあります。
またこのへんはツキノワグマが多く出没するニュースもあり、そんなところも体感時間の長さを感じさせる要因かもしれません。